となりの結界師はちょっとだけ不器用

ななみん

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結界師

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このままではいけない。私は痛む体を起こし、狐を再度召喚。
たたみかけるように、祝詞唱える。一心不乱無我夢中、私しかいないのだ。大蛇は狐の攻撃も祝詞によりすこし遅くなったが。

私は全速力で走ったできるだけ民家がない川べりへと。

私は担当の結界師に叫ぶ、結界大丈夫なので、それよりも応援を呼んでください!!私はここで死ぬ気で食い止めるのが限界です!!

すると空間を包んでいた結界がきえた。あとは貧血との戦い。

狐を呼び出し、祝詞唱える。これは払うためのもので本来なら動きを止めないと意味がない。本来巫女とは結界師との連携で本来の力を発揮するのだ。

風が止み、空気の重さが反転したような感覚が走った。次の瞬間――

「しばれ」

 凛とした声が空間を裂いた。その言葉はまるで呪の刃のように瘴気を切り裂き、大蛇の動きが一瞬止まった。

 ふらつく視界の中に現れたのは、漆黒の結界師装束に身を包んだ一人の青年。年の頃は三十ばかし。額には結印の紋、手には未使用の封符が揺れている。瞳の奥にあるのは、静かで、確かな力。

「まだいけるか…?」  
 彼の声は柔らかくも、どこか鋼の響きを宿していた。

「……あと一匹目……次で鎮めます」  
 私は歯を食いしばりながら、かすれた声で答えた。立っているのがやっとだった。それでも、狐をもう一度――今度こそ、終わらせるために。

私は最後の狐を呼ぶべく、残る力を振り絞った。祝詞を唱え、魂を焦がすように詠唱する。炎をまとった狐が姿を現し、大蛇へと突進した。

 青年――レイの術によって、大蛇の動きは封じられている。その隙に、私は最後の祈りを込める。

 祝詞の最後の一節が空に溶けた時、大蛇は吠えるような音を残して、その身を崩した。

 私はその場に崩れ落ちた。

 目の前が暗くなっていく。誰かが私の背に手を伸ばしているような気がした。声が、遠くで誰か呼んでいた。

 意識が、闇に沈んでいく――
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