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寺崎の逃避
俺は目の前で無言で涙を流す寺崎を、しばし茫然と見つめていた。
本当に不謹慎だけど…綺麗な顔に、頬に…伝い落ちる涙が、異様に綺麗で…しばし、状況を忘れかけた。
…見惚れている場合じゃない、なんか言わなきゃ…
「…て…寺…崎…?…おい…大丈夫…か…?聞こえてる?…」俺が声をかけると、こちらを少しだけ見て、コクンと…頷いた。
「りょ…僚介…、俺…俺…おまえに…なん…てことを…さ…最悪だ…お、俺の中にいる…シュウって奴…最悪だ…酷すぎる…
まさか…こんな話…だとは…
ごめん、ごめん… もう俺…おまえになんて言っていいか…わからない…どうやっても…償え…ない…。俺の身体で…おまえに…無理矢理、そんなこと…しておいて…どの面下げておまえに話聞きたいとか…言って…たんだろう…ご、めん…
ああ、本当に…もうダメだ…僚介…俺ちょっと、ごめん…気分悪い…無理…無理だこれ以上は…はっあっ…はぁ…助けっ…くっ…」
そう息切れするように言った後、カクンと下を向く。
…え…? て …寺…崎…?
今…寺崎が、無理やり、寺崎の役割を、自ら降りたようにみえた。もしかして…寺崎は…この状況に耐えられず、意図的に…内に…閉じこもってしまったの…だろうか…
その後、涙を拭ってゆっくりと顔をあげた寺崎の顔を見て…俺はすぐに、察知した。
シュウ…完全に…奴が表に出て…
「…ほーらな… 言わんこっちゃ、ない…
こういう真面目な奴が自分の犯した罪…まあ、正確には自分じゃなくて俺だけど…? その罪を知った時、その場にそのまま堂々と、いられるわけ、ないじゃん…
あいつ今、そっこー、逃げやがったぜ…俺にバトン渡して…ふふっ…まあ、想像通りだけどな…」
ククっ…シュウが冷酷で、嫌な笑みを浮かべる。
「でも、良かったな…ちゃんと、話せたじゃんか…これでもう、奴への隠し事はなしだ…あとは、寺崎がおまえにどういう態度で出てくるか…それがすげえ、楽しみだな…」
「… … …」
奴へ浴びせたい罵詈雑言は沢山あるはずなのに…こんな時に限って、俺の口は貝のように閉ざされたままだ…ああ…
「ま…良いんじゃね…?今日はこの位で…おまえ、週末、圭一と初のセックス、楽しむんだろう…?良かったじゃん…寺崎には話せたことだし…存分に楽しめよ…
あ、くれぐれも…俺にヤラレたから処女じゃないとか、なんとか、素直に曝露すんなよ…圭一は知ったら…多分卒倒するぜ…いや、俺のこと、殺しにくるかもしんねえな…あいつ、ちょっとヤバそうだしさ…ククク…
俺的には、本当は是非とも、詳細を言って欲しいんだけどな…俺にされたこと…とか…?
おまえが…口では嫌だとか言いながら…最後、俺にアレ、咥えられて、手でしごかれて…無理矢理に後ろから俺のモノ突っ込まれて激しく揺さぶられて…あられもない声あげながら、色っぽい表情でイッたこと…
ああ…また、やりてえ…
…後ろから…おまえに滅茶苦茶に突き入れて…嫌がるおまえを…泣かせてやりてえ…」
言いながら、シュウが恍惚とした表情を浮かべて舌舐めずりしながら俺を…いやらしい目つきで一瞥する。
…完全にサドの性質…決定だ…、気が遠くなる…
「まあ…おまえの処女喪失の話は、圭一に、最後のとっておきの話として俺から言いたいがな…写真や動画もあるし…な…くくく…」
…こんな男…本当に…死ねばいい…のに…。
こんな奴がなんで…善人の寺崎の中に…いるんだ…。
しかも…俺は決して…お前に…なんか…っ、おまえにやられて達したわけじゃない…のに…
意に反して…そうなってしまったのは…俺のモノをしつこく弄られたり口で…舌で舐めあげ…られたり、激しく吸われたり…した時…あくまで抗えない男の性質…みたいなもの…であって
決して…あのどこまでも乱暴な行為で…俺が、達したわけじゃない…そもそも…あんな自分本位なセックスで…イクわけが…ない…
適当なことを適当に抜かすシュウに、一種の嫌悪感と…殺意を覚える。
俺が奴を睨みつけながらしばらく黙っていると…遠くに立っていた店員が近付いて来て俺らに声をかける。
「お客様… そろそろラストオーダーとなりますが、追加のご注文はございますか?」
…時計を見ると、既に10時…もう、帰らなきゃだ…
「あ…もう、大丈夫です、出ます…」
もう、寺崎は消えた…もう、シュウ自身に何の用もない…というか、今すぐに帰りたい…。
俺は無言で立ち上がり、伝票を手にした。
すぐに支払いを終え、店を出る。
俺が奴に何も言わずに、足早にその場を立ち去ろうとすると、その腕を背後から強い力で掴まれる。
「…いっ…た…!…な、なにするんだ…離せっ…」
俺が奴を睨みつけて吠えると、
「うるせえ…
俺は一応…これでも…我慢してやってんのに…ろくに別れの挨拶もなしかよ…オラっ、こっち、来い…」
低い、脅すような…ほんと、現実に見たことも会ったこともないけど、ドラマとかで出てくるヤクザ…が出すようなお腹に響く低い声で、恐ろしい目つきで…威嚇される…。
整い過ぎた綺麗な顔だけに…本当に怖い…
腕をぐいぐいと引かれながら、ビルとビルの間の暗くて狭い場所に連れて行かれる…
見上げると、俺の腕をつかんだまま冷ややかに笑う…シュウ。
俺は過去を思い出し、心から恐怖し、必死に奴から逃れようとするけど…力が出ない…むしろ、恐怖で慄き、力が抜けていく…
「い…や…い、やだ…!離せっ…俺にもう一生、触んな…!…んっ!…ふ…んん…っ んっ…」
俺の必死な抵抗の声は奴の激しいキスに掻き消される…
こんな奴…死ねばいい…
俺は心から…そう思った…
本当に不謹慎だけど…綺麗な顔に、頬に…伝い落ちる涙が、異様に綺麗で…しばし、状況を忘れかけた。
…見惚れている場合じゃない、なんか言わなきゃ…
「…て…寺…崎…?…おい…大丈夫…か…?聞こえてる?…」俺が声をかけると、こちらを少しだけ見て、コクンと…頷いた。
「りょ…僚介…、俺…俺…おまえに…なん…てことを…さ…最悪だ…お、俺の中にいる…シュウって奴…最悪だ…酷すぎる…
まさか…こんな話…だとは…
ごめん、ごめん… もう俺…おまえになんて言っていいか…わからない…どうやっても…償え…ない…。俺の身体で…おまえに…無理矢理、そんなこと…しておいて…どの面下げておまえに話聞きたいとか…言って…たんだろう…ご、めん…
ああ、本当に…もうダメだ…僚介…俺ちょっと、ごめん…気分悪い…無理…無理だこれ以上は…はっあっ…はぁ…助けっ…くっ…」
そう息切れするように言った後、カクンと下を向く。
…え…? て …寺…崎…?
今…寺崎が、無理やり、寺崎の役割を、自ら降りたようにみえた。もしかして…寺崎は…この状況に耐えられず、意図的に…内に…閉じこもってしまったの…だろうか…
その後、涙を拭ってゆっくりと顔をあげた寺崎の顔を見て…俺はすぐに、察知した。
シュウ…完全に…奴が表に出て…
「…ほーらな… 言わんこっちゃ、ない…
こういう真面目な奴が自分の犯した罪…まあ、正確には自分じゃなくて俺だけど…? その罪を知った時、その場にそのまま堂々と、いられるわけ、ないじゃん…
あいつ今、そっこー、逃げやがったぜ…俺にバトン渡して…ふふっ…まあ、想像通りだけどな…」
ククっ…シュウが冷酷で、嫌な笑みを浮かべる。
「でも、良かったな…ちゃんと、話せたじゃんか…これでもう、奴への隠し事はなしだ…あとは、寺崎がおまえにどういう態度で出てくるか…それがすげえ、楽しみだな…」
「… … …」
奴へ浴びせたい罵詈雑言は沢山あるはずなのに…こんな時に限って、俺の口は貝のように閉ざされたままだ…ああ…
「ま…良いんじゃね…?今日はこの位で…おまえ、週末、圭一と初のセックス、楽しむんだろう…?良かったじゃん…寺崎には話せたことだし…存分に楽しめよ…
あ、くれぐれも…俺にヤラレたから処女じゃないとか、なんとか、素直に曝露すんなよ…圭一は知ったら…多分卒倒するぜ…いや、俺のこと、殺しにくるかもしんねえな…あいつ、ちょっとヤバそうだしさ…ククク…
俺的には、本当は是非とも、詳細を言って欲しいんだけどな…俺にされたこと…とか…?
おまえが…口では嫌だとか言いながら…最後、俺にアレ、咥えられて、手でしごかれて…無理矢理に後ろから俺のモノ突っ込まれて激しく揺さぶられて…あられもない声あげながら、色っぽい表情でイッたこと…
ああ…また、やりてえ…
…後ろから…おまえに滅茶苦茶に突き入れて…嫌がるおまえを…泣かせてやりてえ…」
言いながら、シュウが恍惚とした表情を浮かべて舌舐めずりしながら俺を…いやらしい目つきで一瞥する。
…完全にサドの性質…決定だ…、気が遠くなる…
「まあ…おまえの処女喪失の話は、圭一に、最後のとっておきの話として俺から言いたいがな…写真や動画もあるし…な…くくく…」
…こんな男…本当に…死ねばいい…のに…。
こんな奴がなんで…善人の寺崎の中に…いるんだ…。
しかも…俺は決して…お前に…なんか…っ、おまえにやられて達したわけじゃない…のに…
意に反して…そうなってしまったのは…俺のモノをしつこく弄られたり口で…舌で舐めあげ…られたり、激しく吸われたり…した時…あくまで抗えない男の性質…みたいなもの…であって
決して…あのどこまでも乱暴な行為で…俺が、達したわけじゃない…そもそも…あんな自分本位なセックスで…イクわけが…ない…
適当なことを適当に抜かすシュウに、一種の嫌悪感と…殺意を覚える。
俺が奴を睨みつけながらしばらく黙っていると…遠くに立っていた店員が近付いて来て俺らに声をかける。
「お客様… そろそろラストオーダーとなりますが、追加のご注文はございますか?」
…時計を見ると、既に10時…もう、帰らなきゃだ…
「あ…もう、大丈夫です、出ます…」
もう、寺崎は消えた…もう、シュウ自身に何の用もない…というか、今すぐに帰りたい…。
俺は無言で立ち上がり、伝票を手にした。
すぐに支払いを終え、店を出る。
俺が奴に何も言わずに、足早にその場を立ち去ろうとすると、その腕を背後から強い力で掴まれる。
「…いっ…た…!…な、なにするんだ…離せっ…」
俺が奴を睨みつけて吠えると、
「うるせえ…
俺は一応…これでも…我慢してやってんのに…ろくに別れの挨拶もなしかよ…オラっ、こっち、来い…」
低い、脅すような…ほんと、現実に見たことも会ったこともないけど、ドラマとかで出てくるヤクザ…が出すようなお腹に響く低い声で、恐ろしい目つきで…威嚇される…。
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腕をぐいぐいと引かれながら、ビルとビルの間の暗くて狭い場所に連れて行かれる…
見上げると、俺の腕をつかんだまま冷ややかに笑う…シュウ。
俺は過去を思い出し、心から恐怖し、必死に奴から逃れようとするけど…力が出ない…むしろ、恐怖で慄き、力が抜けていく…
「い…や…い、やだ…!離せっ…俺にもう一生、触んな…!…んっ!…ふ…んん…っ んっ…」
俺の必死な抵抗の声は奴の激しいキスに掻き消される…
こんな奴…死ねばいい…
俺は心から…そう思った…
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