受験と恋の天秤

七瀬蓮

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翌朝

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次の日からいつもみたいに、彼のことを待たせるのではなく、待つように心がけた。


せっかく一緒にいられるチャンス……。もしかしたら彼のが先に来てたら私のこと待っててくれないかも。


と不安に駆られての行動だった。


「おはよう。咲耶。今日は早いじゃん。」


と、彼が声をかけてきたので、


「うん。なんか早く起きちゃってー。おはよー!大樹。」


と、明るく振る舞うことで咲耶は精一杯だった。そして二人で満員電車に乗り込んだ。


電車に揺られるたびに、咲耶は、一人足に力を入れて踏ん張っていた。

昨日までは、大樹の腕に捕まったり、手繋いでくれたり、大樹が私の体引き寄せてくれてたのに……。


多分今したら、迷惑だよね。


と考えていたが、満員電車は、ものすごく揺れる。
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