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:冒険を始めましょう
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しおりを挟むまさか自分に二つ名が付くとはなー。
”黒炎の弓士”だって。
面と向かって言われたら恥ずかしいな。
まぁ、今まで通り普通にしとけば、皆いつかは忘れるでしょ。
まさか、これが何かのフラグになるとかないよね......?
ペルとルーイから割と衝撃的な話の後、次の【サトゥの街】に向かうため翌朝も早くに出発するため就寝することにした。
【サトゥの街】までは一緒に付いて行く事にしたけど、次からは遭遇するモンスターはペル達が相手する事になった。
私が倒しても良いんだけど、今後冒険者としてレベル上げもするなら今からやってた方がいいしね。
戦況が怪しくなったらアドバイスとか戦闘のフォローはしていくつもりだけど。
その代わり街までの食事は私が作ることにした。
始めはお金を払うって言ってくれたけど、誰かと冒険するなんて始めてだけど楽しそうだし。
素材もポーチに余ってる事だしね。
皆いい子達だからこれくらいはさせて貰う事にした。
しばらくして皆の寝息が聞こえた頃、静かにテントを抜け出す。
野営地に着いた辺りからマップに少し大きめのモンスターマーカーが表示されてるんだよね。
その周りには小さめのマーカーが10近くある。
さっきのウルフの可能性が高いかな?
たぶん、こちらが寝静まるのを待っているのか、動き出す気配はなかったけど。
私達がテントの中に入った辺りからゆっくりと徐々に近づいて来ている。
まだ距離は4km位あるけど、機動力が高いと一気に距離を詰められる可能性もある。
いくらテントの中にいたら襲われないとは言え、朝起きてウルフに囲まれてる状態はよろしくない。
あの群れのボスと取り巻き達は新人冒険者には厳しいと思う。
普通のウルフのボスならLv.12~15位だから新人にも何とかなる。
でも今回は群れを率いるようなレベルのウルフも数匹従えたボスがいる。
恐らくLv.40位はあるんじゃないかな?
それに加えてリーダー格のウルフ10匹って新人殺しにも程があるでしょ。
なら、今の内にこちらから仕掛けた方が無難だろう。
テントの中だとモンスターは襲って来ないから皆にはそのまま寝ていてもらおう。
マイクなんかは喜んで先陣を切るタイプだろうけど今回はレベル的に厳しいし、私は誰かと戦闘なんかした事ない。
一緒に行っても私の戦闘に巻き込んだら無駄に死亡率を上げるだけだしね。
よし、装備おっけー。
マップをもう1度確認して、マーカーの位置まで走り出した。
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