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対抗意識
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俺と圭一はその後、当初の目的の買い物を済ませ、その帰り道…
「圭一さ…おまえ…何、余計な事ペラペラと、話してんだよ…全く…俺、マジで気が気じゃなかったよ…」
俺が圭一に軽く苦情を言うと、
「… …だって…なんかちょっと、言いたく、なっちゃったんですよ…先輩とのランチに、あの田口って女性、いきなり乱入してこようとするし…何より…寺崎さんに、先輩との旅行のこと…ちょっとだけ…自慢、…したくなっちゃって…」
圭一が、俺の方を向き、ペロッと舌を出しながぬけぬけと話す。
やっぱりか…ってか、子供か…っ!…って、言いたくなる…。
…ああ…でもなんか、もうホント…いいや。
俺は、隣を歩くでっかい犬コロ…圭一の笑顔をみて、そう思った。
寺崎のこと、シュウのこと、まだ、なんにも解決してないけど…しかも圭一には何一つ話せてもいないけど…
とにかく今、俺は圭一のことが…好きで好きで…しかたがないんだ、今だけは…現実から逃げさせて欲しい。
だから圭一、こんな卑怯な俺を…許して欲しい。
おまえにいまだ何も打ち明けることができない俺を…どうか許して欲しい。いつか…あの夜、シュウにされたこと…俺の口からお前に…話せる時がきたら、必ず、話すから…
「もう…しかたないやつだな…んじゃまた、バイトでな。」
そう言って、その日は圭一と別れた。
旅行まであと1週間…どうか、何事も起きませんように…俺はそう願いながら、自分のベッドに横になった。
その日の夜、少しだけ…ありえるかもしれないと予想していたことだったけれど、
また1通のメールが届いた…が…
俺はどうしても開く気になれず、早々に携帯を放り投げ、眠りについた。
「圭一さ…おまえ…何、余計な事ペラペラと、話してんだよ…全く…俺、マジで気が気じゃなかったよ…」
俺が圭一に軽く苦情を言うと、
「… …だって…なんかちょっと、言いたく、なっちゃったんですよ…先輩とのランチに、あの田口って女性、いきなり乱入してこようとするし…何より…寺崎さんに、先輩との旅行のこと…ちょっとだけ…自慢、…したくなっちゃって…」
圭一が、俺の方を向き、ペロッと舌を出しながぬけぬけと話す。
やっぱりか…ってか、子供か…っ!…って、言いたくなる…。
…ああ…でもなんか、もうホント…いいや。
俺は、隣を歩くでっかい犬コロ…圭一の笑顔をみて、そう思った。
寺崎のこと、シュウのこと、まだ、なんにも解決してないけど…しかも圭一には何一つ話せてもいないけど…
とにかく今、俺は圭一のことが…好きで好きで…しかたがないんだ、今だけは…現実から逃げさせて欲しい。
だから圭一、こんな卑怯な俺を…許して欲しい。
おまえにいまだ何も打ち明けることができない俺を…どうか許して欲しい。いつか…あの夜、シュウにされたこと…俺の口からお前に…話せる時がきたら、必ず、話すから…
「もう…しかたないやつだな…んじゃまた、バイトでな。」
そう言って、その日は圭一と別れた。
旅行まであと1週間…どうか、何事も起きませんように…俺はそう願いながら、自分のベッドに横になった。
その日の夜、少しだけ…ありえるかもしれないと予想していたことだったけれど、
また1通のメールが届いた…が…
俺はどうしても開く気になれず、早々に携帯を放り投げ、眠りについた。
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