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真壁が口を開く。
「もう、話はいい…とりあえず…おまえに、キスしても、いいかな…?」

俺は動揺する。 

…コイツ、気が触れたのか…? 

なんなんだ…突然…
しかも、とりあえず…キスって…  はあ?

「は…!?…おまえ、何言ってる…目、…腐ったのか…?俺は男だ…」

真壁はニッコリと笑う。
「俺の目、腐ってないし…って言うかおまえ…どっからどう見ても、正真正銘…美少女…美人…俺の想像通り…完璧に変身できてるよ…?
そのへんの女より女らしいし…可愛いし、なんか、色っぽい…」

「だ…、…だからこれは…隣のクラスの女子の…メイク技術のすごさで…」

「あのさ…技術でここまでの変身…本当に出来ると思ってる…?これはお前の…おまえ自身の素材の、良さだ…
俺は前から思ってた…白くてきめ細かい…綺麗な肌…可愛い顔だなぁって… 

ああ…ヤバい…うまそ…も、我慢できない…早く食いたい…とりあえず今日は満月じゃないし…キスくらいで我慢するから…味見くらいしてもいいよな?葉山…」

真壁の…情欲に濡れた瞳が俺を捕える… 

なんか、恐怖だけど…本気で言ってる気がする…
俺はやっぱり、

    もちろん抵抗する…
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