桜旅 ~たぶん歴女の花見~

佳純

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神泉苑(京都)

二条城

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 関ヶ原を出て京都駅に着いたのは18時を回っていた。
 食事をとって宿へ向かおうと思っていると、桜のライトアップのポスターが目についた。

 嬉しい誤算だった。やはり西のおもてなしはよい。何も言っていないのにするするする~っとスペシャルプランが組まれている。
 嬉々として観光案内に行ってチラシを探す。宿に近くて比較的遅くまでライトアップしていた二条城に行くことにした。

 駅で摂ろうと思っていた食事は後回しにしてバスに乗る。少しでも長くライトアップされた桜が観たかった。

 到着して拝観料を払い、中に入ると混んではいたが見事な桜だった。どこへ行っても、どこを向いても満開の桜だった。柔らかいオレンジの光だったためか桜がよりあかく見えたのかもしれない。

 ロープはあったし行列はあったけれど、暗くて人込みがわかりづらく、桜が美しかったのでそこそこ満足した。普段は入れないところも入れてもらった気もする。
 暗かったからあまり覚えていない。昼間なら入れるところが入れなかったような気もする。

 とにかく二条城は広かった。

 ネットで二条城のHPを見ると1603年に徳川家康が作った城だった。関ケ原の戦いの3年後である。天皇の住む京都御所の守護と将軍が京都に来た時に活動の拠点にしたらしい。天皇も来たそうで、江戸幕府の支配が安定していることを世に知らしめたそうだ(世界遺産元離宮二条城より)。

 平安時代は天皇と三種の神器があるところが内裏と言われていたのに、徳川家に取って代わられてしまった。ちょっと切ない。

 エライ人がいる場所の桜が、ライトアップされて一般庶民が行列をして観ている。大昔は貴族とか武士の大名とか将軍とかしか入れなかった城。

 暗いから当時のスマホでは上手に夜桜が撮れなくて、ピンボケな写真しかない。だから自分の目でしっかり観てきた。

 なかなかよい桜だった。
 とにかく満開。桜いっぱい。

 満足してバスで宿へ向かった。
 思っていた以上に近かったけれど、夜だったし目の前にバス停があったのでバスを使った。

 おやつも晩御飯もそこそこ食べて満足した。
 できて400年の城だと、京都ではそれほど古い城ではないはずだった。何しろ「前の戦」が第二次世界大戦ではなく、1467年の応仁の乱になるのだから。
 もちろん戦がなかったのではなく、焼け野原になったのが応仁の乱だという意味だろう。

 京の都は1200年前から800年前(1192年)までずっと首都だった。
 天皇を中心に朝廷が牛耳っていた場所というイメージ。

 日本が誇る都である。

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