【BL・R18】俺とシテみたいって・・・何をですか?

もえこ

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マジな話

「ハッキリいうとさ、おまえの中にちょっと違う人格が、住んでるって…ことだ。つまりさ、軽い二重人格みたいなもん…なんだ。」

二重人格ってことは、もうはっきり寺崎本人に伝えておいた方が良いと思って、俺はついにそのワードを口にした。

ただし、その別人格の男が俺に乱暴したとかは…知ってしまったら寺崎自身が…驚きと衝撃でやばいことになるかもしれない…だから、その重要な部分はもう少し、落ち着いてからにしようと考えた。

…ほら…寺崎はもう十分過ぎるほど…驚いた顔をしている。

「それって…本…当の…話か…?」

寺崎が、信じたくないような顔をして、俺に問いかける。

「うん…ごめんな…マジな話だ…」

俺が謝るのはなんか変だが…謝りたくなった…それほどに、寺崎の表情は、絶望しているようにみえた。

「そうか…だから…ああ、わかった…
そういう…ことか…」

寺崎が心得たように、うなずいている。どうやらやっぱり、何度も記憶が途絶えたことがあったんだろうな… 

「そ…それで…その…俺の中の別人格が…おまえに、何をしたんだ…お前があんなに怒るような何を…」

寺崎は俺に真剣な目線で問いかける。

俺が…そいつに…運悪く乱暴されたこと。しかも…その時の写真をもとに、脅されているような状況だってこと…でも
今は…とても言えそうにない。

「ごめん…寺崎…そのことはさ…また今度、順を追って話すからさ…今日は勘弁してくれ…ちょっとまだ…うん、ちょっともう少し、話すのは待って欲しい…俺、おまえの中の別人格には怒ってるけど、お前自身には怒っては…いないからさ…」これは本当だった。俺は必死に、話を続ける。

「ソイツさ…おまえの中の人格の名前は、「シュウ」って、自分のことを名乗ってる。んでさ…多分、そいつが外に出てきているときはお前の記憶はなくて、でもそのシュウは…おまえが今みたいに、外に出ている時でも…内部から…この俺らの様子を見ている…可能性がある…んだ…」 

…ふと見ると、寺崎の顔の血の気が…完全に…引いていた。

「あ…おいっ、おまえ…水、水飲め…大丈夫か?もう、この話…やめようか…」今度は俺が、寺崎に水をすすめる。

「…そう…か…そうだったのか…今まで記憶が時々、断片なのは…そういう…ことだったのか…俺最近少し、自分が…病気か、何かかな…とか、少し疑ってたんだ…」

寺崎の様子を見て、今日はこれ以上この話を続けるのは良くないと俺は咄嗟に判断した。

寺崎に、二重人格のことを伝えることができただけで、もう十分だ。あとは、おいおい話していくことにしよう。

よし、こんな時、あの子の話に転換だ。田口美弥!田口のことを、根掘り葉掘りだ…!

「そうそう、寺崎…田口…さんとは、最近、どうなんだよ?うまく、いってるのか?」

俺の問いに、寺崎が微妙な表情をする。 うん、本当に微妙…な。「彼女はさ…可愛いけど…確かに可愛いんだけど…なんかさ…なんだろな…」
     
なんじゃそりゃ、その回答…
よくわからんが、もういいや…時計を見ると、バイトの時間がそろそろ近づいていた。

「そろそろ行くかっ、立てるか…?」寺崎に声をかけ、二人でバイト先へむかう。

ちょうど、バイト先まで来たとき、圭一が自転車を店先に止めようとしていた。

「あ…先輩!…と…寺、崎さん…お疲れ…様です。」

俺ら二人が一緒にいるのをみて、明らかにトーンダウンする圭一。おいおい…あからさま過ぎるぞ…寺崎に変に思われる…。

久々にこの3人の同時間のシフトだったが…微妙だ…すごく、微妙な感じだ…。

今日はさっさと仕事を終わらせて、とっとと家に帰ろう。

圭一はなんだか、むすっとしてるし…寺崎もなんとなく、不機嫌な気がしたのは、俺の気のせいだろうか…

                                 
 
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