大人になっても断れない私

変化する私

馬鹿な顔見知り

22歳になっても、鼠講の話が私に舞い込んできた。

高校時代に、中学での同窓会が開かれるとのことで、RINEグループが組まれて、友達から招待されて、そのグループに入った。ルームに入ってすぐ、馬鹿な顔見知りの男子に追加された。私は普段、この人が頭いいとかは、トップのグループしか知らなかった。だが、しかし、その男子は馬鹿だ。何故なら、私は中学の時、同じ塾に通っていて、マンツーマンの授業が一緒だったからだ。同じくらいの成績の人と同じ授業を受ける方式の塾だった。当時の私は、英語が大の苦手で、

「child-Children」

と言う単語の読みを、

「チルド-チルドレン」

と同時の私は読み方をしていた。つまり、同じぐらい馬鹿な男子だったのだ。私は毎日勉強をして、点数を上げ、その男子とは同じ授業を受けなくなったが、同じ塾だと耳を澄ませれば、他人の点数は聞こえてくるものである。そうでなくても塾長が、点数の管理をしていて、世間話などで呼び止められることが多々あった私は盗み見ることが容易にできるのである。その男子は前の私と同じぐらい馬鹿なのは分かっていた。

高校生の時RINEグループで、Masaと言う名前の人に追加された時は、

こいつ誰？

と思っていたが、アイコンをよく見たらその馬鹿な男子だった。だが、私の事は分かっていないようだった。

「久しぶり！雅人だよ！」

と馴れ馴れしい文面が送られてきたが、

私は、あんたと、小学校・中学校も同じクラスになった事ないし、ただ、半年間同じ塾のクラスだっただけで、話したこともないのによく連絡とる気になったなぁー。そもそも未来と言う名前の子は何人かいたから、人間違いしてない？

と思いながら、

「久しぶり。」

と返すだけで終わろうとしたが、長々と、話し出すので、せめて、自分の情報は何一つ出さないよ！と思い、馬鹿な顔見知りの事を褒めちぎり続けた。その結果、その馬鹿な顔見知りのサブ垢でまで、私と繋がろうとしてきた時は笑った。そして数年経った22歳の時、私は雅人をブロックするのを忘れて、存在すら忘れていた。

ある日、急に雅人から電話がかかってきた。私はその電話に気がついたが、出なかった。

うわ、、、急に電話がかかってきとるやん、、、。この人と話すことなんてないでしょ？

と思い、出なかった。そして、約1時間後に、

「久しぶり。なんかあった？」

とRINEをした。それが間違いの元だったと思う。