大人になっても断れない私

七瀬蓮

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21歳の底無し沼

悪夢の誘い

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「さぁ、ご飯お互いご飯食べ終わったので、この後どうします?」

とののさんはドヤったような顔で聞いてきた。わたしの心の中は


この後ですか。これ以上あなたの様な得体の知れない人といたくないので帰ります♡。あなたの名前も知らないし、いや、名乗ってらっしゃいましたけど、その部分だけめちゃくちゃ早口すぎて、寧ろ本名知られたくないやましい方なのかと思いました。聞き取れなかったので。それにあなたのお話には微塵も興味がわかないリサイタルをこれ以上聞きたくないです♡

と脳内で思っていたが、そのまま毒づくのはアカンって思ったので、

「んー。この辺よくわからないので、帰ろうかなって思います。」

と微笑みながら断ろうとすると、

「まず会計しましょうか!僕、男なんで奢りますよ」

と言われたので、

「え、いいんですか?ありがとうございます!」

と言って黙って奢られることにした。冷えたまずいオムライスだったが、3時間の話聞き代として払ってもらった。普段の私なら自分の食べたものは自分で払いたいのだが、3時間も放置して冷えたご飯からしたらののさんコイツは暴君だ。こんな食品に横暴する奴と一緒にいたくないと思ってしまった。
店員さんは会計時も

「二階席用意できなくて申し訳ないです。」

と言ってくれたが、別にそんなのどうでもいいのに。この人ののさんはどんだけ横柄な態度取ってたんやろう…と思った。

「ここのお店で僕80万円一回で使ったことあるんですよー。酒とか奢らされて!ところで、この後なんですが、未来さんにとっていい未来に繋げられる場所に連れて来たいです。一瞬エレベーターで密室になりますが、お時間大丈夫ですか?」

と聞かれたが、目が



と脅しの目をしていた。私は内心80万円からしたら何百円のオムライス代なんてしけてんだろう?。それにさっきの店詐欺グループの集いの店じゃないか。隣の女性2人後ろの席の人周りみんな今回はなんぼ稼げたとかそんな話をしていたじゃないか!私をカモにするつもりかと反抗の気持ちを持ったが、

「えぇ。そんなところあるんですね!」

と言ってオムライス代をチャラにするつもりでついていくことにした。
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