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第1話
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俺が3歳の頃、突然妹が出来た。
まだ3歳ながらに、それはもう可愛かった記憶がある。
そんな妹は早いことに現在12歳になり、俺は15歳になっていた。
少し前までは「お兄ちゃん」と後ろをピッタリくっついて着いてきてくれていたというのに、今ではそんなことは全く無く、一人で国中を色々と動き回っていた。
……そう、一人で、だ。まだ12歳と子供であるにもかかわらず、妹……リーヴァはそれを許されていた。
理由なんて単純で、ただ強いからだ。
それも国が一目置くほどに。
普通なら、ありえないことだろう。
だって、そもそもの話俺たちは平民であり、爵位も何も無い人間なんだ。
そんなことがあっていいはずがないのだが、リーヴァはそれほどに強かった。
「リーヴァ、今、いいか?」
そんなリーヴァはどこに出かけていようが、一週間に一度は必ず家に帰ってくる。
なんでかは知らない。お金だっていっぱいあるだろうし、わざわざこんないかにも平民が住んでいますよ、なんて家に帰ってくる理由なんてないと思うけど、リーヴァは帰ってくる。
だからこそ、俺はリーヴァが家に帰ってきたら、こうやって毎日リーヴァと話をするようにしている。
単純に家族と……妹と話をしたいから……ではない。
ある時、「世界最強と言われている狂犬リーヴァ様とまともに話せる人間なんて家族のお前くらいしかいねぇよ!」と知り合いに言われた時に思ったんだ。
リーヴァが世界最強? なら、もしもリーヴァを手懐ける事が出来たら、俺が最強じゃね? と。
いやさ、別にリーヴァを手懐けて、何か危ないことをさせよう! って思ってる訳では無いぞ? ただ単純に世界最強なんて言われている奴を手懐けてる存在って憧れるじゃん。
だから、俺はただ世界最強と言われる存在を手懐けて最強気分を味わいたいだけであって、手懐けたとしても好きにしてもらって構わないんだよ。リーヴァから自由を奪いたい訳では無い、ということだけは言っておく。
まぁ、そんなこんなで、俺は今日もリーヴァの部屋に来ていた。
貴重なリーヴァと話が出来る一日だ。
大事にしないとな。
「何か用? おに……シフル」
そんなことを思っていると、リーヴァの部屋の扉が開いた。
そこからは、俺とは似ても似つかない綺麗な緑の髪の毛を扉を開けてない方の手で弄りながら、これまた綺麗な赤い瞳で俺の事を見つめて、そう言ってくるリーヴァが現れた。
……そして、リーヴァが俺をお兄ちゃんと呼ばなくなった日から、俺は名前で呼ばれていた。
別にお兄ちゃん呼びにこだわりがある訳じゃないし、別にいいんだけど、ちょっとだけ悲しい。
「特に用は無いけど、家族だろ。少しだけでも、話そう」
「……好きにしたら」
一応、用件としてはリーヴァを手懐けに来たんだけど、そんなことを馬鹿正直に言ったら変な誤解をされるだろうし、そもそも普通に嫌われそうだから、俺はそう言った。
すると、リーヴァを俺から顔を逸らして、そう言ってきた。
そんな様子を見て、俺は思う。
……やっぱり、リーヴァの狂犬って異名? だけは未だに理解が出来ないな。
リーヴァが強いのは当然知ってるんだけど、狂犬ってどこから来た言葉なんだ? 別に戦う時に狂犬っぽさなんてないし、性格だって、こうやって俺の事をお兄ちゃんと呼んでくれなくはなったものの、今の様子を見ている限り、かなり柔らかい方だ。
そんなことを思いながらも、俺はリーヴァと他愛もない話をした。
手懐けるという目的の為ではあるんだけど、単純に可愛い妹との会話は楽しかった。
まだ3歳ながらに、それはもう可愛かった記憶がある。
そんな妹は早いことに現在12歳になり、俺は15歳になっていた。
少し前までは「お兄ちゃん」と後ろをピッタリくっついて着いてきてくれていたというのに、今ではそんなことは全く無く、一人で国中を色々と動き回っていた。
……そう、一人で、だ。まだ12歳と子供であるにもかかわらず、妹……リーヴァはそれを許されていた。
理由なんて単純で、ただ強いからだ。
それも国が一目置くほどに。
普通なら、ありえないことだろう。
だって、そもそもの話俺たちは平民であり、爵位も何も無い人間なんだ。
そんなことがあっていいはずがないのだが、リーヴァはそれほどに強かった。
「リーヴァ、今、いいか?」
そんなリーヴァはどこに出かけていようが、一週間に一度は必ず家に帰ってくる。
なんでかは知らない。お金だっていっぱいあるだろうし、わざわざこんないかにも平民が住んでいますよ、なんて家に帰ってくる理由なんてないと思うけど、リーヴァは帰ってくる。
だからこそ、俺はリーヴァが家に帰ってきたら、こうやって毎日リーヴァと話をするようにしている。
単純に家族と……妹と話をしたいから……ではない。
ある時、「世界最強と言われている狂犬リーヴァ様とまともに話せる人間なんて家族のお前くらいしかいねぇよ!」と知り合いに言われた時に思ったんだ。
リーヴァが世界最強? なら、もしもリーヴァを手懐ける事が出来たら、俺が最強じゃね? と。
いやさ、別にリーヴァを手懐けて、何か危ないことをさせよう! って思ってる訳では無いぞ? ただ単純に世界最強なんて言われている奴を手懐けてる存在って憧れるじゃん。
だから、俺はただ世界最強と言われる存在を手懐けて最強気分を味わいたいだけであって、手懐けたとしても好きにしてもらって構わないんだよ。リーヴァから自由を奪いたい訳では無い、ということだけは言っておく。
まぁ、そんなこんなで、俺は今日もリーヴァの部屋に来ていた。
貴重なリーヴァと話が出来る一日だ。
大事にしないとな。
「何か用? おに……シフル」
そんなことを思っていると、リーヴァの部屋の扉が開いた。
そこからは、俺とは似ても似つかない綺麗な緑の髪の毛を扉を開けてない方の手で弄りながら、これまた綺麗な赤い瞳で俺の事を見つめて、そう言ってくるリーヴァが現れた。
……そして、リーヴァが俺をお兄ちゃんと呼ばなくなった日から、俺は名前で呼ばれていた。
別にお兄ちゃん呼びにこだわりがある訳じゃないし、別にいいんだけど、ちょっとだけ悲しい。
「特に用は無いけど、家族だろ。少しだけでも、話そう」
「……好きにしたら」
一応、用件としてはリーヴァを手懐けに来たんだけど、そんなことを馬鹿正直に言ったら変な誤解をされるだろうし、そもそも普通に嫌われそうだから、俺はそう言った。
すると、リーヴァを俺から顔を逸らして、そう言ってきた。
そんな様子を見て、俺は思う。
……やっぱり、リーヴァの狂犬って異名? だけは未だに理解が出来ないな。
リーヴァが強いのは当然知ってるんだけど、狂犬ってどこから来た言葉なんだ? 別に戦う時に狂犬っぽさなんてないし、性格だって、こうやって俺の事をお兄ちゃんと呼んでくれなくはなったものの、今の様子を見ている限り、かなり柔らかい方だ。
そんなことを思いながらも、俺はリーヴァと他愛もない話をした。
手懐けるという目的の為ではあるんだけど、単純に可愛い妹との会話は楽しかった。
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