オミナス・ワールド

ひとやま あてる

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第1章 Life in Lacra Village

第14話 蠢く影

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 エスナは私生活の全てを魔法に費やしている。 リバーとフエンがやってきてからずっとそうだ。 その内容をハジメは知らないし、レスカに聞いても分からないという回答だった。 しかしあれはどう考えても明らかな目的を持って行われており、魔法の分からないハジメからしてもエスナの成長は見て取れる。

 知らされないのは仲間はずれにされているような疎外感があって、ハジメはとても嫌な気分だ。 邪険にされているという印象は受けないが、少なくとも何か隠し事をされているというのは間違いない。 レスカもそこには同じ意見のようで、結果的にハジメとレスカが二人で連むしか無くなっていた。

 そのレスカさえも、最近ではハジメを避けている。 レスカの言葉にできない何かが、ハジメとの間に溝を作っているのだ。

 そんな生活が続き──。
 
 日に日に元気を取り戻し笑顔が増えているエスナを見て、ハジメの中に悔しさが滲んでいた。 ハジメは自らの為されるがままに流れていく生活が嫌だった。 そして目に見えた成長を実感できていない自分自身が嫌いだった。

 エスナはハジメと違い、日々を新しくしている。 魔法だって上達しているようだし、性格だって明るいものになってきた。 最近特に饒舌なのがその良い証拠だ。

 一方のハジメは、言われことをこなすだけの毎日。 レスカが接触してくれないここ最近は話す相手もいないということで言葉も上達せず、色々な悩みが重なって全ての物事に身が入らない。

 リバーはハジメに強くなることを期待しているようだ。 だから効率的に肉体が鍛えられるようなメニューを組んでくれているし、彼に時間があるときは夜の特訓だって手伝ってくれる。 しかしそれらは、ハジメ自身のやる気が伴わなければ意味のあるものには成り得ない。

 成長の幅は人それぞれ。 ハジメは自分とエスナを比較した時に、彼女の成長の速度が著しいことで自分があたかも成長できていないように思えてしまい、今のような精神状態に落ち着いている。

「なんでこうもイラつくんだ……!」

 ハジメは一向に自分自身を好きになれない。

 木剣を振るうのも、肉体を鍛えるというよりは苛立ちを発散させるために行っている。 それじゃダメだと分かっていても、今のハジメにはどうにもできないのだ。

 ハジメはこれまでの人生で何一つ打ち込んできたものがなかった。

 ここにやって来た当初こそ鍛えることには積極的だった。 しかしそれは過酷な生活に耐えられるだけの身体を作るためであり、現在その大半はすでに達せられている。

 野菜に偏ったやや健康的とは言えない食事と、健康的な睡眠時間、そして日々の労働。 それらはハジメの身体を一般的な農民程度には底上げし、そして一定の水準で以って維持されている。 そう、安定してしまったのだ。

 ハジメは更に一歩進んだ何かを得ようとしている。 何かが得られれば、そこから更に何かができると信じているからだ。 しかし一向に先に進める予兆が無い。 そればかりかエスナの成長を見たことで、ハジメ自身が足を止めていることを実感させられてすらいる。

 時に立ち止まることは重要だ。 ただし立ち止まり続けることは違う、とハジメは思う。 考えるだけで物事が解決するならハジメだってそうしているし、そうできないからこそ行動し、そこから得られるものを探している。

「くそっ、くそっ、くそっ……!」

 ハジメは、行っている物事全てが無意味に思えて仕方がない。
 
 成長を経験したことのないハジメが成長を実感するには、この世界の2カ月でさえも短すぎる。

 生活が過酷とはいえ、今は一日二食ないし三食摂ることができて雨風を凌げる家だってある。 日本人の甘えた生活からすれば多少過酷かも知れないが、地球のどこかではそれ以上に過酷な環境はごまんと存在しているし、それは比較の話でしかない。 少なくとも、食うに困らず生きていけている時点でハジメは今満たされている。

 もう少し劣悪な環境であればハジメに得られるものもあったかもしれないが、現時点で彼は安定期に在った。 それがハジメの成長実感を阻害し、彼にも理解できない苛立ちを生んでいる。 しかし日々着実に成長していることは確かだ。
 
 ハジメが腕を振るうたびに筋線維は強さを増し、ハジメの身体の地盤を形成しつつある。 それを測る尺度が存在しないだけで、それを実感できないだけで。

 継続は力なり。 それこそハジメが成長できている確かな証拠であり、レスカがハジメに見た強さであった。

「目に見えた成果が欲しい……。 例えば俺一人で狩りができる程度の……」

 ラクラ村に肉の供給は少ない。 栄養面で見れば肉は必要不可欠なのだが、狩りに出られる大人があまりにも少ないことが供給を遷延させている。 その根本の原因は、5年前の村の事件に端を発する。

 辺境の村に男手が増えるためには、村人がせっせと男児をこさえ、それらが成人になるのを待つしかない。 外部から入ってくる人間が少ないからこそ村長メレドが村を出ることを禁じており、それがなければすでにこの村は衰退している。

「俺が獣を狩って、その肉を食べて、それによって身体が強くなる……これだ!」

 ハジメは脳内で謎の方程式を組み立てた。

 そうと分かれば、早速準備へ取り掛かるハジメ。 と言っても、武器を持って山に向かうだけだが。

 それから、目的のできたハジメはやる気を取り戻した。

 食事の時以外は他の面々と顔を合わす機会も減ってきたため、ハジメは空いた時間を使って山に分け入った。 しかし成果などあろうはずがない。

 そして一週間が一瞬で消費された。

 ハジメが狙っているのは野生の獣だ。 当然ただの人間であるハジメなどよりも感覚は鋭く、たとえ発見したとしても捕らえることなどできない。

 時には走り回り、時にはじっと待ち続け、それらのほとんどは無意に時間を消費させるだけだった。

 それでも理解できることもあった。 それは、ハジメが何もできないことだ。

 ハジメはまた堂々巡りかとも思ったが、今回は少し違っていた。 できることとできないことの区別が可能になっていた。 それはつまり、自分の中に可能なことを見つけたということ。

 ハジメには獣に追いつく身体能力はなかったが、追いかける中でそれらの特徴を掴み始め、観察力を得た。

 言ってみればそれらは単なる思考の延長なのだが、これまでただひたすらに一点を貫こうとする姿勢はハジメの思考を奪っていた。 今回はそれが解消された結果である。

 そこから獣の特徴に沿った罠を作り、餌を撒き、自然に同化した。

 意図的に呼吸を殺すことは逆に不自然な空気を生む。 だからハジメは敢えて山の中を自然体で過ごすことにした。 初めから俺はここにいるんだぞ、とアピールさえした。 するとどうだろう。 異物だったはずのハジメが森に溶け込んだ。

(なんつーか、動物一匹一匹にも人生があるんだよな。 そんなんいちいち気にしてたら狩りなんて出来ねぇけど)

 そして無害な存在を貫き通した。 武器も使わなかった。 ただそこにいた。

 するとある時、ハジメに接近する存在があった。

 ざわりと木々が揺れた気がした。

「……!?」

 ハジメがそれに気がつくと、それも同様に。 そして両者がびくりと震えた。

 それは大きさ1メートルほどの狼。 そのような獰猛な獣の接近に気がつけなかったハジメもハジメだが、狼とてハジメを敵として認識できていなかった。

 それらの邂逅は、お互いが驚きで動けないという結果を生み出した。

(や……っば……)

 ハジメは武器を持っていない。 持ってきていないというわけではなく、現在手に携帯していない。 ただし足元には武器──斧を転がしている。

 果たしてこの狼がハジメの行動を許すだろうか。 ハジメが屈んで斧を手にするだけの時間を与えてくれるだろうか。

 ハジメが行動開始後即襲撃ともなれば、野生の敏捷性に分がある。 ハジメは屈んで、武器を掴んで、一回それを背後に持っていって、そして振るうという何段階ものステップを踏まなければならない。 しかし狼の方は飛びついてガブッ、これで終わりだ。

(蛇に睨まれた……いや、そんなこと考えてる場合か……! こんな場所に狼がいるなんて思わねぇだろ普通!)

 両者睨み合う。 だが、狼は一向に動き出さないばかりか、その目に怯えを孕んでいるのがハジメにも分かる。 この理解は、観察力から得た成果とも言える。

(なんだ……?)

 周囲に狼が怯える要素は無い。 今ハジメは武器すら持たない存在だ。 にもかかわらず、狼は動き出さない──動き出せないでいる。

(どっちだ……? 逃げるべきか、追うべきか……。 逃げるとしても、今後こんな千載一遇のチャンスはやって来るのか? 今ならやれるのでは……?)

 どちらにせよ武器は確保しておきたいハジメは、ゆっくりと腰を屈め、斧に手をかけた。 そして狼が襲ってこないことをいい事に、斧を振り上げた体勢で近づく。

(何を警戒してる……?)

 グルルと喉を鳴らす狼だが、なおも動こうとしない。 まるで両手脚を地面に縫い付けられたように。 狼の怯えは震えとして出現し、ハジメの接近に比例して増している。

(何のお膳立てかは分かんねぇけど、せっかくの機会を逃すわけにはいかんよな)

「ごめんな」

 ハジメはなるべく感情を殺しつつ斧を振り下ろした。

 ザン──。

 両断とはいかず、首半ばあたりで斧は止まった。

 血を吹き出して倒れ伏す狼を生き物では無い何かとして捉え、ハジメはもう一度斧を振り上げた。

 今度は成功である。 狼の頭部がゴロリと転がり、完全に狼が二分された。

(こんな近くまで大きめの獣がいたらレスカとかが心配だしな……。 これは仕方ない、仕方ないんだ)

 ハジメは聞き齧った知識を思い出し、狼の身体を木に吊るした。 血抜きである。

 確か、残った血液が肉を不味くするという話だったはず。 ハジメは血の滴りが収まるまでそれを維持すると、匂いで何かが誘き寄せられる前にその場を退散した。

 狼の頭部は気持ち悪かったので触れず、身体の方は引き摺るようにして山を降る。

(重、ってぇ……!)

 体長1メートルともなれば、人間換算で大体4歳児相当である。 抱えたいのはやまやまだが、未だ滴る血や、全身にこびりついているであろう雑菌類を考えるとそうもいかない。

 正直斧さえも邪魔だ。 しかしそれを捨てて帰ることはできなかった。

 ハジメが山を降りた頃にはすでに陽は沈みつつあった。 そこで偶々様子を見に来ていたフエンとバッタリ遭遇する。

「げぇっ!?」

 獣の死体を抱えたハジメを見て、フエンが冷静さを欠いた驚きで彼を迎える。

「ああ、助かった……。 フエンちゃん、こいつを運ぶのを手伝ってくれ」
「何を言ってるか分からないのです」
「……手伝う、運ぶ」
「会ったばかりに、とんだ迷惑に巻き込まれたのです」

 フエンが見たところハジメはすでにヘトヘトで、今にも倒れんばかりだった。

「俺、願う」
「傍迷惑な話なのです。 なぜフエンがそんな雑事──ん?」

 と言ったところで、フエンは何かに気がついた。

「お前、魔獣を殺したですか?」
「……?」
「意思疎通の困難さが一番腹立つです! お前は早急に言葉を学べ、です」
「手伝う」
「分かってるです! 今回だけは特別です……《浮遊フロート》」

 フエンが死体に触れながら渋々魔法を発動すると、それはゆっくりと宙に浮き上がった。

「フエンは触りたくないからお前で運べ、です。 マナが続く限りは浮かしておいてやるです」
「感謝」
「いいからさっさとやるです!」

 ハジメはプリプリと怒るフエンに感謝しつつ、その背を追う。

(やっぱ魔法って便利だよなぁ……。 俺も使いてぇ……)

 二人が姉妹宅まで戻るとすでにリバーや姉妹は到着していたようで、各々がハジメの戦利品に驚く。

「えっと……これ、ハジメがやったの?」
「分からんです。 これ持って森を歩いてたです」
「ほほう、これはこれは。 最近山に行ってると思ったら、なるほどこういうことでしたか」
「血抜きされてるから、多分こいつの仕業です」
「これって……魔物、ですよね?」
「エスナさん、よく分かりましたね」
「なんだかマナが漂っているように感じるので……」
「感覚も鋭敏化してきたようで、良い成長ですね」
「ありがとうございます。 ……それで、ハジメはこれをどうするつもりなの……?」

 明確に意味を問われた気がしたので、ハジメは答える。

「食べる」
「えぇっ……? リバーさん、食べられるんでしょうか?」
「ええ、好んで食べる人はおりませんが」
「どうしてですか?」
「誰も、魔物を食べる目的で狩りませんからねぇ。 魔石を抜いたら用済みですし、魔石がなくてもそれほど美味しくないこともあって、緊急時くらいにしか摂取されません」
「緊急時、ですか……?」
「マナを含んだ魔物肉は、ある種のマナ供給源なのですよ。 ただ、吸収されて効果が出るまで時間がかかるので、一般的なマナ回復手段はポーションとなります。 いわばポーションが無い時の代用品ということです」

 魔物肉は消化という過程を踏まなければならないため、マナ摂取のためには非効率的だ。 その点マナポーションは吸収までが早いため、魔法使いはわざわざ時間のかかる方法でマナを回復しようなどとは思わない。

 リバーの言う緊急時というのも、長期スパンの仕事や遠隔地での仕事などでポーション供給が間に合わない場合のことを言う。 現地調達で魔物肉を摂取することで、相対的にマナ回復を早めることが可能だ。

「あの不味い液体……」
「慣れれば平気です」
「フエンさんと同様、魔物肉を好んで食べる人もいるので、食材としては概ね安全でしょうね。 それとは知らずに市場に流れているものもありますから」
「そう、ですか」
「贅沢品と思えば怖くは無いかと。 エスナさんもあまり肉は食べられないでしょう?」
「ええ。 特に私たちには回ってきませんから」
「では今日は私が調理してご覧に入れましょう」
「リバーさん、料理できたんですか?」
「何を仰いますやら。 サバイバルの経験も豊富ですし、実は私、魔物肉が好物なのです」
「うへぇ、です……」
「フエンさんのポーション好きに対する私たちの感情も似たようなものですが?」

 後から見にきたレスカも、ハジメの成果には驚いていた。 そして姉妹にはとりわけ贅沢品である肉が食卓に並ぶとあって、レスカのテンションも爆上げだ。それを見てハジメもほくそ笑み、自らを称賛した。

「お前、臭いから早くどっか行けです」

 しかし、ハジメの頑張りに対するフエンの反応は無情だった。


          ▽


「ふっ……ふっ……!」

 一つ成果を残せたハジメは、また特訓という名の筋トレに励み始めた。

 今回のことは偶然の産物でしかないのだが、それでも自分の頑張りによって笑顔が生まれたことにハジメは喜んだ。 その結果やる気が戻ったのだから、ハジメにとってはプラスでしかない。

(正直あんまり美味い肉じゃなかったけど、身体は確実に肉を欲してたからな。 タンパク質を摂ったからには、今は全力で動いて筋肉に変えるしかない。 それにしてもリバーのやつ、あんな特技があったとは)

 ハジメは食事前のことを思い出していた。

 リバーはあの肉体からは考えられない丁寧な所作で狼の皮を剥ぎ、見事に解体までして見せていた。

(あの包丁は物騒だったけどな)

 どこから取り出したのか、リバーは人でも殺すんじゃないかというほどの大きさの肉切り包丁を所持していた。 そして料理人より料理人っぽく肉を切り、豪快に焼き、そして提供した。 そういったパフォーマンスも含めて食事は美味しかったし、慣れない獣肉もぺろりといけた。

 エスナもまさか食卓に5人も揃うとは想定していなかったので、今日の食事は家の外で摂った。

 あたりは真っ暗だったが、バーベキュースタイルにより設置された火炎が周囲を照らし、風情を感じさせる夕食だったと言える。

(5人家族だったらあんなに騒がしいんだな)

 ハジメは言い知れない満足感を得つつ、筋トレを続けた。

 そんな折、リバーとフエンの宿──。

「あいつ、どうやって魔物を狩ったです?」
「ハジメさんが未だに我々に隠している何かがあるのでしょうかねぇ?」
「それならわざわざ見せつけてくる意味が分からないのです。 隠したいなら黙って隠す、です」
「それなら彼の知らない別の能力が宿っているのかもしれません。 この間の、魔法威力上昇のような」

 リバーはエスナ同様ハジメにも成長してもらいたいが、いかんせん彼の能力は未知数。 そのため、ハジメの成長を阻害しない程度のアドバイスに留めている。 方向性を規定してしまうと、おかしなことになってしまうかも知れないからだ。

「安全な力です? フエンはあいつを危険な存在だと踏んでるです」
「私たちにも何か良からぬ影響がある、と?」

 フエンはハジメの力を決して良いものとは思っていない。 彼女たち魔法使いにとって良い効果があるというのは実感しているが、何かしらデメリットを抱えている可能性を除外しきれないからだ。

「そう思うです。 あと、あいつは立ち位置がふわふわしてるです。 早いうちに旦那様の元に送るべきです」

 あとフエンは、ハジメがどう転ぶか分からない危うささえも感じている。 具体的には、彼が人間に敵対する危険性を。

「王都まで行って戻るまでにどれだけの時間がかかると思っているんですか。 ここを出るときは魔人を倒した時か、見捨てる時だけですよ」
「それならこの村はどうでも良いです。 魔人も放っておけば被害が出るですけど、それならそれでいずれ討伐対象として処理されるです」
「フエンさんは魔人を倒すことに反対ですか?」
「反対ではないですけど、未だにエスナの可能性がはっきりしないので不安しかないです。 死ぬくらいならとっととこの村を捨てるべきです」
「それも一理ありますが、私はエスナさんに大きな可能性を感じているのですよ」
「リバーさんの駒として、です?」
「まさか。 私に好意を向けているとエスナさんが明言している以上、そんなことはしませんよ」
「本当です? あの女にはこっぴどく残念な未来しか見えないのです」
「私がエスナさんを酷い目に合わせる、と?」
「そうは言ってないです。 ただ、今まで不幸だった女の人生が急に安定軌道に乗るわけもないのです。 絶対どこかで躓く、です」

 フエンは慎重を期す。 だからこそ不安要素はなるべく排除しておきたい。

「この調子であれば右肩上がりのままいけそうですよ?」
「フエンは、一度失敗している人間の方が御しやすいと思うです。 無理なら無理と分かりやすいですし、逆に可能性があるならそのまま突っ切れる、です」
「エスナさんはこれまでの生活に対する反動でとても良い調子なので、私はこれを崩したくはないんですよ」
「そう言うなら、フエンもまだまだ様子を見ておいてやるです。 でも本番で失敗が避けられない状況になったら、あの女よりもリバーさんを優先するです」
「その状況になってからしか分かりませんが、フエンさんの考えは理解しました」
「本当に分かってるですか?」
「分かっていますよ。 ここまで長く苦楽を共にしてきたパートナーですから」
「そのへんの村娘に拐かされそうになってる時点で怪しいです」
「まぁ、それは確かに」

 夜、東の山の中で何かが蠢いた。 その何かは打ち捨てられている魔物の頭部を確認すると、そのまま山の奥に消えていった。
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