異世界転生なんか望んでない!！どうしたらもとの世界に帰れますか？

身体に宿すもの

「封印......ですか？」

そう聴くと彼は首をたてに降った。

「だが、この園がどこに封印されているのかも分からないし、だけど一部の人の中にはこの話は例えで本当は、人間の中に封印されているかと言う話がある。教会はそっちの説が正しいと信じ、この世界の人間を覚醒させて探しているとの話だ、もし、人間の中に隠れているとしたら、前世の記憶を思い出し暫くすると胸元に羽のアザが現れるらしい、」
「では、教会はその人物を探しているのですか？」
「そうだ、そして教会側の考えは間違えていなかったようだ、悪いと思ったのだがシスター姿の時に着替えさせたさいに、胸元にアザがあるのを確認した。」

その言葉に思わず顔を赤くして、無意識に胸元を押さえ込んだ手を少しどけ確認すると確かに羽のアザがあったが覚醒したせいなのか現世の記憶があやふやで最初からアザがあったのかさえ分からない。

「確かに、アザはありますが覚醒したからか現世の記憶が思い出せなくって......もしかしたら最初からこのアザはあったかもしれないですよ。」
「それは、大丈夫......教会側もそうならないために覚醒の儀式を行う前に身体検査は行っている。まあ、彼らは確認する前に覚醒した君が暴れたおかげでとらわれる前に救出することができたんだけどね......まあ、ひどい暴れぷりで連れ出すのは大変だったけど。」

それを聞いて下を向いて小声で......

「すみません。」

そういうと、また回りから笑いが起こった。

「大丈夫だよ、お姉ちゃん覚醒すると前世の記憶が強くでちゃって暴れる人の方が多いんだから」

クリスがそう言うと、隣に座っていたファントムが隣で頷いていた。

「そうだよ。まだ能力が暴走しなかっただけましだよ」
「能力の暴走......？」

なんか不穏な言葉がでてきたような......、

「能力とは、覚醒されたときに前世に関係する力の事です。例えば、クリスなら前世がオペラ歌手だったので歌で人を惑わしたり、操ったりできますね、ファントムの前世は殺人者だったので武器を手にするとミサかいなく人を襲ってしまうので武器や葉もの関係は触れさせないように気を付けています。」
「殺人者ですか......。」

そう小さく呟くとファントムが顔を曇らせてこっちを見た。

「やっぱり、怖いよね......？」

さっきまでとわうらはらに、元気がなく小さな声で聞いてきた。

「そんなことないよ、ファントムはファントムだもん、前世で何があったかは知らないけどあなたはあなたでしょう。」

そういうと、ファントムは嬉しそうに笑った。
それを見守っていた回りも嬉しそうに笑った。
それを見てから、私は、マスターを軽く睨み付けながら聞いた。

「どうしてこんなことを本人の前で言ったんですか!?」

すると頭を下げた。

「申し訳ありません。かなり前に彼の素性を隠していたところ、たまたま、刃物を手にした彼が他のものを襲う事件が起きてしまったため、そのさい、死傷者もでてしまったので対策として彼の素性をあかし、それで共同生活しても大丈夫ならば何か起こったさい協力して彼を止めようと......、彼の前で話したのは後々彼を傷つけないようにです。」

この話を聞いて確かに、納得してしまった。

「この話はここまでにしましょう。アリスさんも起きたばっかりでつかれてしまったでしょう。部屋に戻って休みましょう。」

言われると少し疲れたのかなぁ......？
そう思っていると来た時と同じようにお姫様抱っこで、部屋まで運んでくれた。

「では、詳しいことはまた明日話しましょう、ではお休みなさい。」

その声を聞いたとたん急に睡魔が襲いかかってきて布団に倒れこんだ。
それを見届け、彼は、出ていこうとしたさい、小声で......、





「待ってたよ、私のアリス」