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鈴の音
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俺は圭一が学校へ行った後、あまりの睡眠不足に、再び眠りについた。
起きた時は既に昼近くになっていて、せっかくの休みを無駄にした気分になってしまう。
冷蔵庫を開けると、圭一のために料理を作れるほどの目ぼしい食材がなく、近くのスーパーに買い物に出かけることにした。
夜のメニューは何にしよう…
圭一は好き嫌いはほぼないと言っていた。
ハンバーグやパスタはもちろん過去に何度か作ったこともあるが、出来上がりが柔らかすぎたり、麺が固すぎたりと、いざ時間をかけて作っても、どうしても失敗の率が高い。
できれば圭一に失敗作を食べさせたくないと思った俺は、結局夕ご飯のメインを、さほど手がかからない豚キムチに決めた。
細切れの豚肉を適当にフライパンで焼いて、そこに市販のキムチを混ぜて炒め、最後は溶き卵を混ぜるだけ。
大抵の男は嫌いではないメニューだろう。しかも、火力が強すぎて焦がすなど、よほどのポカがない限り、失敗しない。
あとは、サラダと味噌汁…
デザートにケーキかなんか…それとポテチとコーラを買い足しとくか…
俺はまるで子供が遠足に出掛けるかのような少し楽しい気分で、スーパーに入店した。
予定通り、レジカゴに全ての食材を入れ、ほぼ買い終えてレジに並んだ瞬間だった。
すぐ背後から、声を掛けられる…
「佐々木さん…?… … 」
その声に、どきりとした…
高くて、鈴の音のような、女子らしい声…
「あ… … どうも… … 」
内心、何でこんな場所でと驚きはしたものの、態度には出さず、小さくお辞儀をする。
振り向けば、そこには… 俺の予想通り…
寺崎の、彼女
田口美弥が立っていた。
起きた時は既に昼近くになっていて、せっかくの休みを無駄にした気分になってしまう。
冷蔵庫を開けると、圭一のために料理を作れるほどの目ぼしい食材がなく、近くのスーパーに買い物に出かけることにした。
夜のメニューは何にしよう…
圭一は好き嫌いはほぼないと言っていた。
ハンバーグやパスタはもちろん過去に何度か作ったこともあるが、出来上がりが柔らかすぎたり、麺が固すぎたりと、いざ時間をかけて作っても、どうしても失敗の率が高い。
できれば圭一に失敗作を食べさせたくないと思った俺は、結局夕ご飯のメインを、さほど手がかからない豚キムチに決めた。
細切れの豚肉を適当にフライパンで焼いて、そこに市販のキムチを混ぜて炒め、最後は溶き卵を混ぜるだけ。
大抵の男は嫌いではないメニューだろう。しかも、火力が強すぎて焦がすなど、よほどのポカがない限り、失敗しない。
あとは、サラダと味噌汁…
デザートにケーキかなんか…それとポテチとコーラを買い足しとくか…
俺はまるで子供が遠足に出掛けるかのような少し楽しい気分で、スーパーに入店した。
予定通り、レジカゴに全ての食材を入れ、ほぼ買い終えてレジに並んだ瞬間だった。
すぐ背後から、声を掛けられる…
「佐々木さん…?… … 」
その声に、どきりとした…
高くて、鈴の音のような、女子らしい声…
「あ… … どうも… … 」
内心、何でこんな場所でと驚きはしたものの、態度には出さず、小さくお辞儀をする。
振り向けば、そこには… 俺の予想通り…
寺崎の、彼女
田口美弥が立っていた。
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