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現実は厳しい
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「おい、何だよ!
折角連れてきたのに、二人とも辛気臭い顔をしやがって!」
セイさんは激怒した。
無理もない。
半ば脅迫して依頼について来た私とアリスが、
ダンジョンに着いて早々、
死んだ魚の目をしているからだ。
それには全くもって勝手な理由があるのだ。
ダンジョンに行く前の私とアリスの会話。
「ねえ、ミリアム。やっぱりダンジョンに出会う最初の敵と言えば、アレよね?」
「アレに違いない。」
「どんなフォルムなんだろう~?」
「龍をクエストするやつかな?」
「え~、転生したやつがいい~!」
「ぷにぷにかな?」
「モチモチかな?」
「「楽しみだね~!」」
と浮かれていた私達に待ち受けていたのは、
想像とは違うモノだった。
「ねぇ・・・、アレ、そうだよね・・・。」
「・・・・だと思う。」
アリスとひそひそと囁く。
セイさんは苛立ちながら言う。
「何だよ!スライムがどうしたんだよ!!」
私とアリスはセイさんを見る。
セイさんは少したじろぎ、
「な、何だよ。」
何故か少し顔を赤らめて口籠る。
美少女二人に見つめられて照れたのだな。
まぁ、そんな事はどうでもいいとして。
私とアリスはがっくりと肩を落とす。
「ああ~!やっぱりそうかぁ!!」
「認めざるを得ないのか・・・。アレがスライムであるという事を・・・。」
前世ヲタクの我々はリアルスライムをこの目で拝めるとあって、
テンションマックスで意気込んで来たのだが、
私達の眼下には・・・・
動く流動体、動くと言ってもミリ単位の速さだ。
青くも無ければ、赤くも無い、メタリックでも無い。
透明のねばねば、ドロドロしたモノが蠢いていた。
透明でねばねばしているもんだから、地面の土を引き連れて移動している。
「これさぁ・・・・、ゲ・・。」
「ストップ!アリス。それを言ってはお食事中の人に失礼よ。」
アリスの言葉を遮る。
言わせねぇよ?
「何?お食事中の人って?」
「いえ、何となく。」
アリスはテンションがた落ちで呟く。
「思ってたのと違う。ショック・・・。」
「それは私もよ。」
無論私もがた落ちだ。
「「はぁ・・・。」」
「何なんだよ!」
セイさんが叫ぶ。
「・・・ごめんなさい。ちょっと想像していたスライムと大きく違っていたので、
がっかりしてしまって・・・。」
「想像していたぁ?スライムって言えば、これしかないだろ?
何で想像する事があるんだよ?
・・・・そういや、デイヴィッドもそんな事言っていた様な・・・。」
首を傾げるセイさん。
「いやぁ、何ででしょうねぇ・・・。このスライムを認めたくないからですかねぇ・・・。」
前世からの転生者の私達にはこの世界のスライムなんて知らない。
スライムと言えば、龍をクエストするゲームのあのつぶらな瞳のスライムを連想する。
百歩譲って、触手が付いてても良い。
恐らく夫も同じ想像をしたのだろう。
そして打ち砕かれた。
目の前のゲ・・みたいな流動体。
許せる?許せないよなぁ。
このがっかり感は半端ない。
「セイさん、このスライムへの攻撃は何が有効なんですか?」
「ん?ああ、こいつには物理は効かない。」
だろうね!物理が効く形態してないものね!
ていうか、これに物理で攻撃したくない。
「火に弱い。」
まんまかよ!
心の中でツッコミながら、私はその・・ロに手を翳す。
そのゲ・・を包み込むように結構な火力の炎が発生する。
「ミリアム、幾らがっかりしたからって、スライムにそんな火力要る?」
アリスが私の後ろに隠れて話しかける。
「うん?いえ、これは消毒です。
だって、あんな雑菌っぽい奴、汚いじゃないですか。」
私は若干潔癖である。
土や、塵をへばりつけたアレを見るのが耐えられない。
存在そのものを消さなければ、そこからまた増えて来そうで恐ろしい。
あの流動体がゲ・・に見えるのが悪かった。
火が消え、ス、ライム(認めたくない)が塵ひとつ残らず消え去ったのを確認。
「どうしよう、目的が無くなってしまった。」
「はあ!?」
私の呟きにセイさんがまた大声を出す。
「だから、私ダンジョンの序盤でウロチョロするだけって言ったじゃないですか。」
「ミリアム・・・。ま、まさか、スライムを見る為だけにダンジョンに来たの?」
それまで声を発しなかったシュタイナーが口を挟む。
私はその通りと大きく頷く。
・・・・・・・・・・・・・
沈黙が支配した。
「・・・じ、じゃあ・・・俺は依頼・・・・行って来るから・・・。」
セイさんがトボトボとした足取りでダンジョン奥へ歩いて行った。
「あ!セイさん。」
「何?」
私はスライムですっかり忘れてたが、この日の為に編み出した魔法があるのだった。
「これ、持って行ってください。」
私の手から、ポンと野球のボール位の大きさの火の玉を出す。
「うお!?な、何だよ、それ?」
その火の玉はフヨフヨと宙を漂う。
「松明代わりになるかと思って。
触っても熱くないですし、燃料切れにもならないので、便利ですよ。」
「ほ、本当だ。熱くねぇ。
てか、持っていけって言っても、これどうすんだよ。
ただ浮かんでるだけなら、持って行きようがないぞ。」
セイさんは火の玉をツンツンしながら、
私に尋ねる。
ふははは。
よくぞ聞いてくれた。
「大丈夫です。」
この時の私は大いなるドヤ顔を披露していただろう。
何せ力作なのだ。
「この子は、人を認識できるのです。
なので、玉ちゃん。」
「タマチャン?」
「この人はセイさん、この人の側から離れないように付いて行くんですよ?」
私は玉ちゃんなる火の玉に命じる。
玉ちゃんは、『は~い!』と返事するかのように、上下する。
う~ん、我ながら可愛い。
玉ちゃんはセイさん周りをクルクルと回る。
「お、おい。何だ、これ?」
そして、インプット完了したのか、セイさんにピッタリくっついた。
「ちょ、おい、くっつくなよ!」
「セイさん、玉ちゃんに冷たくしないでください。
玉ちゃんがいじけてしまいます。」
「は、え?何言ってるんだ?こんな火の玉。いじけるも何も・・・うわっ!!」
セイさんが玉ちゃんを蔑ろにした発言で、玉ちゃんの機嫌を損ねてしまい、
玉ちゃんがセイさんの頭を小突き始めた。
「いて!いて!な、なんだよ!コレ!」
「セイさん、早く謝ってください。
玉ちゃんが怒ってしまった。」
「はぁ?謝るって、何で俺が。ったあああ!いってえええ!」
思い切りゴツンと玉ちゃんが、拳骨を振り下ろすかの様な勢いでセイさんの頭にぶつかった。
攻撃の手を緩める事の無い玉ちゃんが、天高く上昇する。
「セイさん、幾らなんでもあの攻撃を受けたら、
セイさんの頭パックリ割れますよ?」
「ひっ!!」
「早く謝らないと。」
「・・・。。」
頑なだな。
玉ちゃんが急降下してくる。
追尾機能も付けたので確実にセイさんの頭にヒットすることだろう。
「!!!!分かった!謝る!謝るから!」
セイさんの頭スレスレで玉ちゃんは止まる。
そして、セイさんの目の前に移動する。
『ほら、謝ってよ?』
という態度に見える玉ちゃん。
「わ、悪かったよ。」
『それ、謝る態度?』
玉ちゃんがセイさんに詰め寄る。
「ごめんって!お前の事認めるから、許してくれよ!」
『んー、どうしようかなー?』
「すみませんでした!許してください!」
直角に折曲がってセイさんが頭を下げる。
何?この恋人同士の喧嘩みたいなやり取り。
「玉ちゃん、いい加減許してあげなさいよ。」
私は玉ちゃんをなでなでする。
すると、玉ちゃんが私に擦り寄る。
う~ん、可愛い。
ご機嫌になったみたいで、玉ちゃんはセイさんの元へ。
『ほら、行くよ。ちゃんとついてきな!』
何故か玉ちゃんが先陣を切る。
「お、おう。じゃあ、行って来る。
あんた等は適当に時間を潰してくれ。
直ぐに戻ると思うから。」
玉ちゃんの後を追う様に足早にセイさんが駆けて行く。
「ね、ねぇ、何?さっきの火の玉みたいなやつ。
驚き過ぎてツッコむタイミングが分からなかったわ。」
アリスが恐る恐る私に尋ねてくる。
「玉ちゃんです。」
「いや、それは分かったから。」
「僕も聞きたい。あんな魔法見た事無い。」
アリスのツッコミといつになく真剣な表情のシュタイナー。
まぁ、隠す様な話では無いかと思い、私は軽い気持ちで話し始めた。
折角連れてきたのに、二人とも辛気臭い顔をしやがって!」
セイさんは激怒した。
無理もない。
半ば脅迫して依頼について来た私とアリスが、
ダンジョンに着いて早々、
死んだ魚の目をしているからだ。
それには全くもって勝手な理由があるのだ。
ダンジョンに行く前の私とアリスの会話。
「ねえ、ミリアム。やっぱりダンジョンに出会う最初の敵と言えば、アレよね?」
「アレに違いない。」
「どんなフォルムなんだろう~?」
「龍をクエストするやつかな?」
「え~、転生したやつがいい~!」
「ぷにぷにかな?」
「モチモチかな?」
「「楽しみだね~!」」
と浮かれていた私達に待ち受けていたのは、
想像とは違うモノだった。
「ねぇ・・・、アレ、そうだよね・・・。」
「・・・・だと思う。」
アリスとひそひそと囁く。
セイさんは苛立ちながら言う。
「何だよ!スライムがどうしたんだよ!!」
私とアリスはセイさんを見る。
セイさんは少したじろぎ、
「な、何だよ。」
何故か少し顔を赤らめて口籠る。
美少女二人に見つめられて照れたのだな。
まぁ、そんな事はどうでもいいとして。
私とアリスはがっくりと肩を落とす。
「ああ~!やっぱりそうかぁ!!」
「認めざるを得ないのか・・・。アレがスライムであるという事を・・・。」
前世ヲタクの我々はリアルスライムをこの目で拝めるとあって、
テンションマックスで意気込んで来たのだが、
私達の眼下には・・・・
動く流動体、動くと言ってもミリ単位の速さだ。
青くも無ければ、赤くも無い、メタリックでも無い。
透明のねばねば、ドロドロしたモノが蠢いていた。
透明でねばねばしているもんだから、地面の土を引き連れて移動している。
「これさぁ・・・・、ゲ・・。」
「ストップ!アリス。それを言ってはお食事中の人に失礼よ。」
アリスの言葉を遮る。
言わせねぇよ?
「何?お食事中の人って?」
「いえ、何となく。」
アリスはテンションがた落ちで呟く。
「思ってたのと違う。ショック・・・。」
「それは私もよ。」
無論私もがた落ちだ。
「「はぁ・・・。」」
「何なんだよ!」
セイさんが叫ぶ。
「・・・ごめんなさい。ちょっと想像していたスライムと大きく違っていたので、
がっかりしてしまって・・・。」
「想像していたぁ?スライムって言えば、これしかないだろ?
何で想像する事があるんだよ?
・・・・そういや、デイヴィッドもそんな事言っていた様な・・・。」
首を傾げるセイさん。
「いやぁ、何ででしょうねぇ・・・。このスライムを認めたくないからですかねぇ・・・。」
前世からの転生者の私達にはこの世界のスライムなんて知らない。
スライムと言えば、龍をクエストするゲームのあのつぶらな瞳のスライムを連想する。
百歩譲って、触手が付いてても良い。
恐らく夫も同じ想像をしたのだろう。
そして打ち砕かれた。
目の前のゲ・・みたいな流動体。
許せる?許せないよなぁ。
このがっかり感は半端ない。
「セイさん、このスライムへの攻撃は何が有効なんですか?」
「ん?ああ、こいつには物理は効かない。」
だろうね!物理が効く形態してないものね!
ていうか、これに物理で攻撃したくない。
「火に弱い。」
まんまかよ!
心の中でツッコミながら、私はその・・ロに手を翳す。
そのゲ・・を包み込むように結構な火力の炎が発生する。
「ミリアム、幾らがっかりしたからって、スライムにそんな火力要る?」
アリスが私の後ろに隠れて話しかける。
「うん?いえ、これは消毒です。
だって、あんな雑菌っぽい奴、汚いじゃないですか。」
私は若干潔癖である。
土や、塵をへばりつけたアレを見るのが耐えられない。
存在そのものを消さなければ、そこからまた増えて来そうで恐ろしい。
あの流動体がゲ・・に見えるのが悪かった。
火が消え、ス、ライム(認めたくない)が塵ひとつ残らず消え去ったのを確認。
「どうしよう、目的が無くなってしまった。」
「はあ!?」
私の呟きにセイさんがまた大声を出す。
「だから、私ダンジョンの序盤でウロチョロするだけって言ったじゃないですか。」
「ミリアム・・・。ま、まさか、スライムを見る為だけにダンジョンに来たの?」
それまで声を発しなかったシュタイナーが口を挟む。
私はその通りと大きく頷く。
・・・・・・・・・・・・・
沈黙が支配した。
「・・・じ、じゃあ・・・俺は依頼・・・・行って来るから・・・。」
セイさんがトボトボとした足取りでダンジョン奥へ歩いて行った。
「あ!セイさん。」
「何?」
私はスライムですっかり忘れてたが、この日の為に編み出した魔法があるのだった。
「これ、持って行ってください。」
私の手から、ポンと野球のボール位の大きさの火の玉を出す。
「うお!?な、何だよ、それ?」
その火の玉はフヨフヨと宙を漂う。
「松明代わりになるかと思って。
触っても熱くないですし、燃料切れにもならないので、便利ですよ。」
「ほ、本当だ。熱くねぇ。
てか、持っていけって言っても、これどうすんだよ。
ただ浮かんでるだけなら、持って行きようがないぞ。」
セイさんは火の玉をツンツンしながら、
私に尋ねる。
ふははは。
よくぞ聞いてくれた。
「大丈夫です。」
この時の私は大いなるドヤ顔を披露していただろう。
何せ力作なのだ。
「この子は、人を認識できるのです。
なので、玉ちゃん。」
「タマチャン?」
「この人はセイさん、この人の側から離れないように付いて行くんですよ?」
私は玉ちゃんなる火の玉に命じる。
玉ちゃんは、『は~い!』と返事するかのように、上下する。
う~ん、我ながら可愛い。
玉ちゃんはセイさん周りをクルクルと回る。
「お、おい。何だ、これ?」
そして、インプット完了したのか、セイさんにピッタリくっついた。
「ちょ、おい、くっつくなよ!」
「セイさん、玉ちゃんに冷たくしないでください。
玉ちゃんがいじけてしまいます。」
「は、え?何言ってるんだ?こんな火の玉。いじけるも何も・・・うわっ!!」
セイさんが玉ちゃんを蔑ろにした発言で、玉ちゃんの機嫌を損ねてしまい、
玉ちゃんがセイさんの頭を小突き始めた。
「いて!いて!な、なんだよ!コレ!」
「セイさん、早く謝ってください。
玉ちゃんが怒ってしまった。」
「はぁ?謝るって、何で俺が。ったあああ!いってえええ!」
思い切りゴツンと玉ちゃんが、拳骨を振り下ろすかの様な勢いでセイさんの頭にぶつかった。
攻撃の手を緩める事の無い玉ちゃんが、天高く上昇する。
「セイさん、幾らなんでもあの攻撃を受けたら、
セイさんの頭パックリ割れますよ?」
「ひっ!!」
「早く謝らないと。」
「・・・。。」
頑なだな。
玉ちゃんが急降下してくる。
追尾機能も付けたので確実にセイさんの頭にヒットすることだろう。
「!!!!分かった!謝る!謝るから!」
セイさんの頭スレスレで玉ちゃんは止まる。
そして、セイさんの目の前に移動する。
『ほら、謝ってよ?』
という態度に見える玉ちゃん。
「わ、悪かったよ。」
『それ、謝る態度?』
玉ちゃんがセイさんに詰め寄る。
「ごめんって!お前の事認めるから、許してくれよ!」
『んー、どうしようかなー?』
「すみませんでした!許してください!」
直角に折曲がってセイさんが頭を下げる。
何?この恋人同士の喧嘩みたいなやり取り。
「玉ちゃん、いい加減許してあげなさいよ。」
私は玉ちゃんをなでなでする。
すると、玉ちゃんが私に擦り寄る。
う~ん、可愛い。
ご機嫌になったみたいで、玉ちゃんはセイさんの元へ。
『ほら、行くよ。ちゃんとついてきな!』
何故か玉ちゃんが先陣を切る。
「お、おう。じゃあ、行って来る。
あんた等は適当に時間を潰してくれ。
直ぐに戻ると思うから。」
玉ちゃんの後を追う様に足早にセイさんが駆けて行く。
「ね、ねぇ、何?さっきの火の玉みたいなやつ。
驚き過ぎてツッコむタイミングが分からなかったわ。」
アリスが恐る恐る私に尋ねてくる。
「玉ちゃんです。」
「いや、それは分かったから。」
「僕も聞きたい。あんな魔法見た事無い。」
アリスのツッコミといつになく真剣な表情のシュタイナー。
まぁ、隠す様な話では無いかと思い、私は軽い気持ちで話し始めた。
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