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最悪の審判
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しおりを挟む「久しぶりだね、茉莉ちゃん。
すっかり、大きくなって。
でも、前に来てくれたのは小学校5年生のときみたいだから、当たり前か」
診察室に入り、幼い頃から知っている医師の笑顔を見た瞬間、かすかな安堵を感じた茉莉だが「すっかり、大きくなって」という言葉に、ギクリ。
私、そんなに「大きく」なったのかな……
しかし、
「でも、縦には伸びたけど、横には全然って感じだね」
医師は茉莉の全身と、問診票の記述を見比べ、
「最近、少し痩せたため、養護の先生に受診を勧められた、とありますが、今の身長と体重、それと痩せる前の体重を教えてくれますか」
医師らしい、改まった口調できいた。
「はい、身長は164センチで体重は39キロくらいです。
痩せる前は48キロでした」
想定内の質問に、スラスラと答える茉莉。
朝、量ったときは33.1キロで、ダイエットを始めたときは53キロだったけど……
今の体重はなるべく多めに言ったほうがいいだろうし、減った体重も少ないことにしたほうが、病気に思われずに済むはずだ。
「そうですか。
10キロ近く痩せたわけだから、体調もつらいんじゃないですか」
「いえ、それが前より健康なくらいなんです。
勉強も運動も頑張れていますし……。
痩せたのは、高校に入って環境が変わり、何かストレスがあったのかなって、自分では考えているんですが、今日から7月ですし、もう大丈夫だと思います」
よしよし、この調子。
こんな診察、早く終わらせて、午後だけでも学校に行かなきゃ。
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