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ある男
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「お疲れ様でした。今度はしっかり撮れてました、ありがとう…こちら、約束の謝礼です…」
「ありがとうございます。念のため、確かめさせて頂きます。」
俺は封筒に入った札束をゆっくりと数える。
「… … … 」 んん… … ?
少し多い…?
いや、かなり… 多い… ? なんでだ…
依頼人の勘違いでは、ないか…
一瞬、気付かぬふりをして懐にしまうことも頭によぎったが、後でおかしな話になってもどうにも気持ちが悪い…
俺は一応、依頼人の男に確認をする。
「あの…少し…いや、結構、中身が多すぎる気がするんですけど…間違ってないっすか…?もう一度、中身をご確認いただけませんか。」
「ああ…それは、ボーナスみたいなものです…どうぞ、お納めください…」
「… え…?」
「あなた、一度目は失敗したものの、今回の写真は本当に素晴らしい…完璧です…それどころか、何パターンも…いろいろな角度できちんと撮ってくれている…最高の写りだ…」
「… は… ?」
最高の写りとはどう言う意味なのか…
大体この写真は、何に使われるのだろう…?
いつカメラを構えても、コソコソしている二人だ…恐らくは、奴らは不倫中の男女で、どちらかの配偶者による素行調査みたいなものだろうが、それにしても…
「とにかく気持ちだから…遠慮なく受け取ってください。」
普通に、ありがたい話だ…
ちょうど、金が底をついてきたところだ…
あの女に、また上手いこと理由をつけて少し用立ててもらおうと思っていたくらいだから…助かるっちゃ助かる…
俺は素直に受け取ることにする。
「ありがとうございます。では…」
がさりと音を立て、リュックに封筒をしまう。
「本当にお世話になりました。それでは…」
スーツを着た男が礼儀正しく俺にお辞儀をして、店を出ていった。
今回の写真をよほど気に入ってくれたらしい。
そのきちんとした身なりから、弁護士か何かだろうと思わせた。
ともかくも、金が入って良かった…
とても、気分がいい…もう少しだけ、店でゆっくりしてようか…
「… 美味い…」
俺は一人店に残って、
思わぬ臨時収入に小さく祝杯をあげた。
「ありがとうございます。念のため、確かめさせて頂きます。」
俺は封筒に入った札束をゆっくりと数える。
「… … … 」 んん… … ?
少し多い…?
いや、かなり… 多い… ? なんでだ…
依頼人の勘違いでは、ないか…
一瞬、気付かぬふりをして懐にしまうことも頭によぎったが、後でおかしな話になってもどうにも気持ちが悪い…
俺は一応、依頼人の男に確認をする。
「あの…少し…いや、結構、中身が多すぎる気がするんですけど…間違ってないっすか…?もう一度、中身をご確認いただけませんか。」
「ああ…それは、ボーナスみたいなものです…どうぞ、お納めください…」
「… え…?」
「あなた、一度目は失敗したものの、今回の写真は本当に素晴らしい…完璧です…それどころか、何パターンも…いろいろな角度できちんと撮ってくれている…最高の写りだ…」
「… は… ?」
最高の写りとはどう言う意味なのか…
大体この写真は、何に使われるのだろう…?
いつカメラを構えても、コソコソしている二人だ…恐らくは、奴らは不倫中の男女で、どちらかの配偶者による素行調査みたいなものだろうが、それにしても…
「とにかく気持ちだから…遠慮なく受け取ってください。」
普通に、ありがたい話だ…
ちょうど、金が底をついてきたところだ…
あの女に、また上手いこと理由をつけて少し用立ててもらおうと思っていたくらいだから…助かるっちゃ助かる…
俺は素直に受け取ることにする。
「ありがとうございます。では…」
がさりと音を立て、リュックに封筒をしまう。
「本当にお世話になりました。それでは…」
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今回の写真をよほど気に入ってくれたらしい。
そのきちんとした身なりから、弁護士か何かだろうと思わせた。
ともかくも、金が入って良かった…
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「… 美味い…」
俺は一人店に残って、
思わぬ臨時収入に小さく祝杯をあげた。
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