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追跡
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石川颯は女子ソフトボール部の部室に忍び込んだ。
その部室は既に悠子さんとソフトボール部の部長により人払いは済んでいる。
部室は颯が忍び込んだ正面玄関を除き、全て外から南京錠や鎖などで鍵がかけられており、いくら颯がピッキングの名手とは言え、内側から開ける事は不可能であった。
颯はすぐに「これは罠だ」と気付く。
颯は入って来た扉から逃げようとした。
だが振り返った颯が見たのはシェアハウスの面々だった。
颯はまだバレていないと思い、「ここに迷い込んじゃって・・・」と言った。
「お父さん、迷ってないわよ?
ここがお父さんが忍び込もうとしてた、ソフトボール部の部室よ?」と私は言った。
「『鬼斬忍法帖』は女装の忍法、その女装は完璧で男とバレないはず。
なのに何でお前は私に気付いたんだ?
やはり父親は見誤らない・・・という事か?」
「まさか・・・私がお父さんを見抜いたのは簡単・・・お父さんの女装は完璧よ?。
でも『鬼斬忍法帖』は女装の忍法。
若返りの忍法ではないのよ?
お父さんの姿はまるで五十歳の中年女性が制服を着ているようなものね。
かつてフィリピンパブの女性達は40歳を越えて学生服を着ているとお父さんは言ってたわね。
それは変じゃない。
需用はなくはない。
でも「不自然じゃない」という話ではないと思うのよ。
不自然なのはお父さんの50歳を越えた制服姿であって女装じゃない」
「そういう事か。
今度女装をする時には学生には変装しないようにしないといけないな。
今度は高校に忍び込む時には女性教師か清掃員への変装が必須だな」
「残念ですけどお父さんに次はありません。
なぜなら『鬼斬忍法帖』は返してもらうからです。
私が男に戻るためというのであれば、そこまで私は男に戻る事に固執していませんし、返してもらわなくてもかまいません。
でもここにいる高山晶さんの彼氏の治療にも『鬼斬忍法帖』は絶対に必要な物です。
人の命がかかっている以上『鬼斬忍法帖』は必ず返してもらいます。
いくらお父さんが外道に堕ちても、人の命をないがしろにはしないですよね?」
「・・・他人がどうなろうと知った事ではない。
『鬼斬忍法帖』は返さない」
「自分の子供の縁者を『他人』と言い切る・・・清々しいほどの人間のクズね」悠子さんがついに口を挟む。
ここまで、悠子さんが我慢していた事が不思議なくらいだ。
悠子さんは静かに怒っている。
「やめておけ小娘、俺は遥かにお前より強いぞ?」いつのまにか女装の忍法を解いたお父さんが警告する。
お父さんは女装の忍法は解いたがまだ女子高生姿だ。
女子高生姿のお父さんの姿が軽くトラウマを抉る。
「あら?忠告ありがとう。
でも、私も忠告させてもらうわ。
何人もの男が私の力を見誤り、さっきのあなたみたいな上から目線の忠告をした後、私に必死で命乞いをしたわ。
あまり格好をつけたことを言うと後で無様さが引き立つわよ?」と悠子さんが逆に忠告する。
窃盗犯としてのお父さんなら散々見てきた。
私は窃盗の技術を教え込まれ、ピッキングの技術も叩き込まれた。
勿論忍術も教わったが、教わった忍術は畳返しだけだしそれも窃盗し追われている時用にである。
そう考えるとお父さんの忍者としての実力は見た事がないし未知数だ。
もしかしたら最強なのかも知れない。
私は悠子さんと対峙するお父さんを固唾を飲んで見守った。
その部室は既に悠子さんとソフトボール部の部長により人払いは済んでいる。
部室は颯が忍び込んだ正面玄関を除き、全て外から南京錠や鎖などで鍵がかけられており、いくら颯がピッキングの名手とは言え、内側から開ける事は不可能であった。
颯はすぐに「これは罠だ」と気付く。
颯は入って来た扉から逃げようとした。
だが振り返った颯が見たのはシェアハウスの面々だった。
颯はまだバレていないと思い、「ここに迷い込んじゃって・・・」と言った。
「お父さん、迷ってないわよ?
ここがお父さんが忍び込もうとしてた、ソフトボール部の部室よ?」と私は言った。
「『鬼斬忍法帖』は女装の忍法、その女装は完璧で男とバレないはず。
なのに何でお前は私に気付いたんだ?
やはり父親は見誤らない・・・という事か?」
「まさか・・・私がお父さんを見抜いたのは簡単・・・お父さんの女装は完璧よ?。
でも『鬼斬忍法帖』は女装の忍法。
若返りの忍法ではないのよ?
お父さんの姿はまるで五十歳の中年女性が制服を着ているようなものね。
かつてフィリピンパブの女性達は40歳を越えて学生服を着ているとお父さんは言ってたわね。
それは変じゃない。
需用はなくはない。
でも「不自然じゃない」という話ではないと思うのよ。
不自然なのはお父さんの50歳を越えた制服姿であって女装じゃない」
「そういう事か。
今度女装をする時には学生には変装しないようにしないといけないな。
今度は高校に忍び込む時には女性教師か清掃員への変装が必須だな」
「残念ですけどお父さんに次はありません。
なぜなら『鬼斬忍法帖』は返してもらうからです。
私が男に戻るためというのであれば、そこまで私は男に戻る事に固執していませんし、返してもらわなくてもかまいません。
でもここにいる高山晶さんの彼氏の治療にも『鬼斬忍法帖』は絶対に必要な物です。
人の命がかかっている以上『鬼斬忍法帖』は必ず返してもらいます。
いくらお父さんが外道に堕ちても、人の命をないがしろにはしないですよね?」
「・・・他人がどうなろうと知った事ではない。
『鬼斬忍法帖』は返さない」
「自分の子供の縁者を『他人』と言い切る・・・清々しいほどの人間のクズね」悠子さんがついに口を挟む。
ここまで、悠子さんが我慢していた事が不思議なくらいだ。
悠子さんは静かに怒っている。
「やめておけ小娘、俺は遥かにお前より強いぞ?」いつのまにか女装の忍法を解いたお父さんが警告する。
お父さんは女装の忍法は解いたがまだ女子高生姿だ。
女子高生姿のお父さんの姿が軽くトラウマを抉る。
「あら?忠告ありがとう。
でも、私も忠告させてもらうわ。
何人もの男が私の力を見誤り、さっきのあなたみたいな上から目線の忠告をした後、私に必死で命乞いをしたわ。
あまり格好をつけたことを言うと後で無様さが引き立つわよ?」と悠子さんが逆に忠告する。
窃盗犯としてのお父さんなら散々見てきた。
私は窃盗の技術を教え込まれ、ピッキングの技術も叩き込まれた。
勿論忍術も教わったが、教わった忍術は畳返しだけだしそれも窃盗し追われている時用にである。
そう考えるとお父さんの忍者としての実力は見た事がないし未知数だ。
もしかしたら最強なのかも知れない。
私は悠子さんと対峙するお父さんを固唾を飲んで見守った。
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