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【2章】婚活令嬢、攻略開始
14.クローヴィスとの食事会②
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(本気? クローヴィス殿下が?)
ロゼッタがゴクリと息を呑む。
王族らしくない楽天的で軟派な男性――それがロゼッタのクローヴィスに対する評価だった。将来王位を継ぐ可能性が低いため、恋愛や恋の駆け引きを楽しんでいる。きっとロゼッタ以外の令嬢にもたくさん声をかけているのだろうと思っていたのだが。
「俺は君にとっていい夫になれると思うよ?」
追い打ちをかけるように、クローヴィスが笑う。彼から『結婚』を意識していると言われたのは、これがはじめてのことだ。
「我ながら見た目は悪くないほうだと自負しているし、君を必ず幸せにすると約束する。ロゼッタ嬢が望むものなら何でも用意してあげよう。地位も名誉も。第三王子妃というステータスは、美しいロゼッタ嬢をさらに輝かせてくれると思うけど」
「殿下、そんな……わたくしは地位や名誉に興味など」
「だったら、ロゼッタ嬢が望むものは『お金』かな?」
クローヴィスが微笑む。ロゼッタは思わず目を見開いた。
「君が夜会で声をかけている男性たちは皆、資産家ばかりだものね」
「どうしてそんなことまでご存知なのですか?」
ロゼッタがたまらず声を上げる。助けを求めて隣を見るが、セリーナも困惑しきった表情を浮かべていた。いつのまにか彼の侍女たちは部屋からいなくなっているし、部屋には三人きりしかいない。ロゼッタの心臓がドクンと鳴った。
「好きな人のことを知りたいと思うのは当然だろう?」
「そんな……」
知られていた。……いや、調べられていた。
ならば、クローヴィスはすべてを知ったうえで、ロゼッタに声をかけていたのだろうか? 『お金至上主義』という特殊な価値観、資産家たちとの出会いを求めて足繁く夜会に通っていることをわかっていてなお、ロゼッタを結婚相手にと望まれていたとは信じがたいが……。
「待ってください、お兄様。だったら、ロゼッタがどうしてお兄様では満足できないか、わかるでしょう?」
「残念だけどわからないな。王族――俺だって十分すぎるほど資産を持っているだろう? おそらくロゼッタ嬢は、税金で生活をするという感覚や、自由にお金を使えないことが不服なんだろうけど、そんなものは一度王族になってしまえば慣れるものだ」
見透かされている――ロゼッタはクローヴィスを見つめながら、ゆっくりと深呼吸をした。
「わ……わたくしが王族になれば、国が傾きます。無駄遣いをして民衆の怒りを買い、革命を引き起こした稀代の悪女になってしまうやも……」
「大丈夫。そういう発想ができる時点で、君は良識的な範囲でしか動けない人間なんだと思うよ。そもそも、王族を結婚相手から除外するなんて考え方ができるのだから、悪女としての素質はあまりないよね。本物の金の亡者なら、たとえば大幅な増税をしてそのお金で悠々自適な生活を送っても、良心なんて一ミリも痛まないだろうから」
クローヴィスはそう言うと、いつものようにヘラヘラと脳天気な笑顔を浮かべてみせた。先程までの鋭さはどこへやら。クローヴィスの本質がわからず、ロゼッタは混乱してしまう。
「そういえば、先日ロゼッタ嬢のお父様とお会いしたんだよ」
「え?」
その瞬間、ロゼッタの心臓がひときわ大きく脈打った。クローヴィスがロゼッタをまじまじと見つめている。
「ロゼッタのお父様? って、クロフォード伯爵のこと?」
セリーナがクローヴィスに確認する。クローヴィスがうなずくと、ロゼッタの表情が暗くなった。
「ロゼッタ嬢のことをすごく心配していてね。元気にしているか尋ねられたんだけど」
「――わたくしには父親などおりません」
クローヴィスの言葉をロゼッタが遮る。クローヴィスは薄っすらと口角を上げた。
「君ならそう言うと思ったよ」
「え、どうして? ……ねえ、ちょっと! お兄様はいったい何をご存知だというの?」
したり顔のクローヴィスを睨みながら、セリーナが唇を尖らせる。ロゼッタはそっと俯いた。
「クロフォード伯爵は今、仕事で王都に滞在しているんだ。せっかくだから『娘』に会いたいと登城をしてきたので、俺がロゼッタ嬢とは鉢合わせをしないように取り計らっている――というのが現状だ」
クローヴィスはセリーナの質問に答えてやる気はないらしく、まっすぐにロゼッタに向かって話しかけてくる。
「……もしかして、おせっかいだったかな?」
「いいえ。本当にありがとうございます、クローヴィス殿下」
ロゼッタは一度顔を上げた後、クローヴィスへ深々と頭を下げた。
(あの人が王都にいる)
そう思うだけで息が苦しくなる。同時に甲高い声がロゼッタの頭の中で響き渡り、全身を針金で強く縛り付けられるかのような感覚に襲われた。
けれど、クローヴィスの話から判断するに、ロゼッタとクロフォード伯爵が城内で遭遇することはないのだろう。クローヴィスには本当に感謝せねばならない。
「ねえロゼッタ嬢、世の中大事なものはお金だけじゃない。地位や権力も十分に大事だと思わないか?」
「権力……」
ロゼッタがつぶやく。クローヴィスは大きく頷いた。
「君がデートをしているウィルバート殿では、俺のようにはいかないだろう。どれだけお金を持っていても、できないこと、得られないものはあるんだよ?」
さりげなく『ウィルバートのことを知っている』と伝えつつ、クローヴィスはロゼッタをじっと見つめる。ロゼッタは「そうかもしれませんね」と下を向いた。
「今日は楽しい時間をありがとう」
クローヴィスは立ち上がりロゼッタの前でひざまずくと、恭しく手を握った。
「俺とのこと、少しは真剣に考えてくれる気になっただろうか?」
「それは……」
ほんのひと時の間に、クローヴィスの印象、評価は真逆に変化してしまった。腐っても王族――表面的にしかクローヴィスを見られていなかったことに気づき、ロゼッタは恥ずかしくなってしまう。
「――うん。やはり君にはピンクがよく似合うな」
と、嬉しげな声が聞こえてきて、ロゼッタは思わず顔を上げた。
見れば、大粒のピンクダイヤがあしらわれたネックレスを掲げつつ、クローヴィスが満面の笑みを浮かべている。
「俺はロゼッタ嬢には変に背伸びなどせず、自分らしく活き活きと笑っていてほしい。そして、君の笑顔を守る男は俺でありたいんだ」
「殿下……」
これまでまったく響いてこなかったクローヴィスの口説き文句が、ロゼッタの心をほんの少し動かす。
(ずっとずっと、殿下はわたくしの容姿だけを好んで、声をかけていらっしゃるのだと思っていたけれど)
どうやらそうではないらしい。
「わかりました。殿下のことも……考えてみます」
ロゼッタがそう返事をすると、クローヴィスは満足気に笑った。
ロゼッタがゴクリと息を呑む。
王族らしくない楽天的で軟派な男性――それがロゼッタのクローヴィスに対する評価だった。将来王位を継ぐ可能性が低いため、恋愛や恋の駆け引きを楽しんでいる。きっとロゼッタ以外の令嬢にもたくさん声をかけているのだろうと思っていたのだが。
「俺は君にとっていい夫になれると思うよ?」
追い打ちをかけるように、クローヴィスが笑う。彼から『結婚』を意識していると言われたのは、これがはじめてのことだ。
「我ながら見た目は悪くないほうだと自負しているし、君を必ず幸せにすると約束する。ロゼッタ嬢が望むものなら何でも用意してあげよう。地位も名誉も。第三王子妃というステータスは、美しいロゼッタ嬢をさらに輝かせてくれると思うけど」
「殿下、そんな……わたくしは地位や名誉に興味など」
「だったら、ロゼッタ嬢が望むものは『お金』かな?」
クローヴィスが微笑む。ロゼッタは思わず目を見開いた。
「君が夜会で声をかけている男性たちは皆、資産家ばかりだものね」
「どうしてそんなことまでご存知なのですか?」
ロゼッタがたまらず声を上げる。助けを求めて隣を見るが、セリーナも困惑しきった表情を浮かべていた。いつのまにか彼の侍女たちは部屋からいなくなっているし、部屋には三人きりしかいない。ロゼッタの心臓がドクンと鳴った。
「好きな人のことを知りたいと思うのは当然だろう?」
「そんな……」
知られていた。……いや、調べられていた。
ならば、クローヴィスはすべてを知ったうえで、ロゼッタに声をかけていたのだろうか? 『お金至上主義』という特殊な価値観、資産家たちとの出会いを求めて足繁く夜会に通っていることをわかっていてなお、ロゼッタを結婚相手にと望まれていたとは信じがたいが……。
「待ってください、お兄様。だったら、ロゼッタがどうしてお兄様では満足できないか、わかるでしょう?」
「残念だけどわからないな。王族――俺だって十分すぎるほど資産を持っているだろう? おそらくロゼッタ嬢は、税金で生活をするという感覚や、自由にお金を使えないことが不服なんだろうけど、そんなものは一度王族になってしまえば慣れるものだ」
見透かされている――ロゼッタはクローヴィスを見つめながら、ゆっくりと深呼吸をした。
「わ……わたくしが王族になれば、国が傾きます。無駄遣いをして民衆の怒りを買い、革命を引き起こした稀代の悪女になってしまうやも……」
「大丈夫。そういう発想ができる時点で、君は良識的な範囲でしか動けない人間なんだと思うよ。そもそも、王族を結婚相手から除外するなんて考え方ができるのだから、悪女としての素質はあまりないよね。本物の金の亡者なら、たとえば大幅な増税をしてそのお金で悠々自適な生活を送っても、良心なんて一ミリも痛まないだろうから」
クローヴィスはそう言うと、いつものようにヘラヘラと脳天気な笑顔を浮かべてみせた。先程までの鋭さはどこへやら。クローヴィスの本質がわからず、ロゼッタは混乱してしまう。
「そういえば、先日ロゼッタ嬢のお父様とお会いしたんだよ」
「え?」
その瞬間、ロゼッタの心臓がひときわ大きく脈打った。クローヴィスがロゼッタをまじまじと見つめている。
「ロゼッタのお父様? って、クロフォード伯爵のこと?」
セリーナがクローヴィスに確認する。クローヴィスがうなずくと、ロゼッタの表情が暗くなった。
「ロゼッタ嬢のことをすごく心配していてね。元気にしているか尋ねられたんだけど」
「――わたくしには父親などおりません」
クローヴィスの言葉をロゼッタが遮る。クローヴィスは薄っすらと口角を上げた。
「君ならそう言うと思ったよ」
「え、どうして? ……ねえ、ちょっと! お兄様はいったい何をご存知だというの?」
したり顔のクローヴィスを睨みながら、セリーナが唇を尖らせる。ロゼッタはそっと俯いた。
「クロフォード伯爵は今、仕事で王都に滞在しているんだ。せっかくだから『娘』に会いたいと登城をしてきたので、俺がロゼッタ嬢とは鉢合わせをしないように取り計らっている――というのが現状だ」
クローヴィスはセリーナの質問に答えてやる気はないらしく、まっすぐにロゼッタに向かって話しかけてくる。
「……もしかして、おせっかいだったかな?」
「いいえ。本当にありがとうございます、クローヴィス殿下」
ロゼッタは一度顔を上げた後、クローヴィスへ深々と頭を下げた。
(あの人が王都にいる)
そう思うだけで息が苦しくなる。同時に甲高い声がロゼッタの頭の中で響き渡り、全身を針金で強く縛り付けられるかのような感覚に襲われた。
けれど、クローヴィスの話から判断するに、ロゼッタとクロフォード伯爵が城内で遭遇することはないのだろう。クローヴィスには本当に感謝せねばならない。
「ねえロゼッタ嬢、世の中大事なものはお金だけじゃない。地位や権力も十分に大事だと思わないか?」
「権力……」
ロゼッタがつぶやく。クローヴィスは大きく頷いた。
「君がデートをしているウィルバート殿では、俺のようにはいかないだろう。どれだけお金を持っていても、できないこと、得られないものはあるんだよ?」
さりげなく『ウィルバートのことを知っている』と伝えつつ、クローヴィスはロゼッタをじっと見つめる。ロゼッタは「そうかもしれませんね」と下を向いた。
「今日は楽しい時間をありがとう」
クローヴィスは立ち上がりロゼッタの前でひざまずくと、恭しく手を握った。
「俺とのこと、少しは真剣に考えてくれる気になっただろうか?」
「それは……」
ほんのひと時の間に、クローヴィスの印象、評価は真逆に変化してしまった。腐っても王族――表面的にしかクローヴィスを見られていなかったことに気づき、ロゼッタは恥ずかしくなってしまう。
「――うん。やはり君にはピンクがよく似合うな」
と、嬉しげな声が聞こえてきて、ロゼッタは思わず顔を上げた。
見れば、大粒のピンクダイヤがあしらわれたネックレスを掲げつつ、クローヴィスが満面の笑みを浮かべている。
「俺はロゼッタ嬢には変に背伸びなどせず、自分らしく活き活きと笑っていてほしい。そして、君の笑顔を守る男は俺でありたいんだ」
「殿下……」
これまでまったく響いてこなかったクローヴィスの口説き文句が、ロゼッタの心をほんの少し動かす。
(ずっとずっと、殿下はわたくしの容姿だけを好んで、声をかけていらっしゃるのだと思っていたけれど)
どうやらそうではないらしい。
「わかりました。殿下のことも……考えてみます」
ロゼッタがそう返事をすると、クローヴィスは満足気に笑った。
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