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6.最後のデート編

55.もう一波乱!?

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「凛津っ!」

「有里ねぇ!」

凛津と有里ねぇは互いの姿を見て、すぐにそう声を上げた。

俺はそんな2人の様子を少し離れたところから見ていた。

すると

「優太君~! 有里香さんと、凛津さんの体元に戻ったって聞いたんですけど!」

テルがそう言いながら、後ろから走ってきた。

「うん。ほんのさっき、有里ねぇと話してる最中にさ元に戻ったんだよ……」

「そうか~! それは良かった!」

「そうだな……本当に元に戻ってよかったよ」

「優太君? なんだか、元気ないような気がしますけど……」

「んっ? あっ、あぁ! えーっと、あれだ! なんかさ、2人が元に戻ってその余韻に浸ってたからかな?」

「そうですか? まぁ、なんともないなら良かったですけど?」

「あぁ! 俺はいつも通りだよ!」

テルは若干疑っているような感じだったけれど、それ以上、深くは聞いてこなかった。

元気がない……っていうのは、俺にとっておかしな話だ。

2人の体が元に戻ってよかった……。

本当に、心の底からそう思った。

でも……。

でも、俺は……。

「優太~~~! テル~~~! こっち早くおいでよ~!」

「んっ? あっ、あぁ!」

「分かりました~! いま、行きま~す!」

俺はテルと2人、凛津と有里香のいる方へと足を向けた。



今俺たちは、ばあちゃんの家に帰って4人でリビングの椅子に腰掛けていた。

「で……2人はどうするのさ? 付き合うの?」

向かいの席に座っている有里ねぇが俺と凛津の方を見てからそう言った。

「えっ……と」

「あぁ! 俺たち、付き合うことになった!」

「ゆっ、優太! なんか……そういうの、恥ずかしい」

「だって、付き合ってるんだから別にいいだろ?」

「そっ、そうだけど……」

隣に座っている凛津は顔を俯けている。

「優太君、遂に告白したんですね」

「あぁ。まぁ、最後くらいは……な」

「やりましたね~! また一歩成長できたんじゃないですか?」

「……なんか、テルに褒められても嫌味にしか聞こえないんだよな」

「なっ、なんで!? 僕は2人の事、応援してるんですよ?」

「分かってるよ?」

「それじゃあどうして?」

「テルは無駄にカッコいいからな………」

「普通はそれ、褒め言葉なんだろうけど今言われても全然嬉しくないですよ?!」

テルとそんなやり取りをしている間、有里ねぇと凛津は別で話をしていた。

「そういえば、優太君はいつ向こうに戻るんです?」

テルはそんなことを聞いた。

「んっ……」

「どうしたんです?」

「んっと……実はさ、帰るの明日なんだよ」

俺はずっと言わねばと思っていた事を吐き出した。

俺がそういうと同時に

「えっ?!」

という3人の声が部屋に響いた。

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