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変わった人たちと成人の儀式
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私の名前は、ローズこの国の男爵の一人娘として生まれた。
優しい両親のもとで何一つ不自由なく幸せに暮らしていました。
8才のころ不思議に思うことがありました。
ある人は陽気に、この世界は素晴らしいと言いながら踊っていたり、またある人は、どうしてこんな世界に来なきゃ行けないんだと言い泣いていたりまた暴れ衛兵に捕まってどっかに連れていかれたりされていました。
私が不思議そうな顔をしていると、お母様はそんな様子に気がついてその人たちを冷ややかな視線を向け私に行った。
「ローズこんなものを見るんじゃありません。」
と私に言った。
優しかったお母様がこんな顔をするところを見たことがなかったので、少しこわかった記憶があった。
その日の夜両親の話を盗み聞きしてしまった。
「今日も町で衛兵に連れていかれた人を見たわ。」
「またか...、」
そう言って、読んでいた本を閉じた。
「ローズがその人たちのことを不思議そうに見てたわ。どうしましょう、数年後には成人の儀式で教会に行かなきゃ行けないわ。もし、思い出してあの人たちみたいになったら、果たして私は、あの子を愛し続けることができるかしら?」
そう言うと、お母様は顔を手で覆って泣いていた。
それを見てお父様が座っていた椅子から立ち上がり、お母様に近づき肩に手を置いた。
お母様は顔を覆っていた手をはずしお父様を見上げた。
「大丈夫さローラ、俺たちの娘を信じよう。」
そう言うと、お母様を抱きしめ口づけをしたのを見てそっと部屋に戻った。
その夜は、不安で眠れなかった。
月日が流れ10年後成人の日が訪れた。
「お父様お母様私を育ててくださってありがとうございます。無事に成人の日を迎えることができました。」
お母様は、私を抱き締めた。
「あなたなら大丈夫と信じています。無事にあなたのまま戻ってくることを信じています。」
そう言うと私を放した。
「それってどういう...、」
聞くまもなく教会の人に馬車に乗らされた。
お母様が言ってたことを考えているうちに、教会についた。
馬車のドアが開き馬車を降りた。
その日との後について行くと、床に模様が書いてあり、中心にベッドが置いてある。
「今からあそこに横になってもらい目を閉じてもらいます。」
「分かりました。」
そう言い、ベッドに座り横になろうとしたときに、係の人が盃を目の前に差し出した。
「儀式の前に、こちらの飲み物を飲んでいただきます。」
そう言われたので、盃の中身を飲み干した。
甘くドロリとした感触が喉を滑り落ちた。
すると、急に眠気が襲ってきた。
ベッドに倒れ、目を閉じた。
優しい両親のもとで何一つ不自由なく幸せに暮らしていました。
8才のころ不思議に思うことがありました。
ある人は陽気に、この世界は素晴らしいと言いながら踊っていたり、またある人は、どうしてこんな世界に来なきゃ行けないんだと言い泣いていたりまた暴れ衛兵に捕まってどっかに連れていかれたりされていました。
私が不思議そうな顔をしていると、お母様はそんな様子に気がついてその人たちを冷ややかな視線を向け私に行った。
「ローズこんなものを見るんじゃありません。」
と私に言った。
優しかったお母様がこんな顔をするところを見たことがなかったので、少しこわかった記憶があった。
その日の夜両親の話を盗み聞きしてしまった。
「今日も町で衛兵に連れていかれた人を見たわ。」
「またか...、」
そう言って、読んでいた本を閉じた。
「ローズがその人たちのことを不思議そうに見てたわ。どうしましょう、数年後には成人の儀式で教会に行かなきゃ行けないわ。もし、思い出してあの人たちみたいになったら、果たして私は、あの子を愛し続けることができるかしら?」
そう言うと、お母様は顔を手で覆って泣いていた。
それを見てお父様が座っていた椅子から立ち上がり、お母様に近づき肩に手を置いた。
お母様は顔を覆っていた手をはずしお父様を見上げた。
「大丈夫さローラ、俺たちの娘を信じよう。」
そう言うと、お母様を抱きしめ口づけをしたのを見てそっと部屋に戻った。
その夜は、不安で眠れなかった。
月日が流れ10年後成人の日が訪れた。
「お父様お母様私を育ててくださってありがとうございます。無事に成人の日を迎えることができました。」
お母様は、私を抱き締めた。
「あなたなら大丈夫と信じています。無事にあなたのまま戻ってくることを信じています。」
そう言うと私を放した。
「それってどういう...、」
聞くまもなく教会の人に馬車に乗らされた。
お母様が言ってたことを考えているうちに、教会についた。
馬車のドアが開き馬車を降りた。
その日との後について行くと、床に模様が書いてあり、中心にベッドが置いてある。
「今からあそこに横になってもらい目を閉じてもらいます。」
「分かりました。」
そう言い、ベッドに座り横になろうとしたときに、係の人が盃を目の前に差し出した。
「儀式の前に、こちらの飲み物を飲んでいただきます。」
そう言われたので、盃の中身を飲み干した。
甘くドロリとした感触が喉を滑り落ちた。
すると、急に眠気が襲ってきた。
ベッドに倒れ、目を閉じた。
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