難攻不落の異名を持つ乙女ゲーム攻略対象騎士が選んだのは、モブ医者転生者の俺でした。

一火

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1章

29

 部屋の中に取り残された俺は、先程からベッドの上で目の前に置いた小瓶と睨めっこをしている。

「じ、自分で解せって……その、あの……え?」
 間接照明だけが灯る部屋の中、正座をし香水の様な小瓶を手に取った。
「え、と……つまりその、そういう事……だよ、ね」

 間違いなくイーサンは俺に、自慰して待てと言っている。

「いや、無理だってそんな……後ろ、自分でした事ないし」
 俺という人格が覚醒してからは、ずっと彼に愛されていた故に、何なら自慰行為そのものをしていない。
「俺の身体、ずっとイーサンが触っているし」
 スリッと緩いガウンの胸元に手を差し込み、紅い痕と噛み跡だらけの二の腕を撫でてみる。彼は俺の肌触りが本当に好きな様で、行為の際は必ずと言っていい程全身を撫で回し、それでは飽き足らず舌を這わせ己の痕を残すのが当たり前になっていた。
『気持ちいいな、アオの肌は。何時までも触って居たい』
 身体中を這うヌルッとした感触と、そこに掛かる彼の吐息を思い出し、グッと下腹部に熱が通るのを感じる。視線を落とせば、ガウンを押し上げ主張する部分が目に留まった。
「っ……俺、ちょろすぎないか」
 彼に伝えてはいないが、正直俺はイーサンに全身舐められるのが滅茶苦茶好き、だ。
 足の指を丁寧に舐められ噛まれた時は、狂ったようにイき続けた。あの感触を思い出すだけで身体は熱を持ち、甘い吐息が零れ落ちる。
「……っ……やる……か?」
 いきなり後ろを触るのは敷居が高すぎる。一先ず、もう立派に主張している前の方へと手を伸ばした。しっかり握れる程に勃ち上がった欲棒を、前世で行っていた時の様にきゅっと握る。
「あっ、……ん、……も、熱い……」
 何度か上下に扱いてやると、グチュッと先から蜜が漏れる。それを指で掬って全体に擦り付け、再びくちゅくちゅ音を立てながら少し強めに扱く。
「……だめだ……っあ、んっ…どうしよ、全然足らない……」
 根元をキュッと締めてみたり、先端の穴を指の腹でグチグチと擦り弄ってやっても、全く持って絶頂を迎える兆しが見えない。それどころか、お腹の辺りがズクっと痛い程に疼き始める。
「ぁ、ふ……やっぱ、こっち……?」
 小瓶の蓋を開けそれを指にツゥと垂らすと、嗅ぎなれたフローラルの香りがフワッと鼻腔を擽る。それだけでもう堪らなくり、うつ伏せになった俺は臀部を高く上げ、物欲しそうな秘部に指を這わす。
「っっ……ぁあ、あっ……ん……はふっ、あっ、ぁ」
 中指をナカに挿入すれば、それだけで吐息のように甘い声が口から溢れる。まだキツいナカにゆっくりとそれを這わせ、イーサンがよくやるのを真似てグリグリ掻き回してみる。すると直ぐにキュッとソコは締まるも「物足りない」と更なる刺激を欲した。
「はっ、は……イーサンの……ほし……」
 連日愛され続けている身体のなんと正直な事か。
 もう一本指を増やし更に奥へと進むが、まだ足りないと疼く。コリっと凝りに指先が触れると、身体中に電流が走った。
「ぁあっ、ぁっ、あ…んぅ、……ここ、きもちいい、とこ……」
 2本の指でゴリゴリとその場所を強く押し続ければ、ピュッと局部から液が飛び出す。
『ココ、好きだろ?アオ。可愛くイって魅せろよ』
 彼の甘い声と吐息を思い出し、ぎゅっとシーツを握る指に力が入る。
「はっ、はっ……いーさん、ぁぅ、あっ……すき、すき……」
 彼の指の動きを思い出し刺激を加え続けるも……やはりまだ何かが足らない。
「ぁ、……だめ、だめだ……これじゃ……」

「何がダメなんだ?」

 クッションに埋もれた顔が、ふわっと暖かいものに包まれる。優しく撫でられる頭を動かし顔を横に向けると、そこにはガウンを着た彼がベッドサイドに腰掛けていた。

「ぁあ、ん……ね、イーサン……んぁっ」
「随分いい眺めだな。……俺が言ったことちゃんとやって偉いな、アオ」

 至極ご機嫌だと目を細めて笑う彼の姿に、キュッと内部が締まる。

「ゃあ……ね、おれ、……だめ……」
「あぁ、悪い。少し待ってろ」

 「イけない……」と彼に縋ろうとしたその時、サイドテーブルの上に置かれていた通信機が「ブブッ」と震える。それを手に取り耳へと充てたイーサンは、そのまま部屋を出て行ってしまった。

「やだっ……うそ、……うそぉ……っく」
  中途半端な刺激で疼き続ける身体を、自分ではどうする事も出来ない。彼を求め過ぎている俺の目から、大粒の涙が溢れ出す。
 「っ、ひっく……イーサンの、ほし、い……」
 指なんかでは到底届く筈のない奥の奥が、先程からズクズクと疼き過ぎて苦しい。触るだけで身体が跳ねる凝りだって、どういう訳か幾ら擦っても俺の指では満足をしてくれない。
「……っ、くっ、はぅ……んっ」
 指を3本に増やし、少しナカを乱暴に掻き回す。

 ――はやく、はやくイーサンのでぐちゃぐちゃにされたい……。

 根元まで指を飲み込み、そこから一気に入口まで引き抜く。彼の腰の動きを思い出し、何度も続けるうちに俺の口角から涎が垂れ始める。
「んぁっ……ぁあっ、あっ……もっと、おく……おく、欲しい……」

「奥、突かれたいか?」

 待ち望んだその声に、俺は勢いよくそちらへ顔を向ける。
 丁度月明かりが差し込んだベッドサイドで、それはそれは人の悪そうな笑みで俺を見下ろしている男が立っていた。俺が今、欲まみれの所為だろうか。……ただ顎を撫でて笑う彼の所作が、異常なまでに官能的に見える。
「……いー、さんっ……ね、もぉ……むり……」
 ギシッとベッドを軋ませ彼がそこに腰掛けると、指を引き抜き、くぱぁっとズブズブに熟れた入口を開いて見せる。
「ん? 上手い具合に解れたか?」
「ちが、ぅ……ね、いーさん、……ぜんぜん、イけなくて、……くるし、……たすけて……」
「そうなのか? アオはナカ弄ってやると、すぐイくんだけどな」
 涙ながらに懇願する俺を見て満足気に笑う彼は、開かれた入口につぷッと人差し指を挿れた。
「っっあっぁ、あっっ……んんっっ」
 
 ――俺が待ち望んで居たのは、この刺激。
 
 堪らす腰は激しく前後し、悦ぶ内部の襞はこれでもかと彼の長い指を締め付ける。
「ははっ、凄い締め付けだな。指、食い千切られそう」
 それを押し退けて凝りまで辿り着いた指が、ゆるゆると張り出した部分を撫でる。
 「ぁあぁっあ、んぁっ、はふっ、…イっく……っぁあぁああ!!」
 たったそれだけの刺激で、俺の身体はビクビクっと大きく跳ねた。
「ほら、すぐイけたろ?」
「そん、な…ぁ…」

 指が抜かれたのを良いことに、まだ痙攣する身体を起こし、俺の隣に座る彼の股間まで這いずる。ガウンを捲り猛ったそれが目に入ると、両手で握り勢いよくしゃぶりついた。
「どうした? 随分情熱的に求めてくるな」
「ね、コレほしい……おれ、このおっきいのじゃないとイけない……」
 ずちゅぶちゅっと音を立て、喉奥までソレを飲み込む。グッと喉を締めたままソレを口内で擦ると、口から溢れる程に質量が増す。
「自分で弄ったんじゃ満足出来なかった?」
 トントンと入口を指でノックされ、俺は硬いソレを咥えたまま顔を縦に降った。
「んふ、はふ……これ、これじゃないとだめ、だから」
「そうか? なら、お強請りしてみろよ」
 俺の頭を掴み、ズルっと口内から硬いソレを引き抜かれる。「けほっ」と、咳き込む俺の涙を拭う様に、イーサンは身をかがめ目元に舌を這わす。
「おね、だり……?」
「あぁ。先ずはアオの自慰を俺に見せてもらおうか」
「……みせたら、くれる……?」
「勿論だ。幾らでもアオの大好きな結腸、歪むまで突いてやるよ」
 その言葉に、身体の奥が反応を示す。普段なら「絶対嫌だ」と断固拒否をするのだろう。
だがもう焚き付いた俺の身体は、情慾の言いなりとなっていた。

「あっ、ぁんぁ……はふ……ねぇもう……いーさんのほしい……」

 柔らかな間接照明の光が灯るベッドの上。
 仰向けで寝るイーサンの隆々とした胸の上に座り、俺は生まれたままの姿で大股を開いていた。
「どこに欲しいんだ? 拡げて見せろよ」
 コクンと頷き、埋めていた指を大きく左右に開いて見せる。
「この中に……イーサンのおっきいの嵌めてほしい……」
 ヒクヒクと蠢く襞は、そのナカの色まで彼にはハッキリと見えているだろう。至近距離でそこをじっと見つめられると、俺の下腹部は悦びキュッキュッとヒクつき締まる。
「見られて悦んでるな。アオは俺に恥ずかしいとこ見られるの好きだもんな?」
「ちが、う……」
 ブンブンと首を横に振るが、ピュッと飛ぶ精液がその正しさを物語っている。
「弄るところ見ていてやるから、気持ちいいところ自分で擦ってみろ」
 言われるがまま、俺は2本の指をナカに埋める。コリコリと凝り部分を刺激すれば、先程とはうってかわり、ビリビリした……俺が求めていた刺激が身体を支配し始める。
「んぁっぁあ、はふ……きもち、い……ぁあっ」
「イけないって泣いてた割には、随分気持ちよさそうじゃないか?」
「ん、ちが……イーサンが見てる、から……」
「……俺が見てると興奮するか? なら、そのまま俺の顔の上で弄って見せて」
 首を縦に振り、身体をずらして膝立ちになり、彼の顔面の真上に秘部をさらけ出す。指を動かすと鼻に触れてしまう程の至近距離に彼が居るという事実に……俺の口から荒い息が漏れる。
「は、ぅ……っん、ね……イけたら、ここいっぱい舐めて……その後大きいので奥、滅茶苦茶に突いてくれる……?」
「あぁ、約束しよう」
 支えを求めて宙を舞う手を、イーサンがキュッと握ってくれる。
 そのまま指をクチクチ動かすのを再開させると、もう直ぐにでも絶頂を迎える準備の整った身体は、ガクガクと痙攣を始めた。
「……ぁあっ、あっぁぅ……も、イっく……んぁぁあぁっ!!」
 ガクガクと膝を揺らし、痛いくらいに指を締め付けながらながら、腹に付く程勃った局部は派手に白濁した液を撒き散らす。
「ははっ……最高だな。よく出来た、アオ。じゃぁ今からご褒美をやろうな」
 そう言ってイーサンはナカに埋まった俺の手を握って引き抜くと、代わりに赤く熟れた入口がヌルッとした感触に犯される。
「っっっはっぁぁあ!! ……んぁ、っぅ……きもち、い……」
 熱い舌が内部を這いずったかと思えば、「じゅるるるっっ」と音を立て思い切りナカを吸われる。
「いい具合にトロトロだな。早くこの中に、俺のをぶち込んでやりたい……」
「ゃぁっ! それ、だっめ……ぅあぁ……もぉ、欲しい……挿れて……」
 吸われる度に背中が大きく反れ、その強い快楽に耐えられず目からは涙が溢れる。「お願い……」と、彼と繋がれたままになっている手のひらをギュッと握り締めると、グルっと身体が回転し、高い天井を見上げていた。
「可愛い過ぎるだろ、お前」
 白い天井と俺の間に割って入った彼の顔は、噎せ返る程の色気を帯びていた。ペロッと舌舐りをする欲望剥き出しの目と視線が交われば、反射的に「きゅ」と秘部が締まる。
「は、ぅ……ぁ……すき、イーサン……」
 俺が堪らず手を伸ばすと、その手首をやや乱暴に掴まれ、「ちゅっ」と手の甲に唇を押し付けた。
「あぁ、俺も……愛してるよ、アオ」
 グリっと秘部に充てがわれたものは、凶器にも近い硬さ有していた。ソレが一気に、俺の身体を貫く。
「ぁああぁああっぁっ、んぐっ……はっ」
 背を反らし、悲鳴にも似た声をあげる俺の片足を肩に担ぎ、彼は最初から容赦なく最奥の突き上げを始める。
「お前が欲しがっていたコレ。どうだ、美味いか?」
 思わずベッドに爪を立て、シーツを握り込む。
 凄い……激しい、苦しい、気持ちいい……!!
「っあんっ、お゙ぐっ……あ゙っ、お゙っ……おいし、けど……ナカ、んぁっ壊れる……」
「今更。もう壊れてるだろ、アオの全部」
 パァンパァン! と音を立て腰を打ち付けられれば、結合がじゅぶっじゅぼっぐぷっと派手な音を立てる。ガツガツとキツい奥を何度も突かれると、それだけで俺の視界がブラックアウトしかける。
「ぅぁ、お゙っお゙ぁっ……んっあっ……あぁああ!」
「まだ意識飛ばすのは早いだろ」
 彼の肩から足が外されたかと思えば、そのまま大きな身体に抱き込まれる。
「はげ、し……すご……っぅん゙ぁっ、あ゙っきもち、い……も、だめっ……んぁぁっお腹のお、く……破れちゃぅ……んぁぁああっっ!!」
 首筋を噛む彼の首に片腕を回す。ピリッとした痛みがそこに走れば、もう片方の手を背中に回しそこに爪を立て掻きむしる。そうている間ににも、彼は激しい腰の振りを止めはしない。ボコッボコッと突かれる度に腹が彼のカタチに膨れ上がる。
「可愛いな……可愛すぎる、アオ。……分かるか? ずっとイってんの」
「ぁあ、ぁ……わか、る……もう、お腹ずっときゅんきゅんして……ずっときもちいい……」
 もはや痙攣をし過ぎて、身体も頭もバカになっている。
 熱っぽい吐息を吐きながら俺の顔を覗き込む、彼の頬を手を伸ばし、つぅっと指を這わしてみる。ねっとりとした視線を送ると、すぐ様喰つくように唇を奪われた。
「アオ、アオ……俺のアオ……なぁ、もっと厭らしく乱れろよ」
 余すところ無く身体を密着させると、クリッと俺の乳首が何か硬いものに触れる。
 ――もしかして、これイーサンの……?
 身体を揺さぶり、クリクリっと硬いソレに俺の乳首を擦り付けると、「っ……」と彼は低く唸った。
 ――やっぱり……?凄い、めちゃくちゃ勃ってる。……こんなに興奮してるんだ、イーサン。……俺に。
 あからさまな身体の変化に、俺はもうどうしようもなく嬉しくなって、押し潰れ合う乳首をそのままに、ぎゅぅぅっと下腹部に力を入れる。
「イーサン、ね……すき、すき……イーサンも、きもちい?」

「当たり前だろ。この世で1番愛してる男を抱いてるんだ。これ以上の快楽なんて存在しない」

 その気持ちを解らせるかのように、一際強く彼の熱棒がグリっと俺の最奥にある曲がり角を抉る。堪らず目を見開き、それを身体全部で受け止めようとガリッとまた彼の背に爪を立てる。
「……っ、は……おれも、おれも愛してるよ……んぁぁイーサンっ、ぁああぁ!!」
 体験した事の無いような、凄まじい疼きが腹を支配する。
「……っ、す、ご……アオ……はっ……」

 声を詰まらせる、彼の低い唸り声を聞きながら、目の前に広がる真っ白な世界へ意識を解き放った。









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