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すべての始まり
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かつて、数えるのも遠い神代の昔。
領土をめぐり、人をめぐり、たやすく引き起こされては長く止まぬ戦い。度重なる戦争により困憊し、擦り切れ、荒廃した世界。
そんな世界の声なき悲鳴に、創造主は答えた。
「汝ら、【知恵深き】を自称するものたちよ。同胞の屍の上に立つものたちよ。器の肥大した小さきものたちよ。我は問う。汝らの知恵とは何ぞや?」
人々は言った。火をおこし、水を沸かし、日常を営むことであると。
だが、大地には数多の血が染みこみ、黒煙が空を覆いつくし、植物もなく疲弊しきった世界を前に、その言葉には虚しさ以外の響きはなかった。
「否。【知恵深き】ものたちよ。我は認めぬ。
汝らが我に示した知恵とは、火をおこし相手を焼き払い、水を沸かして相手を傷つけ、侵しあい、殺しあう。これが日常であると言うのか」
そんなことはない、という言葉はどこからも上がることはなかった。上げることは出来ようもなかった。
それは全て、真実であるために。
「【知恵深きもの】たちよ。否、【業深きもの】たち、小さきものよ。汝らの魂がその身の五部であることを知れ。武力ではなく知力を尽くせ」
では、どのように知力を示せと言うのかと人々は創造主に問いかけた。
「この世界に通じる万物に、その魂に謎を与えよう。それを解き、己が力とせよ」
かくして、創造主により荒廃以前までもう一度巻き戻された世界。
争いを続けていた小国はやがて集まり五つの国を作ることで終戦を迎えた。
それがのちに二大大国・雨ノ国と晴ノ国、これに雪ノ国と雷ノ国、曇ノ国をくわえた五大国と呼ばれる国々の始まりの歴史だ。
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人々は言った。火をおこし、水を沸かし、日常を営むことであると。
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「否。【知恵深き】ものたちよ。我は認めぬ。
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そんなことはない、という言葉はどこからも上がることはなかった。上げることは出来ようもなかった。
それは全て、真実であるために。
「【知恵深きもの】たちよ。否、【業深きもの】たち、小さきものよ。汝らの魂がその身の五部であることを知れ。武力ではなく知力を尽くせ」
では、どのように知力を示せと言うのかと人々は創造主に問いかけた。
「この世界に通じる万物に、その魂に謎を与えよう。それを解き、己が力とせよ」
かくして、創造主により荒廃以前までもう一度巻き戻された世界。
争いを続けていた小国はやがて集まり五つの国を作ることで終戦を迎えた。
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