大人になっても断れない私

七瀬蓮

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21歳の底無し沼

ハリネズミカフェ

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希ちゃんと12月1日に行ったmake friends cafeでフリーランスのプログラマーの28歳の男性の下林さんと言う人と、動物好きと言う点で意気投合して、会の終了後にRINEで何を伝えたいのかわからないスタンプが送られてきたので、

「今日はありがとうございました!」

と返信すると、

「ハリネズミカフェに行こう!」


という返信がきた。正直悩んだが、行きたいと思っていた場所なのと知らない人と会うという葛藤をした。

「いいですね!いきましょう!」

とハリネズミの誘惑に勝てなくて、行くことになった。5区のStay backsで待ち合わせと下林さんに言われ、

「了解です。」

と送った。


当日Stay backsの前で、待ち合わせかと思っていたのだが、時間になっても現れなかったので私が連絡をしたら、Stay backsの中から、出てきた。寒い中私は10分店の前で待ちぼうけていたので、少しイラッとしたが、下林さんの格好が、あまりにも衝撃的だった。上はダウンのジャンバーでさぞ暖かそうな格好なのだが、足元が素足にサンダルだった。驚いた私は

「足元寒くないんですか?!」

と聞くと、

「一人暮らしで靴下干すのってめんどくさいじゃん!!そのあと合わせなきゃいけないし…」

という答えが返ってきて一人暮らしの恐ろしさを感じた。下林さんは、

「えーっと…隣の区住みって言ってたよね?この辺詳しいの?」

と聞いてきた。本当はハリネズミカフェの場所を知っていたが、土地勘が無いふりをして,

「私この辺詳しく無いんで,連れてってくださーい!」

とバカっぽく答えた。相手を油断させておいて、いざとなったらダッシュで逃げようと考えていた。
5区のハリネズミカフェは30分で2500円というなかなかの出費だったが、ハリネズミのご飯である生き餌のミルワームと、正直要らなかったが、ハリネズミの缶バッチと近くのカフェのドリンクチケットがついていたので、正直安いのか高いのかよく分からない値段設定だと思った。ハリネズミカフェに入ると,お店の人に、ハリネズミの入ってるカゴの席まで案内してくれた。私と下林さん2人でハリネズミのココナちゃん一匹だった。
お互いにお互いが遠慮し合いながら、触ったり、持ち上げたりした。そのあと30分経っても何も言われる様子がなかったので、

「入店の時にお会計済ませましたけど、延長料金取られると怖いので、行きましょうか?」

と声をかけると、

「本当だ。もう30分経ってるけど、何も言われないね!延長料金怖いし出よっか!」

と下林さんもいい,店を出た。

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