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皇さん家の蘇芳君
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愛良の婚約者、皇蘇芳は皇グループの跡取り息子でメインヒーローの冠通り、イケメンだ。
産まれる前から、愛良と蘇芳は婚約を結ばれていて、蘇芳はそれが嫌で仕方なかった。
愛良は蘇芳の妻になる事を信じて疑わず、盲目なまでに蘇芳を愛する。
更に蘇芳は辟易する。
愛良がする事全て蘇芳の癇に障る。
二人は一生交わる事の無いメビウスの輪の様に捻じれ捲って、
16歳のゲーム開始時には、修復不可能にまで関係は拗れる。
ヒロインと会って、蘇芳はヒロインの天真爛漫で誰に対しても優しい性格に惹かれ、
どうにか愛良と婚約破棄が出来ないか悩む。
愛良は当然、その事実を知って激怒する。
そこからは前述通りの展開だ。
恐らくは13歳の現在も関係は悪いはず。
だって今の今まで蘇芳と会ってないから。
私が転生してから彼の存在を忘れてたのも、この3年間一切会っていないのが要因の一つだろう。
そら、忘れるよ、ねぇ?
「玲、でも、私、皇様に嫌われているから、婚約破棄されると思うんだけど。」
玲に言われて蘇芳の存在を思い出し、ゲームの展開通りなら婚約破棄をされるだろうと思い、
言った発言を、玲が何言ってんだこいつという顔で見た。
「愛良お嬢様、あんなに蘇芳様の事をお好きだったじゃないですか!
それを何故そんな他人事の様に仰るのです!?」
「うーん、好きは好きなんだけど・・・・。」
あくまで鑑賞的に好きなだけで、異性として好きかと言われたら考えてしまう所だ。
以前の愛良は好きだったのだろうが、
それも婚約者だからという前提で好きだと暗示していた様に思える。
執着心。
それ以外もあるのだろうけれど、ゲームをプレイしていても、蘇芳本人が好きという感情が見受けられなかったのよね、愛良は。
だから、蘇芳もそれが分かって嫌がっていたのかもしれない。
私は顔がイケメンだから、目の保養になる位しか考えていない。
なので、婚約破棄されてもいい。
蘇芳本人も好きな人と結婚した方が良いだろう。
「向こうが嫌がっているのに、いい加減しつこいかなと思ったのよね。
政略結婚とはいえ、やっぱり気持ちって大事だわ。
どうせなら、お互いが想い合える人と結婚したいじゃない?
だからいつまでも望みの無い皇様を好きでいるのに疲れてしまったのよ。」
少しシュンとした振りをする。
それが良かったのか、玲は私を労わる様に話す。
「確かに、皇様は愛良お嬢様との婚約を望んでいらっしゃる様には見えません。
ですが、これは個人の感情で破棄される案件ではありません。
もし、愛良お嬢様が本当にそれをお望みならば、龍之介様に僕からお伝えするだけでも出来ますが。」
「大丈夫、私からお父様に言ってみるわ。
玲、ありがとう。」
私は気を使ってくれた玲にお礼を言い微笑む。
すると、玲は顔を赤くさせて口篭る。
「い、いえ、愛良お嬢様が心配でしたので・・・。
出過ぎた事を言いました。」
玲とも今の所、関係は悪くないはず。
蘇芳も話せば分かるかもしれない。
ちゃんと話せば、婚約破棄出来るかもしれない。
私は翌日お父様に蘇芳との事を話した。
すると、お父様は少し困ったような顔をする。
まぁ、そうだよな。
親としては私達子供が結婚する事で、事業拡大を狙っていたから。
「一度、ゆっくり蘇芳君と話してみなさい。」
お父様が言った。
すると、あっという間に話し合いの場が設けられた。
緊張している。とても緊張している。
蘇芳に会うから、緊張してい・・・る訳ではない。
西園寺家で行われる事になった話し合いの場に、
何故か紫苑が居る。お父様の執事なのに。
私の後ろに立っている。
何故?何?どうして?
「あ、あの・・・?」
私がおずおずと後ろを振り向いて紫苑に訊ねる。
紫苑はふわりと微笑みかける。
「何でしょうか?愛良お嬢様。」
ぎゃああああ!!!
目が!目があああ!
眩しすぎる微笑みに私はまた意識を持って逝かれそうになるのを踏み留まる。
「な、何故此処にし、し、紫苑が居るのでございましょうか?」
最早言葉遣いもおかしい。
ふふふと笑って紫苑は答える。
「私なぞに敬語はお止めください。
今日は緊急の用事が出来た龍之介様に代わって私が愛良お嬢様が不安にならないように、傍に居る様にと命じられております。
ですので、私を龍之介様と思って今日は安心してお話し合いに臨んでくださいね?」
思えませんけど!?
お父様とか、思える訳無いじゃない!!
安心?
緊張しかない。
私の持てるだけの精一杯の気力を振り絞って、
「あ、ありがとう。」
この5文字で限界だった。
「ふふふ、どういたしまして。」
はあ、私今日を乗り切れるのかしら。
そんな不安を余所に蘇芳が到着したとの報告が。
玲が蘇芳を案内して、この応接室へ。
私は立ち上がり挨拶をする。
「今日をわざわざお越しいただきありがとうございます、皇様。」
私の言葉に眉毛をピクリと上げる蘇芳。
「久しぶりだね、愛良。元気にしていた?」
蘇芳はメインヒーローの王道の王子様キャラクターだ。
物腰は柔らかいが愛良を拒絶している。
今も、目が笑っていない。
はっきり言って怖い。
「はい、とても元気に過ごしておりました。」
「婚約者の僕に会えなくても、愛良は元気に過ごせるんだね?」
そう言った蘇芳の瞳はとても怒っている様に見えた。
産まれる前から、愛良と蘇芳は婚約を結ばれていて、蘇芳はそれが嫌で仕方なかった。
愛良は蘇芳の妻になる事を信じて疑わず、盲目なまでに蘇芳を愛する。
更に蘇芳は辟易する。
愛良がする事全て蘇芳の癇に障る。
二人は一生交わる事の無いメビウスの輪の様に捻じれ捲って、
16歳のゲーム開始時には、修復不可能にまで関係は拗れる。
ヒロインと会って、蘇芳はヒロインの天真爛漫で誰に対しても優しい性格に惹かれ、
どうにか愛良と婚約破棄が出来ないか悩む。
愛良は当然、その事実を知って激怒する。
そこからは前述通りの展開だ。
恐らくは13歳の現在も関係は悪いはず。
だって今の今まで蘇芳と会ってないから。
私が転生してから彼の存在を忘れてたのも、この3年間一切会っていないのが要因の一つだろう。
そら、忘れるよ、ねぇ?
「玲、でも、私、皇様に嫌われているから、婚約破棄されると思うんだけど。」
玲に言われて蘇芳の存在を思い出し、ゲームの展開通りなら婚約破棄をされるだろうと思い、
言った発言を、玲が何言ってんだこいつという顔で見た。
「愛良お嬢様、あんなに蘇芳様の事をお好きだったじゃないですか!
それを何故そんな他人事の様に仰るのです!?」
「うーん、好きは好きなんだけど・・・・。」
あくまで鑑賞的に好きなだけで、異性として好きかと言われたら考えてしまう所だ。
以前の愛良は好きだったのだろうが、
それも婚約者だからという前提で好きだと暗示していた様に思える。
執着心。
それ以外もあるのだろうけれど、ゲームをプレイしていても、蘇芳本人が好きという感情が見受けられなかったのよね、愛良は。
だから、蘇芳もそれが分かって嫌がっていたのかもしれない。
私は顔がイケメンだから、目の保養になる位しか考えていない。
なので、婚約破棄されてもいい。
蘇芳本人も好きな人と結婚した方が良いだろう。
「向こうが嫌がっているのに、いい加減しつこいかなと思ったのよね。
政略結婚とはいえ、やっぱり気持ちって大事だわ。
どうせなら、お互いが想い合える人と結婚したいじゃない?
だからいつまでも望みの無い皇様を好きでいるのに疲れてしまったのよ。」
少しシュンとした振りをする。
それが良かったのか、玲は私を労わる様に話す。
「確かに、皇様は愛良お嬢様との婚約を望んでいらっしゃる様には見えません。
ですが、これは個人の感情で破棄される案件ではありません。
もし、愛良お嬢様が本当にそれをお望みならば、龍之介様に僕からお伝えするだけでも出来ますが。」
「大丈夫、私からお父様に言ってみるわ。
玲、ありがとう。」
私は気を使ってくれた玲にお礼を言い微笑む。
すると、玲は顔を赤くさせて口篭る。
「い、いえ、愛良お嬢様が心配でしたので・・・。
出過ぎた事を言いました。」
玲とも今の所、関係は悪くないはず。
蘇芳も話せば分かるかもしれない。
ちゃんと話せば、婚約破棄出来るかもしれない。
私は翌日お父様に蘇芳との事を話した。
すると、お父様は少し困ったような顔をする。
まぁ、そうだよな。
親としては私達子供が結婚する事で、事業拡大を狙っていたから。
「一度、ゆっくり蘇芳君と話してみなさい。」
お父様が言った。
すると、あっという間に話し合いの場が設けられた。
緊張している。とても緊張している。
蘇芳に会うから、緊張してい・・・る訳ではない。
西園寺家で行われる事になった話し合いの場に、
何故か紫苑が居る。お父様の執事なのに。
私の後ろに立っている。
何故?何?どうして?
「あ、あの・・・?」
私がおずおずと後ろを振り向いて紫苑に訊ねる。
紫苑はふわりと微笑みかける。
「何でしょうか?愛良お嬢様。」
ぎゃああああ!!!
目が!目があああ!
眩しすぎる微笑みに私はまた意識を持って逝かれそうになるのを踏み留まる。
「な、何故此処にし、し、紫苑が居るのでございましょうか?」
最早言葉遣いもおかしい。
ふふふと笑って紫苑は答える。
「私なぞに敬語はお止めください。
今日は緊急の用事が出来た龍之介様に代わって私が愛良お嬢様が不安にならないように、傍に居る様にと命じられております。
ですので、私を龍之介様と思って今日は安心してお話し合いに臨んでくださいね?」
思えませんけど!?
お父様とか、思える訳無いじゃない!!
安心?
緊張しかない。
私の持てるだけの精一杯の気力を振り絞って、
「あ、ありがとう。」
この5文字で限界だった。
「ふふふ、どういたしまして。」
はあ、私今日を乗り切れるのかしら。
そんな不安を余所に蘇芳が到着したとの報告が。
玲が蘇芳を案内して、この応接室へ。
私は立ち上がり挨拶をする。
「今日をわざわざお越しいただきありがとうございます、皇様。」
私の言葉に眉毛をピクリと上げる蘇芳。
「久しぶりだね、愛良。元気にしていた?」
蘇芳はメインヒーローの王道の王子様キャラクターだ。
物腰は柔らかいが愛良を拒絶している。
今も、目が笑っていない。
はっきり言って怖い。
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