こんなはずじゃなかったのに。思わぬ恋のその先は。

あい

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ナナ

相沢と三津屋。
あの二人は本当にただの同期なのだろうか。

「はい!チーズ!」
「なんかやだぁ。」
「いいじゃん!かわいいかわいい!」
「もぉ~そうやって適当に~。」
「本心本心!」
「うそだぁ~。」

式の最中も。
主役の二人には申し訳ないがどうしても相沢の姿を目で追ってしまっていた。
それと同時に相沢の結婚式をも想像してしまうとは。
数ヶ月前の自分からは考えられないようなことばかりしてしまっている。
今だって。
なんでそんなに仲良さそうにくっついてツーショットを撮っているんだと。
胸がざわついてしかたがない。
三津屋に今回のこの牽制は効かなかったのか。
いつも相沢を俺と同じ目で見ているあいつなら気がつくと思ったが。
それとも気がついた上でのことなのか。


「じゃ~私は行くねまたね!」
「おう!」


「相沢帰るぞ。」
「え?課長?」
「なんだよ?二次会出ないんだろ?」
「あ。はい。課長も出ないんですか?」
「あぁいうのは若い奴らで盛り上がればいいだろ。」
「若いやつらって。課長だってまだまだ若いじゃないですか!」
「相沢は24だっけ?」
「はい。」
「…だよな。」

年の差は永遠に縮まることはない。
24の相沢に俺はどう映っているのだろうか。
そういう対象になり得るのだろうか。

「もうすぐ25になりますけどね!課長は33歳ですよね?まだまだ若いですよ!っというかその若さで課長とかホント仕事面では尊敬してます!」
「ん?なんかひっかかるな~。」
「そうですか?」
「ったく!」
「えへ。」

仕事面での信頼は勝ち得ていても。
女関係ではマイナススタートだからな。
それでも以前よりは近づけていると思っているのは俺だけだろうか。
それにしても。
今日は目で追っているだけの時間が長すぎた。
相沢に触れたい。

「飲みなおすか!」
「え?」
「行くぞ。」
「いえいえ!今日はもう帰ります!」
「ダメ!課長命令!」
「またですか~!職権乱用よくないです!」
「どうせ帰っても寝るだけだろ?」
「もう帰って休みましょ。」
「じゃぁ送ってく。」
「え?」
「それならいいだろ?」
「いやいや!大丈夫です!お酒もそんなに飲んでないですし。ちゃんと帰れますから。」
「そういう問題じゃないだろ。」
「え?」

そういう問題ではない。
ただ少しでも一緒にいたいと。
だめだ。
結婚式にでたせいか。余計気持ちが高まっている。

「ほら。タクシー来た。住所言え。」
「えっ。でも。」
「早く。」
「えっと…。」



「疲れたろ。着くまで寝てていいぞ。」

そう言って肩に手を掛けて引き寄せる。
肩にちょうど頭がのっかって。
ほのかに相沢の香りがする。
やっと相沢を感じられた。
ぎゅっと無理矢理目を閉じて寝たふりをしている所がまた可愛い。
ん?
少し重くなったからきっと本当に眠ったんだな。
このままこうしていられたら。

「着いたぞ。」
「ん?わ!すみません!」
「お休み。」

“ちゅっ”

「お、おやすみなさい。」

これ以上一緒にいると離れられなくなりそうで。
軽くキスをして立ち去る。

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