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第七章 心を残さないで
夜空の下で
「待ってセスト」
夕食が終わり部屋に二人きりになったとたんベッドに押し倒された。そのまま夜着の袷から手を入れ、キスをしようとしてくるセストの口元を、手の平でばってんを作り押し戻した。
「なんだ?」
止められてセストは不服そうにロザリアの両手をどかした。
「また明日コルトにでも乗るのか?」
「そういうわけじゃないんだけど……」
「ならいいだろ? 我慢できない」
「そう言って昨日もその前の日もずっとしてるよね……?」
「だめなのか?」
「だめってわけじゃないけど。たまにはセストとゆっくり話がしたいの。だめ?」
この数日で自分の体はすっかりセストに作り替えられた気がする。セストの触れていく箇所全てに反応してしまうし、初めはきつくて痛かったのに今では挿れられるたび気持ちよくて仕方がない。セストも満足そうだし、それはそれでいいのだけれど……。
昼間はセストはずっといないし、夜に帰ってきても長くは話せない。聞きたいことがたくさんあった。昼間チェチーリアに言われたことが気になっている。
自分がセストの将来の王妃として認められたこともまだ夢のようだし、具体的にセストの妻となればどうなるのか。何もわからないままだ。トリエスタで仕事を続けるのは無理だとはっきりチェチーリアに否定されたこともひっかかっている。
たまにはゆっくり夜の魔の森を眺めながら過ごしたい。そう言うと、セストは「わかった」と頷くやロザリアを抱き上げた。
「この屋敷の屋根にちょっとしたテラスがあってな。そこで酒でも飲もう」
「あの、わたしお酒は…」
「なら果実水だ」
一体どこから屋根に上るのだろうと思っていると、セストは近くにあった蔦紋様の入ったローブを掴むとロザリアを抱いたまま玄関から外へと出ていく。そこで軽く跳躍するとあっという間に屋根のテラスへと降り立った。
「やっぱり魔法ってつくづく便利ね…」
せっかく魔法のある世界に転生したのに、自分が使えないなんて残念だ。そう思っていると、いつの間にか側にはラーラがいて、据え付けられていた小卓にワイングラスとデキャンタ、果実水の入っていると思われるビンと、ちょっとしたカナッペなどを並べている。
「それでは私は失礼いたします」
ラーラはてきぱきとそれらを並べ終えるとさっさとテラスから出ていった。
セストはロザリアをソファに下ろすと、掴んでいたローブをかけてくれた。風がびゅうびゅうと吹いている。かけてもらったローブの端が風になびくのを、ロザリアは両手でしっかりとおさえた。
「セストは? 寒くないの?」
「ああ」
セストは慣れた様子でそれぞれのグラスにワインと果実水とをつぐと、ロザリアに差し出してくれる。
「ありがと」
なんだかいつになくドキドキする。セストとはもっとすごいことをしているのに、こうして向き合う方が緊張するなんて思いもしなかった。
セストはロザリアの横に腰掛けると、風になびくローブごと肩を抱き寄せた。するとさっきまで吹き荒れていた風が、ピタリと止む。不思議に思って顔を上げると、セストがにやりと笑う。
「便利だろう?」
なるほど。これもセストの魔力らしい。再度いいなぁと羨ましくなり、ふいっと横を向き杯を傾けようとするとグラスを持つ手をつかまれた。
と思った途端、セストの唇が落ちてきて重なった。ロザリアとしては、手に持つグラスの中身がこぼれやしないかとそちらにばかり気を取られたが、セストは思うさまロザリアの唇を貪り、幾分か腫れぼったくなるまで堪能するとやっと離れていった。
「……もうっ…。こぼれそうだったんだよ」
さすがに苦言を呈すると、セストは
「でもこぼれなかったろう?」という。結果良ければ全て良しとでも言いたげだ。
なんだか得意そうでもあるセストを横目に、ロザリアは気を取り直し、ラーラの用意してくれたカナッペをひとつ摘んだ。口元へ持っていくと横からセストが顔を近づけぱくりと食べてしまった。
「もうっ」
セストはにやりと笑うとそのままロザリアの指を口に含み、それがつまみだというようにワインを飲むとまた指を舐めてくる。くすぐったくてふふっと笑うと、セストは持っていたワイングラスを小卓に置き、ロザリアのグラスを取ると果実水を口に含んだ。
「それわたしの…」
セストは構わず豪快な飲みっぷりで中身を干した。と思ったらロザリアを抱き寄せ、口づけた。
「……っ…」
とたんに果実水が喉に流れてきた。舌を絡められながら流し込まれる果実水を必死になって飲んだ。そちらに夢中になっていると、気がつけばセストの指がシュミーズの下へと忍び込んでいて、突起をつままれた。
「………セストっ…」
これではいつもと変わらない。抗議の意味で肩を叩いたが、セストは気にした様子もなく、ロザリアを膝に抱き上げると内股に指を伸ばし、蜜口に触れてきた。瞬間、クチュリと恥ずかしいほどの水音がたつ。
「こっちは喜んでるみたいだぞ?」
「……ばかっ!」
ぽかりと胸を叩いたが、セストの指は蜜をまとって侵入を果たし、いつもよく感じるところを擦られると我慢できない声が漏れた。
「……んっ………あっ……」
セストはトラウザーズの前を寛げるとロザリアの両膝を開いて跨がせ、腰を引き寄せてくる。すでに蕩けていたそこは、セストの猛ったものをするりと受け入れ、その熱さにロザリアは完全に陥落した。
セストはロザリアの腰を持って揺らし、あとはいつものように散々泣かされた。
セストの首に腕を回して感じながら見上げた夜空の星は、とてもきれいだった。
夕食が終わり部屋に二人きりになったとたんベッドに押し倒された。そのまま夜着の袷から手を入れ、キスをしようとしてくるセストの口元を、手の平でばってんを作り押し戻した。
「なんだ?」
止められてセストは不服そうにロザリアの両手をどかした。
「また明日コルトにでも乗るのか?」
「そういうわけじゃないんだけど……」
「ならいいだろ? 我慢できない」
「そう言って昨日もその前の日もずっとしてるよね……?」
「だめなのか?」
「だめってわけじゃないけど。たまにはセストとゆっくり話がしたいの。だめ?」
この数日で自分の体はすっかりセストに作り替えられた気がする。セストの触れていく箇所全てに反応してしまうし、初めはきつくて痛かったのに今では挿れられるたび気持ちよくて仕方がない。セストも満足そうだし、それはそれでいいのだけれど……。
昼間はセストはずっといないし、夜に帰ってきても長くは話せない。聞きたいことがたくさんあった。昼間チェチーリアに言われたことが気になっている。
自分がセストの将来の王妃として認められたこともまだ夢のようだし、具体的にセストの妻となればどうなるのか。何もわからないままだ。トリエスタで仕事を続けるのは無理だとはっきりチェチーリアに否定されたこともひっかかっている。
たまにはゆっくり夜の魔の森を眺めながら過ごしたい。そう言うと、セストは「わかった」と頷くやロザリアを抱き上げた。
「この屋敷の屋根にちょっとしたテラスがあってな。そこで酒でも飲もう」
「あの、わたしお酒は…」
「なら果実水だ」
一体どこから屋根に上るのだろうと思っていると、セストは近くにあった蔦紋様の入ったローブを掴むとロザリアを抱いたまま玄関から外へと出ていく。そこで軽く跳躍するとあっという間に屋根のテラスへと降り立った。
「やっぱり魔法ってつくづく便利ね…」
せっかく魔法のある世界に転生したのに、自分が使えないなんて残念だ。そう思っていると、いつの間にか側にはラーラがいて、据え付けられていた小卓にワイングラスとデキャンタ、果実水の入っていると思われるビンと、ちょっとしたカナッペなどを並べている。
「それでは私は失礼いたします」
ラーラはてきぱきとそれらを並べ終えるとさっさとテラスから出ていった。
セストはロザリアをソファに下ろすと、掴んでいたローブをかけてくれた。風がびゅうびゅうと吹いている。かけてもらったローブの端が風になびくのを、ロザリアは両手でしっかりとおさえた。
「セストは? 寒くないの?」
「ああ」
セストは慣れた様子でそれぞれのグラスにワインと果実水とをつぐと、ロザリアに差し出してくれる。
「ありがと」
なんだかいつになくドキドキする。セストとはもっとすごいことをしているのに、こうして向き合う方が緊張するなんて思いもしなかった。
セストはロザリアの横に腰掛けると、風になびくローブごと肩を抱き寄せた。するとさっきまで吹き荒れていた風が、ピタリと止む。不思議に思って顔を上げると、セストがにやりと笑う。
「便利だろう?」
なるほど。これもセストの魔力らしい。再度いいなぁと羨ましくなり、ふいっと横を向き杯を傾けようとするとグラスを持つ手をつかまれた。
と思った途端、セストの唇が落ちてきて重なった。ロザリアとしては、手に持つグラスの中身がこぼれやしないかとそちらにばかり気を取られたが、セストは思うさまロザリアの唇を貪り、幾分か腫れぼったくなるまで堪能するとやっと離れていった。
「……もうっ…。こぼれそうだったんだよ」
さすがに苦言を呈すると、セストは
「でもこぼれなかったろう?」という。結果良ければ全て良しとでも言いたげだ。
なんだか得意そうでもあるセストを横目に、ロザリアは気を取り直し、ラーラの用意してくれたカナッペをひとつ摘んだ。口元へ持っていくと横からセストが顔を近づけぱくりと食べてしまった。
「もうっ」
セストはにやりと笑うとそのままロザリアの指を口に含み、それがつまみだというようにワインを飲むとまた指を舐めてくる。くすぐったくてふふっと笑うと、セストは持っていたワイングラスを小卓に置き、ロザリアのグラスを取ると果実水を口に含んだ。
「それわたしの…」
セストは構わず豪快な飲みっぷりで中身を干した。と思ったらロザリアを抱き寄せ、口づけた。
「……っ…」
とたんに果実水が喉に流れてきた。舌を絡められながら流し込まれる果実水を必死になって飲んだ。そちらに夢中になっていると、気がつけばセストの指がシュミーズの下へと忍び込んでいて、突起をつままれた。
「………セストっ…」
これではいつもと変わらない。抗議の意味で肩を叩いたが、セストは気にした様子もなく、ロザリアを膝に抱き上げると内股に指を伸ばし、蜜口に触れてきた。瞬間、クチュリと恥ずかしいほどの水音がたつ。
「こっちは喜んでるみたいだぞ?」
「……ばかっ!」
ぽかりと胸を叩いたが、セストの指は蜜をまとって侵入を果たし、いつもよく感じるところを擦られると我慢できない声が漏れた。
「……んっ………あっ……」
セストはトラウザーズの前を寛げるとロザリアの両膝を開いて跨がせ、腰を引き寄せてくる。すでに蕩けていたそこは、セストの猛ったものをするりと受け入れ、その熱さにロザリアは完全に陥落した。
セストはロザリアの腰を持って揺らし、あとはいつものように散々泣かされた。
セストの首に腕を回して感じながら見上げた夜空の星は、とてもきれいだった。
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