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二度目のチャイム
オオゴマダラの蛹
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「それより、上の鈴、見てみろよ」
優太君が頭上を見上げて顔をほころばせている。
参拝の時に鳴らす大鈴が、赤い月光を受けて透き通った金色に輝いていた。
「綺麗だけど、形がちょっと歪だね」
と、感想を言った後、ふと、気が付いた。
「これって、何かの蛹の殻だよね」
確か、誰かにそう教えてもらった気がする。
「蛹の殻? オオゴマダラの蛹だよ。色も形も本物そっくりだ」
「色も? この鈴、金色だけど。金色の蛹なんかいるの?」
ごろんとアーモンド形の蛹の形の大鈴は、クリスタルでできたように透明な黄金色に輝いていた。
「そう思うだろ? でも、本物の蛹もこんな風に透き通った金色をしてるんだぜ。あの鈴と同じく黒い斑点模様もついてる。この色は中身が抜ける前の蛹の色なんだ。蛹が羽化して抜け殻になると、金色じゃなくなるんだ」
「へえ~」
それにしても、この形と色、本当にどこかで見たことがあるような。
その時に、誰かに、これは蛹の殻だよと、教えてもらった気がするんだけど。
でも、いつ、どこで、誰にだろう。
優太君が「この建物の屋根のひさしに、本物のオオゴマダラの蛹がくっついてるよ」と教えてくれた。
見上げたほたるは「うわぁ」と小さく感嘆を漏らす。
ミニチュアバージョンの大鈴が、クリスマスの飾りのように屋根のひさしに一定の間隔でぶら下がっている。
それらは、呼吸するように金色の光を強くしたり弱めたりしていた。
綺麗に整列するオオゴマダラの蛹を辿って行ったら、一カ所だけ歯が抜けたみたいに間隔が開いている場所があって「あれ?」となる。
「あそこだけ取れちゃったのかな」
「やっぱりだ」
優太君が、背中のランドセルに触れながら確信を得たように呟いた。
「?」
何がやっぱりなのだろうと思いながら、ぐるりと蛹を見回していたら、ひと際明るい色をした大黒柱に、古めかしい和紙のお札のようなものが貼られているのが見えた。
『大原やてふの出て舞う朧月』
(和歌? 俳句??)
ほたるがそのお札に気を取られていると、
「そっちのちんちくりん。われに返却したいものがあるのだろう?」
御簾の奥の神様が、閉じた扇子で優太君の方を差して言った。
優太君が頭上を見上げて顔をほころばせている。
参拝の時に鳴らす大鈴が、赤い月光を受けて透き通った金色に輝いていた。
「綺麗だけど、形がちょっと歪だね」
と、感想を言った後、ふと、気が付いた。
「これって、何かの蛹の殻だよね」
確か、誰かにそう教えてもらった気がする。
「蛹の殻? オオゴマダラの蛹だよ。色も形も本物そっくりだ」
「色も? この鈴、金色だけど。金色の蛹なんかいるの?」
ごろんとアーモンド形の蛹の形の大鈴は、クリスタルでできたように透明な黄金色に輝いていた。
「そう思うだろ? でも、本物の蛹もこんな風に透き通った金色をしてるんだぜ。あの鈴と同じく黒い斑点模様もついてる。この色は中身が抜ける前の蛹の色なんだ。蛹が羽化して抜け殻になると、金色じゃなくなるんだ」
「へえ~」
それにしても、この形と色、本当にどこかで見たことがあるような。
その時に、誰かに、これは蛹の殻だよと、教えてもらった気がするんだけど。
でも、いつ、どこで、誰にだろう。
優太君が「この建物の屋根のひさしに、本物のオオゴマダラの蛹がくっついてるよ」と教えてくれた。
見上げたほたるは「うわぁ」と小さく感嘆を漏らす。
ミニチュアバージョンの大鈴が、クリスマスの飾りのように屋根のひさしに一定の間隔でぶら下がっている。
それらは、呼吸するように金色の光を強くしたり弱めたりしていた。
綺麗に整列するオオゴマダラの蛹を辿って行ったら、一カ所だけ歯が抜けたみたいに間隔が開いている場所があって「あれ?」となる。
「あそこだけ取れちゃったのかな」
「やっぱりだ」
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「?」
何がやっぱりなのだろうと思いながら、ぐるりと蛹を見回していたら、ひと際明るい色をした大黒柱に、古めかしい和紙のお札のようなものが貼られているのが見えた。
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