一から百まで

渡辺 佐倉

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百目鬼の限界が近いのは分かる。

あふれ出たカウパーの味が口の中に広がる。
涎を飲み込むこともできず、口の端からダラダラとたれる。

張りつめた昂りにゴリゴリと口の中を擦られる。

はあ、はあ、という百目鬼のという息遣いが聞こえる。

百目鬼の陰毛が鼻に当る。
苦しくて出るうめき声が妙に艶めいていて、自分でも驚く。

一際突き上げると、喉奥で百目鬼が達する。

逆流した精液が舌にものる。
苦いというか、何だこれはという味がする。

喉奥に流し込まれた分はそのまま飲み込むしかなく百目鬼が起立を引き抜いた後、ゴクリとのどを動かす。

正直美味しくはない。
百目鬼が俺のを飲みたがっていたけれど、お勧めできるもんじゃないなこれはと思う。

「奥で出すことないんじゃねえ。」
「すまん。夢中になってた。」

ケホケホとむせながら言うと、素直に謝られる。
それが少しだけ面白くて、これ見よがしに口の中に残る精液を飲み込む。

それから「あーこれ、この後キスしにくいな。」と呟きながら起き上がると、唇を百目鬼に舐められる。

それから、百目鬼に自分の下肢を見られる。

「俺のを舐めて、興奮してたのか?」

浴衣の上からでも分かる昂りを撫でられる。

興奮した。今も興奮してる。
なんだろう。『ちんこ舐めて気持ちかったです』とでも答えればいいのだろうか。

百目鬼も答えは期待して無い様で、襟元から手をするりと入れられる。

脇のあたりを舐められてぞくぞくする。

浴衣をはだけさせられて胸元があらわになる。

「乳首、開発していいか?」

真顔で百目鬼に聞かれて答えに窮する。

「したきゃ、すりゃあいいんじゃねーの。」

そう言うと、はあ、とため息をつかれ押し倒される。
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