こんなはずじゃなかったのに。思わぬ恋のその先は。

あい

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いち

あれ?
私なんでこんなことになってるんだっけ?


「課長はかっこいいかもしれないですけど全然女の子のことわかってないです!」
「は?」
「女の子の気持ちもっと大事にしないとだめです!!」
「へ~上司の俺に説教かよ。」
「説教ですよ!知ってるんですよ!課長が女の子ポイ捨てしてるって!」
「なんだよそれ。」
「ずっと言いたかったんです!女の子の気持ちをふみにじるようなこと許せません!」
「あのな~。」
「けだもの~!」
「ちょっ、ばか!いい加減にしろこの酔っぱらい。」
「私酔ってなんかいません!」
「お前そういうタイプだっけ?」
「地味で存在感なくて悪かったですね!」
「別にそんなこと言ってないだろ。とにかく声でかい。一目につきすぎ。」
「あ。逃げるんですか!?」
「逃げるってなんだよ?」
「女の子をなんだと思ってるんですか!これ以上被害者を出さない為にも。ん!か、かちょ。ん!苦しい。」
「いいから来い!」
「ちょ、どこ連れ込む気ですか!?」
「ラブホに決まってんだろ。」
「えっ!ちょ!やめて下さい!!」
「いいから大人しくしろ!」
「こんな非常事態に大人しくなんかできませんよ!」
「課長命令!」
「な、なんですかそれ!」
「課長命令きけないのか?」
「き、きけな。」
「ほら行くぞ。」

う、嘘でしょ!?
まさかこんなことになるなんて。


ことの発端は女子トイレでの会話を聞いてしまったこと。

「ね~ね~!水島課長ってかっこいいよね!」
「ホント~あんな彼氏いたらめっちゃ自慢だよ~!」
「噂に聞いたんだけど社外に女の人たくさんいるらしいよ!」
「それあたしも聞いた~!毎日取っ替え引っ替えで飽きたらポイ捨てだって!」
「面倒な付き合いならいらないって。」
「でも水島課長となら一回でもやってみたいよね!」
「確かに!ってかテクニックすごいらしいよ!」
「きゃ~!」

水島寛人課長。
直属の上司。
この噂を聞くまでは。
スマートで人あたりもよくて指示も的確で、周りもよく見えていて上司からも信頼されていて、仕事が出来てって。
すっごく尊敬する方でした。
でした。
それがまさかそんな最低な人だったなんて。

24歳年頃女子としては許せません。
少女漫画のような恋が理想の私には言語道断!
課長見損ないました!!

“バタン!”

すごい勢いで部屋まで連行され、勢いよく閉まるドアの音にこのままではホントにまずいと危機感。


「課長何するんですか!?」

急いで部屋を出ようとしたけど。

「とりあえず落ち着けって。はい。水飲んで。」

腕を捕まれ、ど~んと部屋を占拠している立派なベッドに座らされて。

「ぐびぐび。ん。」
「落ち着いたか?」
「私はいたって落ち着いてます!」
「はぁ~。」

課長のあきれ困ったようなため息。
でももうこの際だから。
本当のことかどうか本人に確かめてみよう!
もしかしたら只の噂話かもしれないし。

「課長!社外に女の人たくさんいるって本当ですか?」
「まぁ。あながち嘘ではないが。」
「…ポイ捨ての噂も!?」
「言い方が悪いな。割りきった関係ってことだろ。」
「割りきった関係?」
「だからお互い恋愛感情とかなしに。」
「むむ!!」
「しかたないだろ。女からよってくるんだし。外見も技術もあんだから。」
「さ、最低!!」
「ってかなんでお前にそこまで言われなきゃなんないんだ。」
「女の敵です!」
「はいはい。」
「あ~!今流しましたね!」
「じゃ~ど~しろっつぅんだよ。あ。そういうこと?」
「え?」
「お前もして欲しいんだ。」
「へ?」
「んだよ。」
「ちょ!課長!?」
「いいぜ。文句言えねぇぐらいいかせてやるよ。」

な、なんでそうなるの!?

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