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春ちゃんとナツキ
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そうしてクリスマスイブに丸一日することがなくなった春ちゃんは、いつものようにプラプラとテキトーに電車に乗って、テキトーな駅で降りて、テキトーに街を散歩していた。
「そこで古い雑居ビルに囲まれたミニシアターを見つけたんです。上映していたのはグレムリンっていうとっても古い映画でした」
暇つぶしに入ったら、お客さんは春ちゃんともう一人だけだった。
先に来ていたお客さんより手前のシートに座って春ちゃんは映画を観ていた。
「その映画、ホラーコメディで全然泣く要素ないんですけど、あたし元彼のことでボロボロ泣いちゃって」
上映が終わり、しゃくりあげながら映画館を出たら「あの」と、後ろからもう一人の客が追いかけてきた。
「大丈夫?」と、ハンカチを差し出してくれたのがナツキだったのだ。
ナツキからハンカチを貰いながら春ちゃんはまた泣いた。
その春ちゃんをオロオロしながら不器用にハグして、ナツキは春ちゃんを近くの古い喫茶店に誘った。
「あたし、本当は誰かに話を聞いてほしかったんですよね」
ナツキがおごってくれたフルーツパフェを泣きながら食べ、食べながら事情をすっかり話したら、結構スッキリした。
ナツキはただ黙って話を聞いた後で、「夜、暇ならここに来なよ」と、バーの名刺を差し出した。
ナツキはそこのバーテンダーだったのだ。
お店が開店するまでの暇つぶしに映画館に来ていたらしい。
「そこから、そのバーに通うようになって、ナツキと親しくなったんです」
就職活動中でお金のない春ちゃんに、ナツキは自分の住むマンションを紹介した。
大家さんがバーの常連さんで事情を話すと安い賃料で貸してくれた。
いつしか二人は春ちゃんの部屋で一緒に暮らすようになった。
ナツキの部屋はガラリとしていて、生活感が全くなくて、春ちゃんが生活するには向いていなかったらしい。
それからしばらくのあと、僕は春ちゃんの部屋にやってきたのだ。
「そこで古い雑居ビルに囲まれたミニシアターを見つけたんです。上映していたのはグレムリンっていうとっても古い映画でした」
暇つぶしに入ったら、お客さんは春ちゃんともう一人だけだった。
先に来ていたお客さんより手前のシートに座って春ちゃんは映画を観ていた。
「その映画、ホラーコメディで全然泣く要素ないんですけど、あたし元彼のことでボロボロ泣いちゃって」
上映が終わり、しゃくりあげながら映画館を出たら「あの」と、後ろからもう一人の客が追いかけてきた。
「大丈夫?」と、ハンカチを差し出してくれたのがナツキだったのだ。
ナツキからハンカチを貰いながら春ちゃんはまた泣いた。
その春ちゃんをオロオロしながら不器用にハグして、ナツキは春ちゃんを近くの古い喫茶店に誘った。
「あたし、本当は誰かに話を聞いてほしかったんですよね」
ナツキがおごってくれたフルーツパフェを泣きながら食べ、食べながら事情をすっかり話したら、結構スッキリした。
ナツキはただ黙って話を聞いた後で、「夜、暇ならここに来なよ」と、バーの名刺を差し出した。
ナツキはそこのバーテンダーだったのだ。
お店が開店するまでの暇つぶしに映画館に来ていたらしい。
「そこから、そのバーに通うようになって、ナツキと親しくなったんです」
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大家さんがバーの常連さんで事情を話すと安い賃料で貸してくれた。
いつしか二人は春ちゃんの部屋で一緒に暮らすようになった。
ナツキの部屋はガラリとしていて、生活感が全くなくて、春ちゃんが生活するには向いていなかったらしい。
それからしばらくのあと、僕は春ちゃんの部屋にやってきたのだ。
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