2 / 3
春2
しおりを挟む
これは結構最近の話。
転職活動をしながら、適度なブラック企業での労働をしていた頃。
とあるYouTuberのオフ会で知り合った同い年の男の子との話。
自分よりも少しだけ背が高くて、話し方が落ち着いている。
黒いパーカーが似合うスラッとしている彼。
みんなで一緒に飲んでいるのに、どうしても彼の事が気になって仕方なかった。
彼は、その場を回すために率先して話をしてくれる。
よく聞く、恋人が店員さんへの態度が最悪だと気持ちが冷めるという話。
彼はむしろ理想的ではないか。
といった態度で、初めて会う私たちに対しても、店員さんに対しても、一貫して丁寧な言葉遣い。
その話し方なのに面白いエピソードトークを繰り広げる。
エピソードトークを肴に酒を飲む私。
ウーロンハイが体に染みる。
もうすぐで環境が変わるため、このメンツで飲むのはきっと今日が最初で最後なのだろうとは分かっていた。
だから、彼ともそれきりになるんでは、なんて思った。
そんなマイナスなことを考えても意味は無いので、ウーロンハイで流し込む。
恐らく、マイナスなことをウーロンハイで流し込んだのが良くなかったのだろう。
その後、心のダムが決壊してしばらくみんなの前から離れてトイレで過ごすことになってしまった。
薬とマイナスなことは、酒で飲むなとよく言うよね、きっとそういうこと。
春だから、パーカー1枚できていた彼は、朝方に帰るには寒そうだった。
私は、春のようなカラーのワンピースに白いカーディガンを持ってきていたので、春の朝にも強かった。
普段の私なら、きっと適当なことを言って手を繋ごうとしただろう。
しかしその時ばかりは出来なかった。
なんなら、普段はしない行動までしていた。
「今度は2人で会いたいとか言ったら、困ります?」
そんな奥手みたいなこと言えるのか私。
自分の口から小説みたいなセリフを吐いたことに驚いてしまった。
きっと、春の陽気が私をおかしくさせたのだろう。
次彼と会う時は、桜が満開でありますように。
転職活動をしながら、適度なブラック企業での労働をしていた頃。
とあるYouTuberのオフ会で知り合った同い年の男の子との話。
自分よりも少しだけ背が高くて、話し方が落ち着いている。
黒いパーカーが似合うスラッとしている彼。
みんなで一緒に飲んでいるのに、どうしても彼の事が気になって仕方なかった。
彼は、その場を回すために率先して話をしてくれる。
よく聞く、恋人が店員さんへの態度が最悪だと気持ちが冷めるという話。
彼はむしろ理想的ではないか。
といった態度で、初めて会う私たちに対しても、店員さんに対しても、一貫して丁寧な言葉遣い。
その話し方なのに面白いエピソードトークを繰り広げる。
エピソードトークを肴に酒を飲む私。
ウーロンハイが体に染みる。
もうすぐで環境が変わるため、このメンツで飲むのはきっと今日が最初で最後なのだろうとは分かっていた。
だから、彼ともそれきりになるんでは、なんて思った。
そんなマイナスなことを考えても意味は無いので、ウーロンハイで流し込む。
恐らく、マイナスなことをウーロンハイで流し込んだのが良くなかったのだろう。
その後、心のダムが決壊してしばらくみんなの前から離れてトイレで過ごすことになってしまった。
薬とマイナスなことは、酒で飲むなとよく言うよね、きっとそういうこと。
春だから、パーカー1枚できていた彼は、朝方に帰るには寒そうだった。
私は、春のようなカラーのワンピースに白いカーディガンを持ってきていたので、春の朝にも強かった。
普段の私なら、きっと適当なことを言って手を繋ごうとしただろう。
しかしその時ばかりは出来なかった。
なんなら、普段はしない行動までしていた。
「今度は2人で会いたいとか言ったら、困ります?」
そんな奥手みたいなこと言えるのか私。
自分の口から小説みたいなセリフを吐いたことに驚いてしまった。
きっと、春の陽気が私をおかしくさせたのだろう。
次彼と会う時は、桜が満開でありますように。
0
あなたにおすすめの小説
大丈夫のその先は…
水姫
恋愛
実来はシングルマザーの母が再婚すると聞いた。母が嬉しそうにしているのを見るとこれまで苦労かけた分幸せになって欲しいと思う。
新しくできた父はよりにもよって医者だった。新しくできた兄たちも同様で…。
バレないように、バレないように。
「大丈夫だよ」
すいません。ゆっくりお待ち下さい。m(_ _)m
【完結】逃がすわけがないよね?
春風由実
恋愛
寝室の窓から逃げようとして捕まったシャーロット。
それは二人の結婚式の夜のことだった。
何故新妻であるシャーロットは窓から逃げようとしたのか。
理由を聞いたルーカスは決断する。
「もうあの家、いらないよね?」
※完結まで作成済み。短いです。
※ちょこっとホラー?いいえ恋愛話です。
※カクヨムにも掲載。
完結 愚王の側妃として嫁ぐはずの姉が逃げました
らむ
恋愛
とある国に食欲に色欲に娯楽に遊び呆け果てには金にもがめついと噂の、見た目も醜い王がいる。
そんな愚王の側妃として嫁ぐのは姉のはずだったのに、失踪したために代わりに嫁ぐことになった妹の私。
しかしいざ対面してみると、なんだか噂とは違うような…
完結決定済み
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる