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はーい、はいはいはい
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セイさんとつらつらと緊張感の無い雑談をする事一時間。
現場に到着した。
逸る気持ちを抑えきれず、私は馬車から飛び出す。
眼前はエンペラードラゴンとの戦いが壮絶であると一目で分かる爪痕がそこかしこに点在する。
「・・・ひでぇな・・・。」
セイさんが漏らす。
私は初めて見るその惨状に言葉を失う。
平和な世界で暮らしていた。
改めて実感する。
倒壊した家屋。隆起した地面。大木さえも焼け焦げ無残に倒れている。
ドラゴンの攻撃を受け負傷したハンター達、避難が間に合わず巻き込まれた一般の人達が地に伏して救護を待っていた。
当たり前だ。
彼等は自分達よりも遥かに強大な存在と戦っているのだ。
今までのふわふわした気持ちが一気に引き締まる。
(これは本当の本気でかからねばなるまい。)
つう、と頬を伝う一筋の汗。
いつの間にか拳を強く握り締めていた。
「後悔、してるのか?」
セイさんが私に問う。
私は笑う。
愚問だ、と。
「いいえ、褌絞めてかからないとと思っただけです。」
「ふ、ふんどし?」
あ、ふんどしはこの世界には無いか。
「やる気が出たという事ですよ。」
「お、おお。そうか・・・。」
腑に落ちない顔をしているが、ふんどしを説明したら何か怒られそうだから敢えてしない。
私は大股で歩き出す。
行くぞ。
倒して夫に会うんだ。
地鳴り。
地響き。
空気がひりつく。
熱い。
汗が噴き出す。
これはエンペラードラゴンの炎なのか、存在感のせいなのか。
「でも・・・。」
銀華さん程ではない!!
あごまで伝う汗を腕で拭う。
眼前には巨大で赤い一匹の龍。
咆哮を上げながら、ハンター達を蹴散らしている。
高らかに突き上げられた一人のハンターを見て心臓が大きく脈打つ。
あれが、デイヴィッドだったら・・・・。
不安が募る。
最高点に到達したハンターの体がやがて地面へ落ちるまであと数秒。
考える前に体が飛び出した。
「ミリアムさん!?」
大分遠くからセイさんの声がした。
でも、答える余裕はない。
あの高さから地面に叩きつけられたら、只では済まない。
あれが夫じゃなかったとしても、助ける以外に選択肢は無いのだ。
落下地点に間に合った。
強化した私の体。
ボスン。
よし、受け止め成功。
「う、え、・・・えっ!?えええ!?」
ハンターさんは今の状況が理解出来ていないのか、素っ頓狂な声を上げる。
まぁ、大の男がうら若き少女にお姫様抱っこされてたら、吃驚だよな。
「大丈夫ですか?」
気にせずに声を掛けるけどね。
「あ、ああ。だ、大丈夫だ、ありがとう・・・。え?いや、え?」
条件反射でお礼を言われたけど、未だに混乱しているハンターさん。
更に気にせず、ハンターさんを下ろす。
「ギルドから救援の依頼を受けて来ました。」
「・・・・!?」
嘘だろ?って顔をしているな。
エンペラードラゴンに苦戦して、ギルドからの救援に来たのが私なのだからな。
私はハンターさんの無事を確認して、エンペラードラゴンに向き直る。
それなりにダメージを喰らっているのだろう、所々に血が噴き出ている。
鼻息も荒く、大きな口から煙の様に息が漏れ出している。
「なんて無茶をするんだ!!」
セイさんが私の元へ駆けつけて来た。
少し息が上がっている。
「目の前の人を放っておけないでしょう。」
「そ、それは!そうだけど・・・。」
「デイヴィッドさんは此処に居ますか?」
セイさんに確認する。
セイさんは辺りを見渡し、そして目を見開く。
「い、ない。居ない!何でだ!?何処に行った!!」
居ない・・・。
何となく分かってた。
・・・うん、分かってた。
何となく、こんなに上手く会えると思ってなかったんだ。
そういう時って、あるよね?
別に驚かないし、悲しみもしない。
「きっと、何かがあったんでしょうね。怪我でもしたんですかね?」
淡々と語る私が不思議だったのだろう、セイさんが私の顔覗く。
「ひっ!!ミ、ミリアムさん、お、怒ってないか?」
私の顔を見るや否や悲鳴を上げる。
失礼だな、君。
「怒ってないですよ。」
私はエンペラードラゴンに近づく。
肩をぐるぐる回す。
よし、肩は良い感じだ。
右腕に更に強化魔法を乗せる。
さっさとぶっ飛ばす。
これに限るね。
「い、いいや!怒ってる!!デイヴィッドが此処に居ないからか!?」
セイさんが後ろで何か言ってるな。
「だから、怒ってないですよ。デイヴィッドさんもなんとなく会えない気がしたので。
何か・・・・もう悟りの境地ですかね?」
夫が居ないのなら、此処には用が無い。
早々にお暇しよう。
「絶対、怒ってるよ・・・・。」
怒ってないって。
どんどんエンペラードラゴンとの距離を詰めていく。
何故かエンペラードラゴンが後退りしている。
逃げようってのか?
逃がす訳無いだろう?
絶対にな。
「う、嘘だろ・・・。あのエンペラードラゴンが怯えてる!?」
後ろに居るハンターさんが呟いた。
エンペラードラゴンが怯えてんの?
何で?
そう言われれば、さっきまで立ち上がっていた尻尾が地面にぺたりと付いている。
ぐるるるるる。
唸り声を上げる様は大型犬に虚勢を張る子犬に似ていた。
だが、子犬の様に可愛い物ではないのは誰でも分かる。
私が一歩前に足を進めると、大きな体を後ろに引く。
ごめんね、依頼だからね。
私は慈愛を籠めて微笑む。
瞬間、周りの空気が一気に冷える。
うん?
おかしい、優しい笑顔な筈が何故か周りの人間が怯えている。
エンペラードラゴンも何故か目を見開き、私に対して翼を広げて威嚇する。
「何故だ、こんなに優しく笑っているのに。」
あれの何処が優しい笑顔だと!!??
ドラゴンも含め、ミリアム以外満場一致だったと後でセイさんが言っていた。
「まぁ、いいか。では、ドラゴンさん覚悟して下さい。」
一気に距離を詰めるべく、右足に力を入れて地を蹴る。
ドラゴンもいきなり私が目の前に現れたので、威嚇したままの状態を解けずにいた。
大きく息を吸う。
そして、息を吐くと共に両手をドラゴンの体に突き出す。
「ふっ!!」
ドゴッという轟音。
静寂の後、グルンとドラゴンの目が白目を剥いて、体がその場に沈む。
「よし。」
私は後ろへ振り向く。
セイさんを始め、皆は呆然とした顔で固まっている。
「エンペラードラゴンは倒しました。これで依頼は達成されましたね。」
「ま、マジでやりやがった・・・・・・。」
セイさんはぼそりと呟く。
それと同時に辺りから地鳴りの様な歓声が沸き上がる。
「すげぇ!!!!」
「あの女性は一体誰なんだ!!??」
「誰でも良い!!この地獄から解放された。漸く帰れる!!!」
「もう、怯えて暮らさなくていいんだ!!!」
「万歳!!!」
うむ。良かった。
皆笑顔だ。
私も吊られて笑顔になる。
「っ!!!!!」
また、皆が凍り付く。
地味に傷付くなぁ。
そういやアリスが私の笑顔は駄目だと言っていたな。
すん。
私はデフォルト表情に戻る。
「・・・あんた、さ、規格外にも程があるよ。」
「うん?」
セイさんがゆっくりと近づいて言う。
「エンペラードラゴンをあんなに簡単に倒しちまうなんて、規格外だって言ってるんだ。」
「私もこんなに上手くいくとは思わなかったですよ。運が良かったです。」
掌底みたいな感じで、ドラゴンに逆心臓マッサージをしてみた。
フル出力の電気にも似た強力な魔法を籠めて。
胴体がぶ厚そうだったから、心臓まで届くか分からなかったけど、杞憂だったようだ。
「運て・・・。アンタと話してると、常識とは何かと考えてしまうよ。」
「私は、至極真っ当に生きているだけですよ?」
「ぜってぇ違う!!!」
セイさんの大声が木霊する中、エンペラードラゴン討伐がミリアムという少女によって呆気なく幕引かれたという一報がギルドに届いた。
現場に到着した。
逸る気持ちを抑えきれず、私は馬車から飛び出す。
眼前はエンペラードラゴンとの戦いが壮絶であると一目で分かる爪痕がそこかしこに点在する。
「・・・ひでぇな・・・。」
セイさんが漏らす。
私は初めて見るその惨状に言葉を失う。
平和な世界で暮らしていた。
改めて実感する。
倒壊した家屋。隆起した地面。大木さえも焼け焦げ無残に倒れている。
ドラゴンの攻撃を受け負傷したハンター達、避難が間に合わず巻き込まれた一般の人達が地に伏して救護を待っていた。
当たり前だ。
彼等は自分達よりも遥かに強大な存在と戦っているのだ。
今までのふわふわした気持ちが一気に引き締まる。
(これは本当の本気でかからねばなるまい。)
つう、と頬を伝う一筋の汗。
いつの間にか拳を強く握り締めていた。
「後悔、してるのか?」
セイさんが私に問う。
私は笑う。
愚問だ、と。
「いいえ、褌絞めてかからないとと思っただけです。」
「ふ、ふんどし?」
あ、ふんどしはこの世界には無いか。
「やる気が出たという事ですよ。」
「お、おお。そうか・・・。」
腑に落ちない顔をしているが、ふんどしを説明したら何か怒られそうだから敢えてしない。
私は大股で歩き出す。
行くぞ。
倒して夫に会うんだ。
地鳴り。
地響き。
空気がひりつく。
熱い。
汗が噴き出す。
これはエンペラードラゴンの炎なのか、存在感のせいなのか。
「でも・・・。」
銀華さん程ではない!!
あごまで伝う汗を腕で拭う。
眼前には巨大で赤い一匹の龍。
咆哮を上げながら、ハンター達を蹴散らしている。
高らかに突き上げられた一人のハンターを見て心臓が大きく脈打つ。
あれが、デイヴィッドだったら・・・・。
不安が募る。
最高点に到達したハンターの体がやがて地面へ落ちるまであと数秒。
考える前に体が飛び出した。
「ミリアムさん!?」
大分遠くからセイさんの声がした。
でも、答える余裕はない。
あの高さから地面に叩きつけられたら、只では済まない。
あれが夫じゃなかったとしても、助ける以外に選択肢は無いのだ。
落下地点に間に合った。
強化した私の体。
ボスン。
よし、受け止め成功。
「う、え、・・・えっ!?えええ!?」
ハンターさんは今の状況が理解出来ていないのか、素っ頓狂な声を上げる。
まぁ、大の男がうら若き少女にお姫様抱っこされてたら、吃驚だよな。
「大丈夫ですか?」
気にせずに声を掛けるけどね。
「あ、ああ。だ、大丈夫だ、ありがとう・・・。え?いや、え?」
条件反射でお礼を言われたけど、未だに混乱しているハンターさん。
更に気にせず、ハンターさんを下ろす。
「ギルドから救援の依頼を受けて来ました。」
「・・・・!?」
嘘だろ?って顔をしているな。
エンペラードラゴンに苦戦して、ギルドからの救援に来たのが私なのだからな。
私はハンターさんの無事を確認して、エンペラードラゴンに向き直る。
それなりにダメージを喰らっているのだろう、所々に血が噴き出ている。
鼻息も荒く、大きな口から煙の様に息が漏れ出している。
「なんて無茶をするんだ!!」
セイさんが私の元へ駆けつけて来た。
少し息が上がっている。
「目の前の人を放っておけないでしょう。」
「そ、それは!そうだけど・・・。」
「デイヴィッドさんは此処に居ますか?」
セイさんに確認する。
セイさんは辺りを見渡し、そして目を見開く。
「い、ない。居ない!何でだ!?何処に行った!!」
居ない・・・。
何となく分かってた。
・・・うん、分かってた。
何となく、こんなに上手く会えると思ってなかったんだ。
そういう時って、あるよね?
別に驚かないし、悲しみもしない。
「きっと、何かがあったんでしょうね。怪我でもしたんですかね?」
淡々と語る私が不思議だったのだろう、セイさんが私の顔覗く。
「ひっ!!ミ、ミリアムさん、お、怒ってないか?」
私の顔を見るや否や悲鳴を上げる。
失礼だな、君。
「怒ってないですよ。」
私はエンペラードラゴンに近づく。
肩をぐるぐる回す。
よし、肩は良い感じだ。
右腕に更に強化魔法を乗せる。
さっさとぶっ飛ばす。
これに限るね。
「い、いいや!怒ってる!!デイヴィッドが此処に居ないからか!?」
セイさんが後ろで何か言ってるな。
「だから、怒ってないですよ。デイヴィッドさんもなんとなく会えない気がしたので。
何か・・・・もう悟りの境地ですかね?」
夫が居ないのなら、此処には用が無い。
早々にお暇しよう。
「絶対、怒ってるよ・・・・。」
怒ってないって。
どんどんエンペラードラゴンとの距離を詰めていく。
何故かエンペラードラゴンが後退りしている。
逃げようってのか?
逃がす訳無いだろう?
絶対にな。
「う、嘘だろ・・・。あのエンペラードラゴンが怯えてる!?」
後ろに居るハンターさんが呟いた。
エンペラードラゴンが怯えてんの?
何で?
そう言われれば、さっきまで立ち上がっていた尻尾が地面にぺたりと付いている。
ぐるるるるる。
唸り声を上げる様は大型犬に虚勢を張る子犬に似ていた。
だが、子犬の様に可愛い物ではないのは誰でも分かる。
私が一歩前に足を進めると、大きな体を後ろに引く。
ごめんね、依頼だからね。
私は慈愛を籠めて微笑む。
瞬間、周りの空気が一気に冷える。
うん?
おかしい、優しい笑顔な筈が何故か周りの人間が怯えている。
エンペラードラゴンも何故か目を見開き、私に対して翼を広げて威嚇する。
「何故だ、こんなに優しく笑っているのに。」
あれの何処が優しい笑顔だと!!??
ドラゴンも含め、ミリアム以外満場一致だったと後でセイさんが言っていた。
「まぁ、いいか。では、ドラゴンさん覚悟して下さい。」
一気に距離を詰めるべく、右足に力を入れて地を蹴る。
ドラゴンもいきなり私が目の前に現れたので、威嚇したままの状態を解けずにいた。
大きく息を吸う。
そして、息を吐くと共に両手をドラゴンの体に突き出す。
「ふっ!!」
ドゴッという轟音。
静寂の後、グルンとドラゴンの目が白目を剥いて、体がその場に沈む。
「よし。」
私は後ろへ振り向く。
セイさんを始め、皆は呆然とした顔で固まっている。
「エンペラードラゴンは倒しました。これで依頼は達成されましたね。」
「ま、マジでやりやがった・・・・・・。」
セイさんはぼそりと呟く。
それと同時に辺りから地鳴りの様な歓声が沸き上がる。
「すげぇ!!!!」
「あの女性は一体誰なんだ!!??」
「誰でも良い!!この地獄から解放された。漸く帰れる!!!」
「もう、怯えて暮らさなくていいんだ!!!」
「万歳!!!」
うむ。良かった。
皆笑顔だ。
私も吊られて笑顔になる。
「っ!!!!!」
また、皆が凍り付く。
地味に傷付くなぁ。
そういやアリスが私の笑顔は駄目だと言っていたな。
すん。
私はデフォルト表情に戻る。
「・・・あんた、さ、規格外にも程があるよ。」
「うん?」
セイさんがゆっくりと近づいて言う。
「エンペラードラゴンをあんなに簡単に倒しちまうなんて、規格外だって言ってるんだ。」
「私もこんなに上手くいくとは思わなかったですよ。運が良かったです。」
掌底みたいな感じで、ドラゴンに逆心臓マッサージをしてみた。
フル出力の電気にも似た強力な魔法を籠めて。
胴体がぶ厚そうだったから、心臓まで届くか分からなかったけど、杞憂だったようだ。
「運て・・・。アンタと話してると、常識とは何かと考えてしまうよ。」
「私は、至極真っ当に生きているだけですよ?」
「ぜってぇ違う!!!」
セイさんの大声が木霊する中、エンペラードラゴン討伐がミリアムという少女によって呆気なく幕引かれたという一報がギルドに届いた。
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