それを恋とは呼ばないから

渡辺 佐倉

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食事なんかじゃないのに、甘い。

それが、からだをじわじわ浸食するみたいに広がって、下半身が重い。
ずっしりとした官能が全身に広がっていく。

「ふ、……あ、はっ……」

彼の動きに合わせて吐息に混ざった嬌声が口からもれる。

空腹が無いから昨日よりもむしろ思考はクリアだ。
これは、気持ちがいいって事。

昨日よりちゃんとそれが分かる。
中をこすられると気持ちいいのスイッチが入る場所がある。

つま先に向かって快感がぞわぞわと走る。
そのたびに体がびくりと震える。

多分そのことに宗吾さんも気が付いている筈だ。

無様だな、と言われない事で前の主と比較してしまう。

セックスの最中は他の事を考えない方が良いと聞いたことがある気がする。
その時は、食事中は食事に集中しましょうという意味だと思っていたけれど、違ったのかもしれない。

宗吾さんに乳首をぎゅっとつねられて、思わず甲高い声を上げてしまった後そう思った。

「嫌悪感がある訳じゃないんだよな?」

聞きながら宗吾さんは僕の固くなったものを撫でる。
「ひぅっ……」という甘えた声を上げながら頷くと、宗吾さんは少しだけ目を細めた。

腰を打ちつけられるたびにぱちゅぱちゅと音が結合部からもれる。

宗吾さんが僕の頭を撫でる。
これは好きだなと思えた。

「これ、好きです」

そう伝えると、ばちゅんと勢いよく腰を打ちつけられて悲鳴を上げる。
手が逃がしきれない快感に、シーツの上をもがく。

「これ?」

首を横に振ると宗吾さんが、よくできましたとばかりに僕の頭を撫でてくれる。
思わずもっと、と宗吾さんの手に頭をこすりつける様にすると彼が笑ったような気がした。

宗吾さんは僕の頭をなで頬をなで首筋を通って、鎖骨に触れた。

その時には心地よさはもう快感に置き換わってしまってよく分からなくなる。

「じゃあ、これは好きか?」

乳首をつままれながら聞かれる。
指の腹で押しつぶすように乳首をこねられると「あっ、あっ……」という短い嬌声がもれる。

ぴりぴりとした甘やかな刺激はうずうずするような感覚でなんと答えたらいいのか分からない。

「じゃあ、こっちは?」

相変わらず静かな声で聞かれた後、乳首に爪を立てられる。
カリカリと爪を立てて引っかかれるのと、指でつまむ様にされるのを交互にされて、それから「どっち?」と確認される。

これは答えなきゃいけないのだろうか。
張りつめている陰茎がじくじくと痛い様だ。

僕はこういうのが好きなんだろうか。こんな風なのが好きな僕をこの人は受け入れてくれるのだろうか。
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