大人になっても断れない私

21歳の底無し沼

決めつけ

「いじめられたなら、この経験あると思うんですけど昼ごはんのパシリとか行かされましたねー。」

という会話を振られ、

「そうですねー。」

と返しはしたが、私にはそんな経験はない。勝手に決めつけるなよ！と心の中では怒っていたが、表面に出ている顔はあくまで穏やかな顔をしていたと思う。

私がされたいじめは、とことん避けられたり、教科書や、筆記用具をバラバラに隠されたりと陰湿で目立ちにくいものだった。あんたののさんみたいなノリの隣のいじめとは違う。私が学校の廊下を歩くと、近くにいた同性女子は、皆スカートのヒダを押さえて私に接触しないようにしていたのが丸わかりだったし、異性男子からは、陰湿なあだ名で呼ばれていた。私のテストの点は男子に大声で叫ばれて学年中に知れ渡っていた。それが中学3年間続いたのだ。ただのパシリと一緒にすんなと心の中で沸々と怒りが湧いていた。