呪縛の恋

Ma

文字の大きさ
上 下
2 / 3

森の中の狂気

しおりを挟む
私は、怖くなり後ろを振り向かずエレベーターに乗り自分の階のボタンを押して閉まるまで閉まるのボタンを押し続けた。
エレベーターのドアが完全に閉まると、深くため息を着いた。
自分が思っていたより、気を張っていたので気づかないうちに息を止めていたみたいで、荒い呼吸を繰り返していた。
念のため、オートロックのマンションにしといて正解だったわ、何故か、これも死んだ祖父母に言われていた。
確かに、女性の一人暮らしは危ないとして何であそこまで、言われていたんだろう?
まるで、ああゆう人が来るのが分かってたみたいな……?

考え込んでいると、自分の部屋の階に到着したみたいで、エレベーターのドアが開いた……けど、それは、いつも見慣れているマンションの廊下では、なかった……、どこかの薄暗い森が広がっていた。

「どうして、森が……、」

私は、急に怖くなりエレベーターのボタンを押したが反応がなく他のボタンも試してみたけど結果は同じだった……、私は、意を決して降りることにした。
いつもの私なら、こんなことはしなかったと思う……、だけど、この先から私を呼ぶ声が聞こえた気がしたのだ。

おいで……と。

それは、夢の中の声と似ている気がして少し安心するのと、会いたい気持ちが大きかった。
私は、その声を頼りに森を進んでいたら何処からか足音が聞こえてきた。

「誰⁉️」

私は、大きな声でそう聞くと、私の後ろから声が聞こえてきた。

「また、罪を犯そうと言うのですか?」

振り返ると、先ほどエントランスにいた黒マントの男がたっていた。

「あなたは、誰⁉️罪ってなんのこと?」
「成る程、完全に記憶が戻ったわけではないのか……、なら、私の取る行動はただ一つ……」

そういうと、懐からナイフをだしゆっくりと近づいてきた。
私は、思わず後ずさりをした。
それをみた彼は、こう言った。

「大丈夫ですよ、あなたの穢れた血を浄化するだけですから、痛いのは、一瞬ですよ。」

……狂ってる!!

フードが風に揺れ一瞬彼の目が露になった。
その目は、血走っていてその目に、私は写っていなかった……、
逃げなきゃ!!
殺されると直感的に思い、後ろを向いて走った。
後ろの人物も、走って追いかけてくる。

(このままだと、追い付かれちゃうやだ、死にたくない!!)

後ろを振り返りながら走っていたので、足元の木の根に足を取られ転んでしまった。

「い……たい」
「全く、これで貴女も救われるはずです。」

そう言うと、彼は持っていたナイフを振り下ろした。
しおりを挟む

処理中です...