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宿舎
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イチローがホモと思われた理由は「男はどこにいるか?」と大河に何回も聞いていたからだけではない。
男性が女性に抱く下心をイチローは彼女たちに感じさせなかったからである。
イチローはリサ以外の女性は眼中にないのだが、それを「ホモだから女性に興味を示さない」と周囲に受け取られたようだ。
その事が大河の部下達に「ホモとなら一緒に働いても良い」と思わせたのだから、何が幸いするかわからない。
その事をイチロー自身は幸いとは思っていないが。
「じゃあ、イチロー君を自衛隊の宿舎に案内しないとね」大河が言う。「貴様」が「イチロー君」に変わったのだ。えらい進歩である、見方を変えると単なる掌返しだが。
だが実際に大河のイチローに対する憎しみは伝わって来ない。
仮想現実世界での住居は決まっていなかったので自衛隊の宿舎に住めるのであれば願ったり叶ったりだ。
だが大河はイチローにとんでもない事を言った。
「現実世界でも自衛隊の宿舎に引っ越してね」
「何で現実世界で住むところが決まったばっかりなのに早くも引っ越さなくちゃいけないんだよ?」イチローは抗議した。
「『何で』と言われても・・・。海外を含めイチロー君をイザナミで倒せない人達がどうすると思う?飛び込んでいる最中の無防備にベッドで横になっているイチロー君の本体を暗殺するわね。そういった暗殺事件は世界各地で実際に発生しているの。あなたが自衛隊に入隊するなら、本体の保護を受ける意味で、現実世界でも自衛隊宿舎に入るべきだと思うけど・・・何か今住んでいるところから引っ越したくない事情でもあるのかしら?自衛隊の宿舎は無料で入居出来るわ。宿舎に入らない理由がないと思うけど?」大河は「逆に引っ越さない理由がわからない」という態度だ。
イチローは返答に困った。
イチローが引っ越したくない理由などは一つだけだ、せっかくリサの隣に住居を構えたのに今そこから引っ越してしまうとリサとの縁が切れてしまうのだ。なのでハッキリと大河に理由を言うのは照れ臭い。イチローがモジモジとしているとピンときたのか大河は言った。
「男に襲われる貞操の危機を恐れているんですね?大丈夫です、イチロー君の貞操は私が守ります!」大河は胸を張って言った。
この子は男を何だと思ってるのだろう?本当に欲求不満の男が襲うとしたら、イチローではなく大河であろう。
しかも女性が男性の貞操を守ろうとしている。男性を守れるほど大河は強いのだろうか?この時代の女性の強さもわからないし、この時代の自衛官な強さも不明だ。「失礼な!」と言って怒る事が正しいことかどうかもイチローにはわからない。
「いや貞操の心配をしてる訳じゃない。だってアソコは腸だし。アソコは俺にとって入り口じゃなくて出口だし」イチローは否定になっていないような否定をした。
どうやら自衛隊の宿舎に引っ越さねばならないらしい。
イチローはリサとは縁が切れたらしい。
だが自衛隊が目をつけていたプレイヤーはイチローだけではない、リサもまた自衛隊に注目されていたのだ。
後にイチローとリサは思わぬ再会を果す。
男性が女性に抱く下心をイチローは彼女たちに感じさせなかったからである。
イチローはリサ以外の女性は眼中にないのだが、それを「ホモだから女性に興味を示さない」と周囲に受け取られたようだ。
その事が大河の部下達に「ホモとなら一緒に働いても良い」と思わせたのだから、何が幸いするかわからない。
その事をイチロー自身は幸いとは思っていないが。
「じゃあ、イチロー君を自衛隊の宿舎に案内しないとね」大河が言う。「貴様」が「イチロー君」に変わったのだ。えらい進歩である、見方を変えると単なる掌返しだが。
だが実際に大河のイチローに対する憎しみは伝わって来ない。
仮想現実世界での住居は決まっていなかったので自衛隊の宿舎に住めるのであれば願ったり叶ったりだ。
だが大河はイチローにとんでもない事を言った。
「現実世界でも自衛隊の宿舎に引っ越してね」
「何で現実世界で住むところが決まったばっかりなのに早くも引っ越さなくちゃいけないんだよ?」イチローは抗議した。
「『何で』と言われても・・・。海外を含めイチロー君をイザナミで倒せない人達がどうすると思う?飛び込んでいる最中の無防備にベッドで横になっているイチロー君の本体を暗殺するわね。そういった暗殺事件は世界各地で実際に発生しているの。あなたが自衛隊に入隊するなら、本体の保護を受ける意味で、現実世界でも自衛隊宿舎に入るべきだと思うけど・・・何か今住んでいるところから引っ越したくない事情でもあるのかしら?自衛隊の宿舎は無料で入居出来るわ。宿舎に入らない理由がないと思うけど?」大河は「逆に引っ越さない理由がわからない」という態度だ。
イチローは返答に困った。
イチローが引っ越したくない理由などは一つだけだ、せっかくリサの隣に住居を構えたのに今そこから引っ越してしまうとリサとの縁が切れてしまうのだ。なのでハッキリと大河に理由を言うのは照れ臭い。イチローがモジモジとしているとピンときたのか大河は言った。
「男に襲われる貞操の危機を恐れているんですね?大丈夫です、イチロー君の貞操は私が守ります!」大河は胸を張って言った。
この子は男を何だと思ってるのだろう?本当に欲求不満の男が襲うとしたら、イチローではなく大河であろう。
しかも女性が男性の貞操を守ろうとしている。男性を守れるほど大河は強いのだろうか?この時代の女性の強さもわからないし、この時代の自衛官な強さも不明だ。「失礼な!」と言って怒る事が正しいことかどうかもイチローにはわからない。
「いや貞操の心配をしてる訳じゃない。だってアソコは腸だし。アソコは俺にとって入り口じゃなくて出口だし」イチローは否定になっていないような否定をした。
どうやら自衛隊の宿舎に引っ越さねばならないらしい。
イチローはリサとは縁が切れたらしい。
だが自衛隊が目をつけていたプレイヤーはイチローだけではない、リサもまた自衛隊に注目されていたのだ。
後にイチローとリサは思わぬ再会を果す。
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