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勇気を出す
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「まずは声を掛ける事からよね!」
ダンスパーティーから一夜明け、
今日から授業が始まる。
私はこれから沢山友達を作り、高校生活を満喫するつもりだ。
ふんす!と意気込む。
「そんなに気合いを入れてどうされたのですか?」
玲が不思議そうな顔で私を見る。
私は玲に笑顔を見せて宣言する。
「高等部からはお友達を沢山作ろうと思うの。」
「お友達、ですか・・・?」
私は大きく頷く。
「そう。中等部の時は一人もお友達が出来なかったから、
凄く寂しく学園生活を送ったの。
だから、高等部こそはお友達を沢山作って、
楽しい学園生活を過ごしたいのよ。」
玲は怪訝な表情になる。
え?何故?
「西園寺の家に取り入ろうとする輩が居るかもしれない者達と友達になるのは、
僕はあまり賛成出来ません。」
「取り入るって、そんな。」
悪い事を考える人が居るのは分かるけど、
一応、そこはちゃんと判断する。
それに私に取り入っても、何のメリットも無いのだけれどね。
「愛良お嬢様は人が好過ぎですので、利用されたりしないか心配なのです。」
利用って。
ああ、でも待って。
前世の転生物であったじゃない。
悪役令嬢が悪い事をしていなくても、悪役令嬢がやったと無実の罪を着せられる。
そして冤罪で断罪されるのだ。
そうなって堪るもんですか。
私は気を引き締める。
「大丈夫よ、玲。
ちゃんと私、気を付けるから。」
胸をどんと叩いてみせる。
「・・・分かりました。」
玲、全然分かりましたって顔をしていないわ。
どんだけ信用されていないのかしら。
「じゃあ、行って来るわ。」
「行ってらっしゃいませ。」
私は意気揚々と歩き出す。
歩き出すと行っても、家の前には車が止まっているので、
そこまでの距離なんだけど。
「おはよう、愛良。」
車から蘇芳が出て来た。
「おはよう、蘇芳。」
挨拶を交わす。
そして蘇芳は車のドアを開ける。
紳士の様な蘇芳の行動にときめきを隠せない。
ああ、カッコいいなぁ。
「ありがとう。」
顔が赤くなっているのを自覚しながら、車に乗り込む。
「どうしたしまして。」
ニコリと笑い、蘇芳も車に乗り込んだ。
「今日は私、お友達を作るためにクラスメイトの子に声を掛けてみようと思うの。」
「そう・・・。」
少し声を落とした蘇芳。
蘇芳も私が利用されると思っているのだろうか。
「蘇芳、私、大丈夫よ。
利用されないように気を付けるから。」
「いや、それも心配だけど、僕が心配しているのは別の事なんだけど。」
「別の事?」
「・・・・・何でもない。」
そう言って蘇芳はふいと顔を窓へ向けた。
気にはなったけど、蘇芳は話してくれなさそうだから、問い詰めなかった。
教室に着いた。
よし!
まずは挨拶からよ!
席に着く。
私は隣の女の子を見る。
中等部もこの女の子が隣だった。
橘留美さん。
一度、橘さんが教科書を忘れたのを、私が見せてそこから何回か話し掛けてみたけれど、
避けられてしまったのに気づいた。
嫌われたのだと思い、話し掛けるのを諦めたのだが。
昨日の話が本当なら、もう一度話し掛けてみよう。
「橘さん、おはようございます。」
持てる限りの精一杯の勇気を振り絞り、橘さんに挨拶をする。
橘さんは私の顔を凝視している。
あれ、やっぱり駄目だった?
不安に感じていると、橘さんは顔がどんどん赤くなっていった。
「おは、おは、おはようございます!!西園寺様!!」
吃驚した・・・。
凄く大きい声の橘さん。
おかげでクラス中の皆がこちらを見た。
挨拶を返してくれたから、私としては良いのだけれど。
少し気にかかる。
「あ、あの橘さん。」
「は、はひ!西園寺様、何でしょうか!?」
真っ赤な顔のまま、私に答える橘さん。
少し苦笑いを浮かべて私は言う。
「その『西園寺様』というの、恥ずかしいの。
出来れば、普通の呼び方にして貰えると嬉しいのだけど・・・?」
私がそう言うと、橘さんの真っ赤な顔が逆に蒼褪めていく。
え?え!?
何々?どうして?どうして?
何か悪い事言った?
「わ、私の様な者が、畏れ多いです・・・。」
畏れ多いって・・・。
私を何だと思っているのかしら?
「私達はクラスメイトじゃない?
そんな畏まれても・・・、ちょっと寂しいわ。
だから、ね?」
努めて穏やかにお願いする。
そうするとまた橘さんは顔を赤くする。
「そ、そんな・・・可愛らしいお顔で・・・。」
消え入る声で呟く橘さんの言葉が私には聞き取れなかった。
首を傾げていると、小さな悲鳴が上がる。
え?と周りを見渡す。
皆の顔も仄かに赤い。
「分かりました!!西園寺・・・さん・・・!!」
橘さんが意を決した様に私の名前を呼んでくれた。
少し嬉しくなって、笑ってしまった。
そうすると、クラス中がどよめいた。
「え?皆どうしたの?」
「・・・何でもないよ、愛良。ほら、授業が始まるよ。」
蘇芳が何故か低い声を出す。
すると周りがシンと静まり返る。
私に背を向けているから、顔が見えない。
なんだか分からないけど、見るのが怖いから大人しく席に着いた。
「うわああああ!!間に合ったああああ!!!」
静かになった教室へ姦しい声で入ってくるのは萌香だった。
「ギリギリセーフ!!って、愛良~!おはよ~!!」
ニコニコ顔で私の所へ来る萌香。
「おはよう、萌香。」
私も笑顔になる。
「う~ん、今日も可愛い!!」
私に抱き着いて頬ずりする萌香。
萌香の方が可愛いのに。
「草薙さん、早く席に着きなよ。先生が来るよ。」
蘇芳の声が凄く冷たい。
「分かってますよ~。愛良~、また休憩時間にね~。」
舌をべ~っと出して、萌香は私に手を振った。
うふふ。
でも、橘さんが挨拶してくれた。
幸先良いわよね。
この調子で、少しずつ声を掛けて行こう。
私は緩む頬を抑えずに教科書を広げた。
「ああ、愛良。あんな顔を皆に見せて・・・。」
蘇芳の呟きは鼻歌混じりの私には聞こえなかった。
ダンスパーティーから一夜明け、
今日から授業が始まる。
私はこれから沢山友達を作り、高校生活を満喫するつもりだ。
ふんす!と意気込む。
「そんなに気合いを入れてどうされたのですか?」
玲が不思議そうな顔で私を見る。
私は玲に笑顔を見せて宣言する。
「高等部からはお友達を沢山作ろうと思うの。」
「お友達、ですか・・・?」
私は大きく頷く。
「そう。中等部の時は一人もお友達が出来なかったから、
凄く寂しく学園生活を送ったの。
だから、高等部こそはお友達を沢山作って、
楽しい学園生活を過ごしたいのよ。」
玲は怪訝な表情になる。
え?何故?
「西園寺の家に取り入ろうとする輩が居るかもしれない者達と友達になるのは、
僕はあまり賛成出来ません。」
「取り入るって、そんな。」
悪い事を考える人が居るのは分かるけど、
一応、そこはちゃんと判断する。
それに私に取り入っても、何のメリットも無いのだけれどね。
「愛良お嬢様は人が好過ぎですので、利用されたりしないか心配なのです。」
利用って。
ああ、でも待って。
前世の転生物であったじゃない。
悪役令嬢が悪い事をしていなくても、悪役令嬢がやったと無実の罪を着せられる。
そして冤罪で断罪されるのだ。
そうなって堪るもんですか。
私は気を引き締める。
「大丈夫よ、玲。
ちゃんと私、気を付けるから。」
胸をどんと叩いてみせる。
「・・・分かりました。」
玲、全然分かりましたって顔をしていないわ。
どんだけ信用されていないのかしら。
「じゃあ、行って来るわ。」
「行ってらっしゃいませ。」
私は意気揚々と歩き出す。
歩き出すと行っても、家の前には車が止まっているので、
そこまでの距離なんだけど。
「おはよう、愛良。」
車から蘇芳が出て来た。
「おはよう、蘇芳。」
挨拶を交わす。
そして蘇芳は車のドアを開ける。
紳士の様な蘇芳の行動にときめきを隠せない。
ああ、カッコいいなぁ。
「ありがとう。」
顔が赤くなっているのを自覚しながら、車に乗り込む。
「どうしたしまして。」
ニコリと笑い、蘇芳も車に乗り込んだ。
「今日は私、お友達を作るためにクラスメイトの子に声を掛けてみようと思うの。」
「そう・・・。」
少し声を落とした蘇芳。
蘇芳も私が利用されると思っているのだろうか。
「蘇芳、私、大丈夫よ。
利用されないように気を付けるから。」
「いや、それも心配だけど、僕が心配しているのは別の事なんだけど。」
「別の事?」
「・・・・・何でもない。」
そう言って蘇芳はふいと顔を窓へ向けた。
気にはなったけど、蘇芳は話してくれなさそうだから、問い詰めなかった。
教室に着いた。
よし!
まずは挨拶からよ!
席に着く。
私は隣の女の子を見る。
中等部もこの女の子が隣だった。
橘留美さん。
一度、橘さんが教科書を忘れたのを、私が見せてそこから何回か話し掛けてみたけれど、
避けられてしまったのに気づいた。
嫌われたのだと思い、話し掛けるのを諦めたのだが。
昨日の話が本当なら、もう一度話し掛けてみよう。
「橘さん、おはようございます。」
持てる限りの精一杯の勇気を振り絞り、橘さんに挨拶をする。
橘さんは私の顔を凝視している。
あれ、やっぱり駄目だった?
不安に感じていると、橘さんは顔がどんどん赤くなっていった。
「おは、おは、おはようございます!!西園寺様!!」
吃驚した・・・。
凄く大きい声の橘さん。
おかげでクラス中の皆がこちらを見た。
挨拶を返してくれたから、私としては良いのだけれど。
少し気にかかる。
「あ、あの橘さん。」
「は、はひ!西園寺様、何でしょうか!?」
真っ赤な顔のまま、私に答える橘さん。
少し苦笑いを浮かべて私は言う。
「その『西園寺様』というの、恥ずかしいの。
出来れば、普通の呼び方にして貰えると嬉しいのだけど・・・?」
私がそう言うと、橘さんの真っ赤な顔が逆に蒼褪めていく。
え?え!?
何々?どうして?どうして?
何か悪い事言った?
「わ、私の様な者が、畏れ多いです・・・。」
畏れ多いって・・・。
私を何だと思っているのかしら?
「私達はクラスメイトじゃない?
そんな畏まれても・・・、ちょっと寂しいわ。
だから、ね?」
努めて穏やかにお願いする。
そうするとまた橘さんは顔を赤くする。
「そ、そんな・・・可愛らしいお顔で・・・。」
消え入る声で呟く橘さんの言葉が私には聞き取れなかった。
首を傾げていると、小さな悲鳴が上がる。
え?と周りを見渡す。
皆の顔も仄かに赤い。
「分かりました!!西園寺・・・さん・・・!!」
橘さんが意を決した様に私の名前を呼んでくれた。
少し嬉しくなって、笑ってしまった。
そうすると、クラス中がどよめいた。
「え?皆どうしたの?」
「・・・何でもないよ、愛良。ほら、授業が始まるよ。」
蘇芳が何故か低い声を出す。
すると周りがシンと静まり返る。
私に背を向けているから、顔が見えない。
なんだか分からないけど、見るのが怖いから大人しく席に着いた。
「うわああああ!!間に合ったああああ!!!」
静かになった教室へ姦しい声で入ってくるのは萌香だった。
「ギリギリセーフ!!って、愛良~!おはよ~!!」
ニコニコ顔で私の所へ来る萌香。
「おはよう、萌香。」
私も笑顔になる。
「う~ん、今日も可愛い!!」
私に抱き着いて頬ずりする萌香。
萌香の方が可愛いのに。
「草薙さん、早く席に着きなよ。先生が来るよ。」
蘇芳の声が凄く冷たい。
「分かってますよ~。愛良~、また休憩時間にね~。」
舌をべ~っと出して、萌香は私に手を振った。
うふふ。
でも、橘さんが挨拶してくれた。
幸先良いわよね。
この調子で、少しずつ声を掛けて行こう。
私は緩む頬を抑えずに教科書を広げた。
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