一から百まで

渡辺 佐倉

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「したいこと、してみればいいだろ?」

もう一度同じことを言う。
百目鬼は俺の乳首を撫でながら「そういうとこ、本当に突飛だよな。」と言う。

「別に、お前以外には言わねえよ。」

俺が返すと、そう言う事じゃないと言われる。

それから、ぎゅうと強めに乳首をつねられて悲鳴に近い声を上げてしまう。

乳首が痛みでジンジンしている。そこに顔が近づいて、舌が触れる。
痛みが残る乳首に甘やかな感触がして、それを官能だと脳が捉える。

「あっ……。」

出た声が甘ったるくて自分でも驚く。

「一之瀬なにも理解していないで許してるだろ。」

百目鬼に言われるが、そんなことはない。
前回自分がどんな風になるのか知った。知った上で、もう一度同じことをしようとしてるのだ。

もっと思ったよりも醜態をさらすかもしれないなんて、とっくに理解している。

だけど百目鬼ならいいと思ったんだ。

左側の乳首を舐められながら、右側の乳首が指でこねられる。
コリコリとしこりができているのが分かる。

それほど強い刺激にはならない。
だけどそれが逆にもどかしくて、もっと直截な刺激が欲しい気がして下半身が疼く。

先走りがダラダラとあふれていることに自分自身気が付いている。

もじもじと太ももをこすり合わせて、ぬるま湯の様な刺激に耐える。

「なあ……。」

自分から強請《ねだ》るみたいで言葉にはできなかった。
恥ずかしい。もっとすごい事をして欲しい。

先ほど指で解された感触が忘れられない。

口の中に残る精液の味で、興奮が増してしまう。

自分のことながら、少し引く。

おずおずと浴衣の褄下を自分ではだけさせる。
下着が滲んで色が変わっている。

形が変わった昂りが下着の外からでもはっきりと分かる。

ゴクリ――

百目鬼が喉を鳴らす。
乱暴にパンツを脱がされて、ようやく触れてもらえると安堵してしまった事に気が付いて、理解してないなんてありえない事だともう一度思った。
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