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2章
41-2
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その後は何でもない世間話を繰り広げ、互いの飲み物が空になったとこでカフェを後にした。
「本当に、何から何までありがとうございました」
「いえ。こうして出会えたのも何かの縁です……どうですか、次はお酒でもご一緒に」
「えっ……」
思ってもいない言葉に、行動の全てが止まる。
正直意外だった。眼鏡の奥の表情は、1度柔らかな顔を見せて以来、元の仏頂面に戻っていたから……「また会おう」なんて言葉が彼の口から出てくるなんて。
「あぁ、保護者の方に怒られますか」
「なんでその名前が」
怒るか、と問われればそれはもう間違いなくとんでもない嫌な顔をするだろう。
――でもイーサンだって、誰か知らない人と飲んでた訳だし……
「断っていただいても結構ですよ。旅先の思い出のひとつにでもなればと思っただけですから」
柔和に笑う彼からは、下心とか厭らしいものは一切感じ取れない。
なら別に、一緒に飲むくらい問題無いのではなかろうか。
そう判断した脳から口への伝達は、驚く程に早かった。
「い、行きます……! 行きましょう是非!!」
グッと拳を握り意気込む俺を、クラークはクスクスと笑う。
「……宿屋を出て右に真っ直ぐ行った先、入口に大きな白い樽が2つならんだ『オークの樹』という酒場があります。そこが自分の行きつけで、夜は大抵居ます」
「お待ちしてますよ」と、彼が俺の肩を叩こうと手を伸ばした……
その瞬間、「バチィッ」と大きな音を立て2人の間に雷のような閃光が走った。
「「……ッッ!?」」
思わず2人とも息を呑み、互いの顔を見合わせる。
「……せ、静電気でしょうか?」
「さぁ……若しくは保護者の方が何かをしている、とか?」
「イーサンが……?」
クラークは暫し自分の手を眺めていたが、直ぐに普段の様相に戻り「行きましょうか」と俺に声を掛ける。
彼が歩き出したので、俺もそれへ続く事にした。
その時、右手の腕輪が赤黒いオーラを纏っていたなんて……俺は気付きもしなかった。
そこから幾らかの雑談を交しながら、気付けば見覚えのある宿屋へと到着していた。俺はクラークに深々と頭を下げ、彼も彼で「では」と片手を上げて早々にその場を立ち去る。
「イーサンは『警戒した方がいい』って言ってたけど、別に全然良い人だよな」
そんなことを思いながら、客室へと続く木の階段をゆっくりと登って行った。
「こんな時間まで、何処に行っていたんだ」
白いカーテンが揺れる、木製の暖かみでほわっとしているはずの室内が、いつの間にかおどろおどろしい雰囲気に包まれている。
あれ、俺……いつの間に魔王の居城に辿り着いたんだっけ。
客室の扉を開けて直ぐ目に飛び込んで来たのは、完全なるラスボスの姿。ソファにふんぞり返り、不機嫌を露にしている。
「え、ぁ……ちょっと買い物。マクスマイザ着いてすぐ見掛けたお酒、近所に売ってないかなって思って……」
「それですぐそこの酒屋に? ……こんな時間をかけて?」
「その、帰り道迷子になって……そしたらクラークさんが声掛けてくれて……話をしてたから」
「クラーク、ね」
イーサンの眉が釣り上がっていくのが、目に見えて分かる。
「連れて帰って貰っただけだよ……何も変な事してない」
――イーサンだって、知らない人と楽しそうにしてたじゃん
その言葉をどうにか喉の奥へと飲み込み、彼の座る向かいのソファに、これみよがしに酒瓶の入った袋を置いた。
「……」
ご機嫌斜めの魔王は、面白くない表情でその酒瓶をじっと見つめる。
クラークと2人で仲良く居たのが気に入らないのかな。
でもそんなの、俺だって……
あの夜の光景を再び思い出し、両手でギュッとシャツの裾を握る。
「……外出て汗かいたから、シャワー浴びてくる」
「は? おい、アオ」
いたたまれなくなった俺は、イーサンが呼び留めるのも無視してそう言い残すと、その場から逃げてしまった。
「何やってんだろ……喧嘩したい訳じゃないのに」
脱衣所で全ての衣類を脱ぎ去った俺は、ため息混じりにそう呟いた。
すりガラスのドアを横に開き、白い石壁が眩しいバスルームへと足を踏み入れる。
「嫌な態度……取ったよな」
「あの日の夜、誰と飲んでたの?」そう一言聞けば良いだけなのに。というか、小さなことに何時までもモヤり過ぎだよな。
そんな自分の汚れた心を洗い流したくて、シャワーを捻り、まだ冷たい水を頭から被る。
「でもなんかそれって……俺以外の人と会わないでって言ってるみたいで……嫌、だよな」
――でも、それが本音。
彼の笑顔を俺だけの物にしてしまいたい……他の誰にも見せないで欲しい。
「……こんなにも心の狭い人間だったんだ、俺って」
背中から足へと流れた水が、排水溝に流れていく。それを静かに、少し赤くなった目で眺めているとガラッと後ろのドアが開く音がした。
振り返った先にいるのは、彫刻の様な身体を惜しげも無く披露している色男。
本当に、立っているだけで絵になるなこの男は。
だが今は、見惚れている場合ではない。
「は!? ちょっと何入って来て……お風呂は1人が良いって言ったじゃん」
慌てて彼から身を隠す様に自分の身体を抱き締めると、入口に向けた冷たい背中がとても暖かなもので包まれた。
「いまのアオを、1人にしておきたくない」
それだけでドクンッと心臓は跳ね上がり、目頭がギュッと熱くなる。
「なんだよそれ……どういう意味」
「何を悩んでいる?」
彼の優しい声色と甘い香りが、抉れた俺の心をふんわりと包んだ。
>>>
「はぁ……俺が夜な夜な抜け出て浮気してる、と?」
思ってもいなかったのであろう俺の言葉は、素っ頓狂な声で返された。
「い、いや……そこまで言ってる訳じゃないんだけど……その、凄く楽しそうに飲んでたから……その……いやそれもこっそり盗み見ちゃったから……えっと……」
広めのバスタブに2人で浸かり、足を伸ばして座るイーサンの上に背を預けながら座った俺は、先程からしどろもどろになりながらどうにか胸の内を明かしていた。
「成程。まぁ誤解を招く行動をしたのは謝るが、そもそも書き置きをしていたはずなんだがな」
「へ!? どこに……そんなのあったかな……」
ぐるぐるとあの日の事を思い出してみるが……正直、イーサンが居ないことでだいぶパニックになった俺には、きちんと思い出すことが出来ない。
すると湯の中から伸びた彼の大きな手が、優しく俺の頭を撫でてくれる。
「まぁいい。……一緒に呑んで居たのはマクスマイザの騎士団長だ。ガキの頃からの知り合いでな、少しでも此処での生活が楽にならないかと相談したんだ」
「生活……金銭面とか? まぁなんか物価異様に高いもんね」
至極真面目な顔で答える俺の事を、イーサンは「何だこの愛おしい生き物は」と云わんばかりに吹き出していた。
何かおかしな事を言ったのだろうか、俺……
いやだって、富裕層街だと言うだけあって、何もかもがアトランティウムの倍以上の値が付いている。
逃亡者だし、収入は無いしもそもそ手持ちなんて……と思っていたのだが、イーサンは立ち寄った銀行で鞄いっぱいの札束を受け取り、俺もポケットにその1部を突っ込まれたので現状何ひとつ困っては居ない。
「残念ながら金銭面の心配は何も無い。それより……容姿を変えて逃げ隠れする日々に、アオは少し疲れているんじゃないかと思ってな。手配書だけでも消せないかと相談していたんだ」
「お、俺……?」
驚き顔を隠さずに頭だけ後ろを振り返ると、そこには柔らかに微笑むイーサンの姿。
「あぁ。俺は任務でこういう生活にも慣れている、だがアオは初めてだろう? 慣れない環境の中、人の心は疲弊し易くなってしまうからな」
「う、そ……そんな理由だったなんて」
まさか彼がそんな事を考えてくれていたなんて……それに引き換え俺は、本当に自分の事しか考えて無かった。
しょぼくれ俯く様子から、俺の心情を察するのは容易だったのだろう。再び彼の大きな手が俺の頭を撫でる。
彼の優しさを肌に感じると、触れている場所から蕩けてしまいそうだった。
「俺がしたくて取った行動だ。誤解させたのは悪かったな」
「イーサンは悪くない……ごめんね、俺……自分勝手で嫌な奴だった」
謝罪の気持ちを込めて、先程から目の前にある彼の艶やかな頬に「ちゅ」と触れる。
するとこれ迄穏やかだった表情が、みるみるうちに悪い顔へと歪んでいく。
あれ、これは彼の何かのスイッチを押したのではなかろうか。
「まぁでも、疑われて多少傷付きはしたからな……それ相応の償いとやらはしてもらおうか」
「その鋼の精神の何処が傷付いたんだ」とツッコミを入れたくなるような全力笑顔の彼が発した言葉に、俺は動揺を隠せない。
「……えっ、……え?」
照明が煌々と光るバスルームの中で、俺はイーサンに抱きかかえられ洗い場の方へと連行されたのであった。
「本当に、何から何までありがとうございました」
「いえ。こうして出会えたのも何かの縁です……どうですか、次はお酒でもご一緒に」
「えっ……」
思ってもいない言葉に、行動の全てが止まる。
正直意外だった。眼鏡の奥の表情は、1度柔らかな顔を見せて以来、元の仏頂面に戻っていたから……「また会おう」なんて言葉が彼の口から出てくるなんて。
「あぁ、保護者の方に怒られますか」
「なんでその名前が」
怒るか、と問われればそれはもう間違いなくとんでもない嫌な顔をするだろう。
――でもイーサンだって、誰か知らない人と飲んでた訳だし……
「断っていただいても結構ですよ。旅先の思い出のひとつにでもなればと思っただけですから」
柔和に笑う彼からは、下心とか厭らしいものは一切感じ取れない。
なら別に、一緒に飲むくらい問題無いのではなかろうか。
そう判断した脳から口への伝達は、驚く程に早かった。
「い、行きます……! 行きましょう是非!!」
グッと拳を握り意気込む俺を、クラークはクスクスと笑う。
「……宿屋を出て右に真っ直ぐ行った先、入口に大きな白い樽が2つならんだ『オークの樹』という酒場があります。そこが自分の行きつけで、夜は大抵居ます」
「お待ちしてますよ」と、彼が俺の肩を叩こうと手を伸ばした……
その瞬間、「バチィッ」と大きな音を立て2人の間に雷のような閃光が走った。
「「……ッッ!?」」
思わず2人とも息を呑み、互いの顔を見合わせる。
「……せ、静電気でしょうか?」
「さぁ……若しくは保護者の方が何かをしている、とか?」
「イーサンが……?」
クラークは暫し自分の手を眺めていたが、直ぐに普段の様相に戻り「行きましょうか」と俺に声を掛ける。
彼が歩き出したので、俺もそれへ続く事にした。
その時、右手の腕輪が赤黒いオーラを纏っていたなんて……俺は気付きもしなかった。
そこから幾らかの雑談を交しながら、気付けば見覚えのある宿屋へと到着していた。俺はクラークに深々と頭を下げ、彼も彼で「では」と片手を上げて早々にその場を立ち去る。
「イーサンは『警戒した方がいい』って言ってたけど、別に全然良い人だよな」
そんなことを思いながら、客室へと続く木の階段をゆっくりと登って行った。
「こんな時間まで、何処に行っていたんだ」
白いカーテンが揺れる、木製の暖かみでほわっとしているはずの室内が、いつの間にかおどろおどろしい雰囲気に包まれている。
あれ、俺……いつの間に魔王の居城に辿り着いたんだっけ。
客室の扉を開けて直ぐ目に飛び込んで来たのは、完全なるラスボスの姿。ソファにふんぞり返り、不機嫌を露にしている。
「え、ぁ……ちょっと買い物。マクスマイザ着いてすぐ見掛けたお酒、近所に売ってないかなって思って……」
「それですぐそこの酒屋に? ……こんな時間をかけて?」
「その、帰り道迷子になって……そしたらクラークさんが声掛けてくれて……話をしてたから」
「クラーク、ね」
イーサンの眉が釣り上がっていくのが、目に見えて分かる。
「連れて帰って貰っただけだよ……何も変な事してない」
――イーサンだって、知らない人と楽しそうにしてたじゃん
その言葉をどうにか喉の奥へと飲み込み、彼の座る向かいのソファに、これみよがしに酒瓶の入った袋を置いた。
「……」
ご機嫌斜めの魔王は、面白くない表情でその酒瓶をじっと見つめる。
クラークと2人で仲良く居たのが気に入らないのかな。
でもそんなの、俺だって……
あの夜の光景を再び思い出し、両手でギュッとシャツの裾を握る。
「……外出て汗かいたから、シャワー浴びてくる」
「は? おい、アオ」
いたたまれなくなった俺は、イーサンが呼び留めるのも無視してそう言い残すと、その場から逃げてしまった。
「何やってんだろ……喧嘩したい訳じゃないのに」
脱衣所で全ての衣類を脱ぎ去った俺は、ため息混じりにそう呟いた。
すりガラスのドアを横に開き、白い石壁が眩しいバスルームへと足を踏み入れる。
「嫌な態度……取ったよな」
「あの日の夜、誰と飲んでたの?」そう一言聞けば良いだけなのに。というか、小さなことに何時までもモヤり過ぎだよな。
そんな自分の汚れた心を洗い流したくて、シャワーを捻り、まだ冷たい水を頭から被る。
「でもなんかそれって……俺以外の人と会わないでって言ってるみたいで……嫌、だよな」
――でも、それが本音。
彼の笑顔を俺だけの物にしてしまいたい……他の誰にも見せないで欲しい。
「……こんなにも心の狭い人間だったんだ、俺って」
背中から足へと流れた水が、排水溝に流れていく。それを静かに、少し赤くなった目で眺めているとガラッと後ろのドアが開く音がした。
振り返った先にいるのは、彫刻の様な身体を惜しげも無く披露している色男。
本当に、立っているだけで絵になるなこの男は。
だが今は、見惚れている場合ではない。
「は!? ちょっと何入って来て……お風呂は1人が良いって言ったじゃん」
慌てて彼から身を隠す様に自分の身体を抱き締めると、入口に向けた冷たい背中がとても暖かなもので包まれた。
「いまのアオを、1人にしておきたくない」
それだけでドクンッと心臓は跳ね上がり、目頭がギュッと熱くなる。
「なんだよそれ……どういう意味」
「何を悩んでいる?」
彼の優しい声色と甘い香りが、抉れた俺の心をふんわりと包んだ。
>>>
「はぁ……俺が夜な夜な抜け出て浮気してる、と?」
思ってもいなかったのであろう俺の言葉は、素っ頓狂な声で返された。
「い、いや……そこまで言ってる訳じゃないんだけど……その、凄く楽しそうに飲んでたから……その……いやそれもこっそり盗み見ちゃったから……えっと……」
広めのバスタブに2人で浸かり、足を伸ばして座るイーサンの上に背を預けながら座った俺は、先程からしどろもどろになりながらどうにか胸の内を明かしていた。
「成程。まぁ誤解を招く行動をしたのは謝るが、そもそも書き置きをしていたはずなんだがな」
「へ!? どこに……そんなのあったかな……」
ぐるぐるとあの日の事を思い出してみるが……正直、イーサンが居ないことでだいぶパニックになった俺には、きちんと思い出すことが出来ない。
すると湯の中から伸びた彼の大きな手が、優しく俺の頭を撫でてくれる。
「まぁいい。……一緒に呑んで居たのはマクスマイザの騎士団長だ。ガキの頃からの知り合いでな、少しでも此処での生活が楽にならないかと相談したんだ」
「生活……金銭面とか? まぁなんか物価異様に高いもんね」
至極真面目な顔で答える俺の事を、イーサンは「何だこの愛おしい生き物は」と云わんばかりに吹き出していた。
何かおかしな事を言ったのだろうか、俺……
いやだって、富裕層街だと言うだけあって、何もかもがアトランティウムの倍以上の値が付いている。
逃亡者だし、収入は無いしもそもそ手持ちなんて……と思っていたのだが、イーサンは立ち寄った銀行で鞄いっぱいの札束を受け取り、俺もポケットにその1部を突っ込まれたので現状何ひとつ困っては居ない。
「残念ながら金銭面の心配は何も無い。それより……容姿を変えて逃げ隠れする日々に、アオは少し疲れているんじゃないかと思ってな。手配書だけでも消せないかと相談していたんだ」
「お、俺……?」
驚き顔を隠さずに頭だけ後ろを振り返ると、そこには柔らかに微笑むイーサンの姿。
「あぁ。俺は任務でこういう生活にも慣れている、だがアオは初めてだろう? 慣れない環境の中、人の心は疲弊し易くなってしまうからな」
「う、そ……そんな理由だったなんて」
まさか彼がそんな事を考えてくれていたなんて……それに引き換え俺は、本当に自分の事しか考えて無かった。
しょぼくれ俯く様子から、俺の心情を察するのは容易だったのだろう。再び彼の大きな手が俺の頭を撫でる。
彼の優しさを肌に感じると、触れている場所から蕩けてしまいそうだった。
「俺がしたくて取った行動だ。誤解させたのは悪かったな」
「イーサンは悪くない……ごめんね、俺……自分勝手で嫌な奴だった」
謝罪の気持ちを込めて、先程から目の前にある彼の艶やかな頬に「ちゅ」と触れる。
するとこれ迄穏やかだった表情が、みるみるうちに悪い顔へと歪んでいく。
あれ、これは彼の何かのスイッチを押したのではなかろうか。
「まぁでも、疑われて多少傷付きはしたからな……それ相応の償いとやらはしてもらおうか」
「その鋼の精神の何処が傷付いたんだ」とツッコミを入れたくなるような全力笑顔の彼が発した言葉に、俺は動揺を隠せない。
「……えっ、……え?」
照明が煌々と光るバスルームの中で、俺はイーサンに抱きかかえられ洗い場の方へと連行されたのであった。
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