45 / 84
第五章 旦那様を守りたい
暴れ馬の調教師
「やあ、貴女がリーゲルの奥方となったグラディス夫人か。アンジェラやアルテミシアとは違い、随分と大人しそうなご令嬢だな」
王太子殿下に予定を合わせ、王女殿下とリーゲル様、私との四人で初外出の日、初めて顔を合わせた王太子殿下は、私を見るなり開口一番そう言った。
殿下方二人は、王家所有の大きな馬車で、わざわざ公爵家まで私達二人をお迎えに来て下さったのだ。
失礼にならないよう、私ができるだけ端へ座ると、リーゲル様にそっと真ん中へ引き寄せられる。
「アンジェラもアルテミシアも、令嬢にしては活発な方でしょう。寧ろ令嬢というのは、グラディスのように大人しいのが普通ですよ」
庇っているのか貶しているのか、どちらにもとれるような言い方で、リーゲル様が私の代わりにやんわりと言い返す。
「そうか……。私はどうにも忙しすぎて未だ婚約者すらいないから、妹以外の令嬢と知り合う機会がなくてな。そうとは知らなかった。今日はせっかくの機会だし、グラディスに普通の令嬢というものを教えてもらうとしよう」
「え、そ、そんな、私なんて……」
普通の令嬢とは全然違うのに!
王太子殿下の言葉に恐縮するも、「そんなに緊張せずとも大丈夫だ」とリーゲル様に言われ、顔を俯けたまま、視線だけを動かして殿下の様子を窺う。
途端に目が合い微笑まれて、私は慌てて目を逸らした。
無理無理! 夜会で一目見た時も格好良いと思ったけれど、王太子殿下ってば、リーゲル様とはまた違った魅力があるんだもの。
さすが国内の令嬢人気をリーゲル様と二分しているだけあって、王太子殿下は恐ろしいほど整った容貌をしている。
しかも、刺客に襲われた際自分の身を自分で守れるよう日々の鍛練も欠かさないそうで、スラリとした見た目に反して胸板が厚く、洋服の下には鍛え上げられた筋肉が隠されていそうだ。
私の一番はリーゲル様だけど、ちょっとだけ、ああいう逞しい胸に抱きしめられてみたい……なんて思ったりもして。
相手が王太子である以上、そんな願いは叶わないと分かっているからこそ、私はそう思っていたのだけれど。
そんな私の願いは、すぐに意外な形で叶えられることとなってしまった。
「あぶないっ!」
危機迫る御者の声が聞こえた瞬間、馬が嘶き、車体が大きく揺れた。
「きゃあっ!」
一瞬体が浮くような感覚がして、刹那、どさりと何かの上に落下する。
どうやら私は落ちた場所が良かったらしく、どこも痛いところはなくて。ホッとするのと同時に、リーゲル様が心配になった。
「リーゲル様っ」
リーゲル様が座っていた場所へ、慌てて目をはしらせる。
するとそこには、車体の壁に両手をついて体を支えるリーゲル様と、彼に嬉しそうにしなだれかかる王女殿下の姿があって。
無事なのは良かったけれど、どさくさに紛れて王女殿下は何をやっていらっしゃるのかしら?
今はそんな場合ではないでしょう、と思わず冷たい目を向けてしまう。
けれど、何故かこちらを見たリーゲル様の目も、嫌な物を見るかのようにスッと細められた。
「……王太子殿下、いつまでもそうしてないで、早く妹君を私から引っぺがしていただけませんか?」
「ええ? もう離れなきゃいけないのか? せっかく君の大切な奥方を助けてあげたのに……」
ブツブツと文句を言う声は私の下から聞こえてくる。
不思議に思って視線を落とすと、なんと私は王太子殿下を下敷きにして座っていた。
「きゃああああっ! す、すみません! 私ったらなんということを……本当に申し訳ございませんっ!」
「いやいや、気にしなくて良いよ。私も良い思いをさせてもらったし、お互い様ということで」
「へ?」
良い思いってなんだろう?
それを言うなら、王太子殿下をクッションにしてしまった私の方が、良い思いをした気がするけれど。
立派な筋肉のせいなのかなんなのか、座り心地がとっても良かった。私は馬車が揺れた時王太子殿下の上に落ちたから、痛い思いをしなくて済んだのね。
「このエロ太子が……」
「何か言ったかな? リーゲル。街へ着くまでその体勢のままでいたければ、私はそれでも構わないんだよ?」
太陽のような色の王太子様の瞳に、意地の悪い光が宿ったような気がした。彼を悔し気に見つめ、リーゲル様は唇を噛む。
「……とにかくさっさとして下さい」
「分かったよ。そんなに怒らなくとも良いだろう。君は本当に冗談が通じないなあ」
「貴方がくだらない冗談ばかり言うからでは?」
言い合いをしながらも、王太子殿下は妹である王女殿下を無理矢理リーゲル様から引き離し、自分の隣へと座らせる。
「お兄様ぁ……わたくし、リーゲルの隣に座りたいですわ」
「駄目だよアルテミシア。今日は奥方がいらっしゃるだろう? 街へ着いたら好きにして良いから、今は大人しくしているんだ」
「でもぉ……」
「いいね?」
なんだか今、一瞬だけ王太子殿下の纏う気配が変わったような気がしたわ。
そしてジュジュの言っていた通り、王女殿下は兄である王太子殿下には逆らえないみたいね……。
かなりの我が儘王女で、誰も手をつけられないと聞いたことがあったけど、こうして見ている限り、王太子様相手に限っては、そんなことはなさそうだ。
さすが『暴れ馬の調教師』と言われるだけのことはあるわ。
でも私はまだ、王女殿下を暴れ馬だとは思えないのよね……。
一体どんな行動をしたら、こんなにも可愛らしい女性が『暴れ馬』などと揶揄されることになるのだろうか。
街へ着いたら、その理由が分かるかしら?
落ち着いた馬車の中、無言で外を眺めるリーゲル様と、そんな彼をうっとりと見つめる王女殿下。
王太子殿下は──なんとなく私を見ているような気がして、其方には視線を向けられなかった。
街へと向かう馬車の中、今は特に会話もなく、沈黙が支配している。
夜会の時は楽しそうに三人で盛り上がっていらっしゃったのに、私がいるせいで今日はこんなに会話がないのかしら?
そう思うと、私はついてきたことを後悔せずにはいられなかった。
王太子殿下に予定を合わせ、王女殿下とリーゲル様、私との四人で初外出の日、初めて顔を合わせた王太子殿下は、私を見るなり開口一番そう言った。
殿下方二人は、王家所有の大きな馬車で、わざわざ公爵家まで私達二人をお迎えに来て下さったのだ。
失礼にならないよう、私ができるだけ端へ座ると、リーゲル様にそっと真ん中へ引き寄せられる。
「アンジェラもアルテミシアも、令嬢にしては活発な方でしょう。寧ろ令嬢というのは、グラディスのように大人しいのが普通ですよ」
庇っているのか貶しているのか、どちらにもとれるような言い方で、リーゲル様が私の代わりにやんわりと言い返す。
「そうか……。私はどうにも忙しすぎて未だ婚約者すらいないから、妹以外の令嬢と知り合う機会がなくてな。そうとは知らなかった。今日はせっかくの機会だし、グラディスに普通の令嬢というものを教えてもらうとしよう」
「え、そ、そんな、私なんて……」
普通の令嬢とは全然違うのに!
王太子殿下の言葉に恐縮するも、「そんなに緊張せずとも大丈夫だ」とリーゲル様に言われ、顔を俯けたまま、視線だけを動かして殿下の様子を窺う。
途端に目が合い微笑まれて、私は慌てて目を逸らした。
無理無理! 夜会で一目見た時も格好良いと思ったけれど、王太子殿下ってば、リーゲル様とはまた違った魅力があるんだもの。
さすが国内の令嬢人気をリーゲル様と二分しているだけあって、王太子殿下は恐ろしいほど整った容貌をしている。
しかも、刺客に襲われた際自分の身を自分で守れるよう日々の鍛練も欠かさないそうで、スラリとした見た目に反して胸板が厚く、洋服の下には鍛え上げられた筋肉が隠されていそうだ。
私の一番はリーゲル様だけど、ちょっとだけ、ああいう逞しい胸に抱きしめられてみたい……なんて思ったりもして。
相手が王太子である以上、そんな願いは叶わないと分かっているからこそ、私はそう思っていたのだけれど。
そんな私の願いは、すぐに意外な形で叶えられることとなってしまった。
「あぶないっ!」
危機迫る御者の声が聞こえた瞬間、馬が嘶き、車体が大きく揺れた。
「きゃあっ!」
一瞬体が浮くような感覚がして、刹那、どさりと何かの上に落下する。
どうやら私は落ちた場所が良かったらしく、どこも痛いところはなくて。ホッとするのと同時に、リーゲル様が心配になった。
「リーゲル様っ」
リーゲル様が座っていた場所へ、慌てて目をはしらせる。
するとそこには、車体の壁に両手をついて体を支えるリーゲル様と、彼に嬉しそうにしなだれかかる王女殿下の姿があって。
無事なのは良かったけれど、どさくさに紛れて王女殿下は何をやっていらっしゃるのかしら?
今はそんな場合ではないでしょう、と思わず冷たい目を向けてしまう。
けれど、何故かこちらを見たリーゲル様の目も、嫌な物を見るかのようにスッと細められた。
「……王太子殿下、いつまでもそうしてないで、早く妹君を私から引っぺがしていただけませんか?」
「ええ? もう離れなきゃいけないのか? せっかく君の大切な奥方を助けてあげたのに……」
ブツブツと文句を言う声は私の下から聞こえてくる。
不思議に思って視線を落とすと、なんと私は王太子殿下を下敷きにして座っていた。
「きゃああああっ! す、すみません! 私ったらなんということを……本当に申し訳ございませんっ!」
「いやいや、気にしなくて良いよ。私も良い思いをさせてもらったし、お互い様ということで」
「へ?」
良い思いってなんだろう?
それを言うなら、王太子殿下をクッションにしてしまった私の方が、良い思いをした気がするけれど。
立派な筋肉のせいなのかなんなのか、座り心地がとっても良かった。私は馬車が揺れた時王太子殿下の上に落ちたから、痛い思いをしなくて済んだのね。
「このエロ太子が……」
「何か言ったかな? リーゲル。街へ着くまでその体勢のままでいたければ、私はそれでも構わないんだよ?」
太陽のような色の王太子様の瞳に、意地の悪い光が宿ったような気がした。彼を悔し気に見つめ、リーゲル様は唇を噛む。
「……とにかくさっさとして下さい」
「分かったよ。そんなに怒らなくとも良いだろう。君は本当に冗談が通じないなあ」
「貴方がくだらない冗談ばかり言うからでは?」
言い合いをしながらも、王太子殿下は妹である王女殿下を無理矢理リーゲル様から引き離し、自分の隣へと座らせる。
「お兄様ぁ……わたくし、リーゲルの隣に座りたいですわ」
「駄目だよアルテミシア。今日は奥方がいらっしゃるだろう? 街へ着いたら好きにして良いから、今は大人しくしているんだ」
「でもぉ……」
「いいね?」
なんだか今、一瞬だけ王太子殿下の纏う気配が変わったような気がしたわ。
そしてジュジュの言っていた通り、王女殿下は兄である王太子殿下には逆らえないみたいね……。
かなりの我が儘王女で、誰も手をつけられないと聞いたことがあったけど、こうして見ている限り、王太子様相手に限っては、そんなことはなさそうだ。
さすが『暴れ馬の調教師』と言われるだけのことはあるわ。
でも私はまだ、王女殿下を暴れ馬だとは思えないのよね……。
一体どんな行動をしたら、こんなにも可愛らしい女性が『暴れ馬』などと揶揄されることになるのだろうか。
街へ着いたら、その理由が分かるかしら?
落ち着いた馬車の中、無言で外を眺めるリーゲル様と、そんな彼をうっとりと見つめる王女殿下。
王太子殿下は──なんとなく私を見ているような気がして、其方には視線を向けられなかった。
街へと向かう馬車の中、今は特に会話もなく、沈黙が支配している。
夜会の時は楽しそうに三人で盛り上がっていらっしゃったのに、私がいるせいで今日はこんなに会話がないのかしら?
そう思うと、私はついてきたことを後悔せずにはいられなかった。
あなたにおすすめの小説
ループした悪役令嬢は王子からの溺愛に気付かない
咲桜りおな
恋愛
愛する夫(王太子)から愛される事もなく結婚間もなく悲運の死を迎える元公爵令嬢のモデリーン。
自分が何度も同じ人生をやり直している事に気付くも、やり直す度に上手くいかない人生にうんざりしてしまう。
どうせなら王太子と出会わない人生を送りたい……そう願って眠りに就くと、王太子との婚約前に時は巻き戻った。
それと同時にこの世界が乙女ゲームの中で、自分が悪役令嬢へ転生していた事も知る。
嫌われる運命なら王太子と婚約せず、ヒロインである自分の妹が結婚して幸せになればいい。
悪役令嬢として生きるなんてまっぴら。自分は自分の道を行く!
そう決めて五度目の人生をやり直し始めるモデリーンの物語。
断罪される前に市井で暮らそうとした悪役令嬢は幸せに酔いしれる
葉柚
恋愛
侯爵令嬢であるアマリアは、男爵家の養女であるアンナライラに婚約者のユースフェリア王子を盗られそうになる。
アンナライラに呪いをかけたのはアマリアだと言いアマリアを追い詰める。
アマリアは断罪される前に市井に溶け込み侯爵令嬢ではなく一市民として生きようとする。
市井ではどこかの王子が呪いにより猫になってしまったという噂がまことしやかに流れており……。
虐げられた伯爵令嬢は獅子公爵様に愛される
高福あさひ
恋愛
リリム王国辺境伯エインズワース伯爵家の長女、ユーニス・エインズワース。伯爵令嬢であるはずなのに、生活は使用人以下で、まともに育てられたことはない。それでも心優しく強かに育った彼女は、ある日、隣国との国境である森で二人の怪我をした男性を見つけて……?※不定期更新です。2024/5/14、18話が抜けていたため追加しました。
【2024/9/25 追記】
次回34話以降は10/30より、他サイト様と同時の更新予定です。
【完結】もう一度あなたと結婚するくらいなら、初恋の騎士様を選びます。
紺
恋愛
「価値のない君を愛してあげられるのは僕だけだよ?」
気弱な伯爵令嬢カトレアは両親や親友に勧められるまま幼なじみと結婚する。しかし彼は束縛や暴言で彼女をコントロールするモラハラ男だった。
ある日カトレアは夫の愛人である親友に毒殺されてしまう。裏切られた彼女が目を覚ますと、そこは婚約を結ぶきっかけとなった8年前に逆行していた。
このままではまた地獄の生活が始まってしまう……!
焦ったカトレアの前に現れたのは、当時少しだけ恋心を抱いていたコワモテの騎士だった。
もし人生やり直しが出来るなら、諦めた初恋の騎士様を選んでもいいの……よね?
逆行したヒロインが初恋の騎士と人生リスタートするお話。
ざまぁ必須、基本ヒロイン愛されています。
※誤字脱字にご注意ください。
※作者は更新頻度にムラがあります。どうぞ寛大なお心でお楽しみ下さい。
※ご都合主義のファンタジー要素あり。
報われない恋の行方〜いつかあなたは私だけを見てくれますか〜
矢野りと
恋愛
『少しだけ私に時間をくれないだろうか……』
彼はいつだって誠実な婚約者だった。
嘘はつかず私に自分の気持ちを打ち明け、学園にいる間だけ想い人のこともその目に映したいと告げた。
『想いを告げることはしない。ただ見ていたいんだ。どうか、許して欲しい』
『……分かりました、ロイド様』
私は彼に恋をしていた。だから、嫌われたくなくて……それを許した。
結婚後、彼は約束通りその瞳に私だけを映してくれ嬉しかった。彼は誠実な夫となり、私は幸せな妻になれた。
なのに、ある日――彼の瞳に映るのはまた二人になっていた……。
※この作品の設定は架空のものです。
※お話の内容があわないは時はそっと閉じてくださいませ。
大好きな旦那様はどうやら聖女様のことがお好きなようです
古堂すいう
恋愛
祖父から溺愛され我儘に育った公爵令嬢セレーネは、婚約者である皇子から衆目の中、突如婚約破棄を言い渡される。
皇子の横にはセレーネが嫌う男爵令嬢の姿があった。
他人から冷たい視線を浴びたことなどないセレーネに戸惑うばかり、そんな彼女に所有財産没収の命が下されようとしたその時。
救いの手を差し伸べたのは神官長──エルゲンだった。
セレーネは、エルゲンと婚姻を結んだ当初「穏やかで誰にでも微笑むつまらない人」だという印象をもっていたけれど、共に生活する内に徐々に彼の人柄に惹かれていく。
だけれど彼には想い人が出来てしまったようで──…。
「今度はわたくしが恩を返すべきなんですわ!」
今まで自分のことばかりだったセレーネは、初めて人のために何かしたいと思い立ち、大好きな旦那様のために奮闘するのだが──…。
2度目の結婚は貴方と
朧霧
恋愛
前世では冷たい夫と結婚してしまい子供を幸せにしたい一心で結婚生活を耐えていた私。気がついたときには異世界で「リオナ」という女性に生まれ変わっていた。6歳で記憶が蘇り悲惨な結婚生活を思い出すと今世では結婚願望すらなくなってしまうが騎士団長のレオナードに出会うことで運命が変わっていく。過去のトラウマを乗り越えて無事にリオナは前世から数えて2度目の結婚をすることになるのか?
魔法、魔術、妖精など全くありません。基本的に日常感溢れるほのぼの系作品になります。
重複投稿作品です。(小説家になろう)
【完結】✴︎私と結婚しない王太子(あなた)に存在価値はありませんのよ?
綾雅(りょうが)要らない悪役令嬢
恋愛
「エステファニア・サラ・メレンデス――お前との婚約を破棄する」
婚約者であるクラウディオ王太子に、王妃の生誕祝いの夜会で言い渡された私。愛しているわけでもない男に婚約破棄され、断罪されるが……残念ですけど、私と結婚しない王太子殿下に価値はありませんのよ? 何を勘違いしたのか、淫らな恰好の女を伴った元婚約者の暴挙は彼自身へ跳ね返った。
ざまぁ要素あり。溺愛される主人公が無事婚約破棄を乗り越えて幸せを掴むお話。
表紙イラスト:リルドア様(https://coconala.com/users/791723)
【完結】本編63話+外伝11話、2021/01/19
【複数掲載】アルファポリス、小説家になろう、エブリスタ、カクヨム、ノベルアップ+
2021/12 異世界恋愛小説コンテスト 一次審査通過
2021/08/16、「HJ小説大賞2021前期『小説家になろう』部門」一次選考通過