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悪い奴
白昼堂々、シュウが現れた。
俺の予想は見事に…外れた。
周りに人がいようが真っ昼間だろうが、こいつは好きな時に出てくるのか…寺崎を押し退けて。
俺が驚いて言葉を失くしていると奴が口を開く。
「おまえさ…まーだ、気付かねえの?…コイツが田口とかいう女に、欲情しない理由…っていうか、それは俺も同じだけどな…ぐいぐい女の方から積極的にこられたら、勃つものも勃たねえって…」
俺は思わず、周りを見渡す。
普段は品行方正な寺崎が、こんな口調で話してるのを大学の誰かに見られでもしたら、絶対にやばい。
幸い、さっきまで俺らの席の比較的近くにいた女子達は講義が始まったのか、いなくなっていた。
俺はほっと、胸を撫で下ろす。
「ああ…人目が気になるのか…?ま、そっか。こいつって、とりあえず『いい奴』みたいだもんな。俺と真逆だ…くく。
…ってかさ、ほんとおまえって、人のことばっか考えてんのな。お前自身が酷い目にあってんだから、さっさとコイツ自身に、俺、お前に犯されちゃいましたー、だから金輪際、近づかないでください…とか、言やーいいのによ…
言えばコイツが傷付くとか、思っちゃってんの?…完全、お人好しってやつだな。ばかみてー、くく…」
シュウは、なんだか…マジで言いたい放題だ。
でも…ちょっと言ってることは少し当たってるから、俺も強く言い返せないままだった。
ほとほと、俺の性格はダメな感じだ…いつも、こんな風に煮え切らないんだ…色々考え過ぎてしまうから。
ただ、だからといって、なんで俺をこんな目に合わせている張本人の男に、ここまで言われなきゃいけないんだ。苛立ちを覚えた俺は負けじと、なんとか言い返す。
「おまえが言うな…んで、なんで今、出てきた?俺はおまえに用はない。寺崎と話したい…ただ、それだけだ。」
シュウはニヤニヤと嫌な表情を浮かべながら俺を見る。
「なんでって…おまえに親切心で、教えてやろうかなって、思ってよ…寺崎の心の中…をさ。」
寺崎の心の中…だと?
それは…寺崎自身のものだ。
他人が勝手に暴き出していいものじゃない。俺は咄嗟にそう判断し、シュウの口を止めようとした。
「聞きたくない…よくわかんないけど、おまえからそんなもの、聞きたくない。そんなこと俺は求めてない。寺崎本人が話してくれるならまだしも…だから頼む。今は一旦、消えてくれ…」
「は…?消えろだと…消えるかどうかは俺が決める。俺に一切、指図すんな…」
寺崎の綺麗な顔で笑いつつ、突き刺すような視線で睨まれる…睨みの迫力が凄くて、実は…手が震えた。
らちがあかないと判断した俺は、話を聞かずに済むようにその場から立ち去ろうと考え、即座に立ち上がる。
ガタンっ…と鈍い椅子の音が響く。
だが、すぐにその手首をつかまれ、グイッと引き寄せられ低い声音で、耳元で囁かれる。
「いいのか…? 逃げたら今、この場所で、おまえに無理矢理…キスするぞ…。
あ、それだけで済むとも、限らねえな…前にヤリ損ねたし、俺、今たまってるし…怖いものなんて、ないからな…」
俺は…人目につきやすい場所でも、こいつには通用しないことを、心から痛感した…
途端に力が抜けて、椅子に引き戻されるように座り込んだ…
ごめん、寺崎…
「まあ、いいから…話だけ聞けよ。」
はいはい…話だけ、に、して下さい…
俺は脱力し、
奴の言葉に一応、耳を傾けた。
俺の予想は見事に…外れた。
周りに人がいようが真っ昼間だろうが、こいつは好きな時に出てくるのか…寺崎を押し退けて。
俺が驚いて言葉を失くしていると奴が口を開く。
「おまえさ…まーだ、気付かねえの?…コイツが田口とかいう女に、欲情しない理由…っていうか、それは俺も同じだけどな…ぐいぐい女の方から積極的にこられたら、勃つものも勃たねえって…」
俺は思わず、周りを見渡す。
普段は品行方正な寺崎が、こんな口調で話してるのを大学の誰かに見られでもしたら、絶対にやばい。
幸い、さっきまで俺らの席の比較的近くにいた女子達は講義が始まったのか、いなくなっていた。
俺はほっと、胸を撫で下ろす。
「ああ…人目が気になるのか…?ま、そっか。こいつって、とりあえず『いい奴』みたいだもんな。俺と真逆だ…くく。
…ってかさ、ほんとおまえって、人のことばっか考えてんのな。お前自身が酷い目にあってんだから、さっさとコイツ自身に、俺、お前に犯されちゃいましたー、だから金輪際、近づかないでください…とか、言やーいいのによ…
言えばコイツが傷付くとか、思っちゃってんの?…完全、お人好しってやつだな。ばかみてー、くく…」
シュウは、なんだか…マジで言いたい放題だ。
でも…ちょっと言ってることは少し当たってるから、俺も強く言い返せないままだった。
ほとほと、俺の性格はダメな感じだ…いつも、こんな風に煮え切らないんだ…色々考え過ぎてしまうから。
ただ、だからといって、なんで俺をこんな目に合わせている張本人の男に、ここまで言われなきゃいけないんだ。苛立ちを覚えた俺は負けじと、なんとか言い返す。
「おまえが言うな…んで、なんで今、出てきた?俺はおまえに用はない。寺崎と話したい…ただ、それだけだ。」
シュウはニヤニヤと嫌な表情を浮かべながら俺を見る。
「なんでって…おまえに親切心で、教えてやろうかなって、思ってよ…寺崎の心の中…をさ。」
寺崎の心の中…だと?
それは…寺崎自身のものだ。
他人が勝手に暴き出していいものじゃない。俺は咄嗟にそう判断し、シュウの口を止めようとした。
「聞きたくない…よくわかんないけど、おまえからそんなもの、聞きたくない。そんなこと俺は求めてない。寺崎本人が話してくれるならまだしも…だから頼む。今は一旦、消えてくれ…」
「は…?消えろだと…消えるかどうかは俺が決める。俺に一切、指図すんな…」
寺崎の綺麗な顔で笑いつつ、突き刺すような視線で睨まれる…睨みの迫力が凄くて、実は…手が震えた。
らちがあかないと判断した俺は、話を聞かずに済むようにその場から立ち去ろうと考え、即座に立ち上がる。
ガタンっ…と鈍い椅子の音が響く。
だが、すぐにその手首をつかまれ、グイッと引き寄せられ低い声音で、耳元で囁かれる。
「いいのか…? 逃げたら今、この場所で、おまえに無理矢理…キスするぞ…。
あ、それだけで済むとも、限らねえな…前にヤリ損ねたし、俺、今たまってるし…怖いものなんて、ないからな…」
俺は…人目につきやすい場所でも、こいつには通用しないことを、心から痛感した…
途端に力が抜けて、椅子に引き戻されるように座り込んだ…
ごめん、寺崎…
「まあ、いいから…話だけ聞けよ。」
はいはい…話だけ、に、して下さい…
俺は脱力し、
奴の言葉に一応、耳を傾けた。
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