16 / 49
【2章】婚活令嬢、攻略開始
16.なによそれ
しおりを挟む
『すまない、ロゼッタ。本当にすまない』
やめてよ。
『私が本当に大事なのはおまえなんだ。けれど……すまない』
嘘つき。嘘つき。嘘つき!
ロゼッタの瞳から涙がこぼれ落ちる。
すまないと思うなら、最初からやらなければいい。そんな簡単なこともわからないから、あの男は負け犬だというのだ。顧みる価値など一つもないし、一生関わらないでほしい。
(どうして今更わたくしの人生に現れるの?)
例えば『死んだ』という連絡を受けたとしても、会いに行く気など微塵もなかった。それほどまでに、彼はロゼッタにとって、絶対に許せない存在だったから。
「ロゼッタ、ねえどうしたの? 大丈夫?」
クロエがロゼッタの名前を呼ぶ。急に様子がおかしくなったことを心配してくれているのだ。
(お願い。わたくしの名前を呼ばないで)
名前を呼ばれて、あの男に気づかれたくない。しっかりしなくては――そう思うのに、体がいうことを聞かない。
嫌だ。苦しい。もどかしい。
(もう――消えてしまいたい)
ヒュッとロゼッタの喉が強く締まる。
「ロゼッタ嬢?」
と、その瞬間、誰かがロゼッタの顔を覗き込んだ。
「あ――」
「大丈夫ですか?」
涙のせいもあって視界が霞んでいるが、声から判断するに、それはライノアらしい。
「ライノア様! ロゼッタが……ロゼッタの様子がおかしいんです。体調が悪いんだろうけど、どういう状況なのかも聞き取れなくて。私、どうしたらいいんでしょう?」
クロエがここぞとばかりにライノアに助けを求めている。
「まずはゆっくり休める場所に移ったほうがよさそうですね。……ロゼッタ嬢、自分で動けますか?」
落ち着き払った声でライノアが尋ねてきた。が、ロゼッタは返事をすることすらままならない。そもそも、何を言われているかもよくわかっていないのだから、当然といえば当然なのだが。
「でしたら、少しだけ、我慢していただいてもいいですか?」
「……?」
ふわり、とロゼッタの体が宙に浮く。クロエがきゃっ!と声を上げたのと、ライノアの顔が至近距離にある状況から、ロゼッタはようやく自分が彼に抱き上げられているのだと気付いた。
「僕に運ばれるのは嫌かもしれませんが、このままここにいるよりはマシでしょう? 『勝手に触れないでほしい』とか『放っておいてほしい』といった恨み言なら後で聞いてあげますから、今は辛抱してください」
まるで幼子を宥めるような表情でライノアが言う。
『すまない、ロゼッタ。本当にすまない』
(――うん)
なぜだろう? ロゼッタの胸が少しだけ温かくなった。
***
「――本当に助かりました。なんとお礼を申し上げたらいいか」
「お礼を言われるようなことはなにも。偶然通りかかっただけですし」
「世の中には、困っている人がいても見て見ぬふりをする方がたくさんいるんですよ!」
気づいたら、ロゼッタは見慣れぬ天井をぼんやりと見上げていた。クロエとライノアの声が遠くで聞こえる。体はやわらかいシーツで包みこまれており、石鹸とお日様の優しい香りにロゼッタは思わず深呼吸をした。
(それにしても、ここはどこなのでしょう?)
ロゼッタが横になっている寝台は、シンプルだが造りがしっかりしているし、大事に扱われていることがよくわかる。周りの調度類も品がよく、色合いも揃っていて、落ち着いた印象だ。あんな街中に、こんな形で休憩ができる場所があるとは……。
「それにしても、素敵なお住まいですね! 街から近いですし、すごくオシャレだと思います!」
と、クロエの声が聞こえてきた。
どうやらここはライノアの家らしい。寝室と隣の部屋が近いことから、一般的な貴族の屋敷のような大きさはない様子だ。
「無理して褒めなくていいですよ。ロゼッタ嬢たちが普段接している男性の屋敷とはかなり違っているでしょう?」
「無理なんてしてません! そりゃあ、私――というか、ロゼッタはお金持ちが大好きですけど、私はすごくいいと思います。地に足がついているというか、堅実な感じがしますし。私自身、そんなにいい生活を送っているわけじゃありませんから」
どこか焦ったような声のクロエの言い訳が聞こえる。ライノアがクスリと笑った。
「本当ですって! 侍女の仕事って華やかですけど、お給料はそんなに高くありませんし。私たちが暮らしている部屋だって、狭いし古いし」
「別に、疑っているわけじゃありませんよ」
ライノアが言う。……少しの沈黙。ロゼッタはなぜか、クロエが嬉しそうに微笑んでいる様子が想像できた。
「それにしても、ロゼッタったら、いったいどうしちゃったんだろう?」
と、唐突に話題が移り変わる。ロゼッタは思わずシーツを上までひっかぶった。
「これまでにもこんなことが?」
「いいえ、一度も。ロゼッタって元気がありあまっているっていうか、接しているこっちの気力まで奪ってくるような人ですから」
「言えてますね」
(聞こえてますわよ……!)
シーツの下で、ロゼッタは唇を尖らせた。
「ですから、こんなことははじめてで、私まで動転してしまって」
「……そうですか」
ライノアが静かに返事をする。なんとなく出て行きづらい雰囲気だ。
(クロエには申し訳ないことをしてしまいましたわ)
ロゼッタは小さくため息を吐く。
こんなふうに倒れてしまうなんて、自分でも想像していなかった。もしもクロエが、ライノアがいなかったら、どうなっていただろう? もしもあの男――父親と顔を合わせていたら――?
「大丈夫ですよ」
「「え?」」
ロゼッタとクロエが同時に声を上げる。どうしてそう思うのか――ライノアは少しだけ間を置くと、落ち着いた声音でこう続けた。
「なにがあったかはわかりませんが、ロゼッタ嬢なら大丈夫でしょう。少し経ったらまた、大好きなお金のためにピンヒールで走り回っている――そんな気がします」
(なによそれ……)
聞きながら、ロゼッタの瞳にじわりと涙がたまる。
ロゼッタは本当はそんなに強くない。嫌なことがあれば普通に凹むし、もう立ち上がれないと思うこともしばしばだ。心のなかではしょっちゅう泣き言を言いたくなるし、疲れたと、嫌だと叫びたくなる日もたくさんある。
それでも――
「当たり前ですわ」
ロゼッタは笑う。自分自身がキラキラしていたいから。そんな自分が好きだから。嫌なことなど一つもないといった表情でロゼッタは堂々と胸を張るのだ。
「ロゼッタ! もう体は大丈夫なの?」
寝室から出て二人の前に顔を出すと、クロエが心配そうな表情でロゼッタを見つめる。
「ええ、もちろん」
本当は、完全に大丈夫なわけではない。
それでも、今のロゼッタに必要なのは、落ち込むことでも不安に苛まれることでもない。無理矢理にでも理想の自分でいることだった。
そのことに気づいたキッカケがライノアのひと言というのは癪だが、感謝はしなければならないだろう。
「……相変わらず、元気そうですね?」
「そうでしょう?」
そう言って互いに笑ったものの、なぜだかライノアには本当の気持ちを――虚勢だと見透かされているような気がしてくる。
(けれど、いいでしょう?)
それがロゼッタ・クロフォードという女なのだ。
ライノアはどこか困ったように笑った後、「ええ、ロゼッタ嬢らしいです」と満足そうに目を細める。その瞬間、ロゼッタの鼓動がトクントクンと早くなり、ロゼッタは思わず下を向く。
(なに、これ)
おそらくは今、顔が赤くなっているに違いない。けれど、そんな状態に気づかれたくなくて――自分でも気づきたくなくて、ロゼッタは「あらそう」と素っ気なく返事をするのだった。
やめてよ。
『私が本当に大事なのはおまえなんだ。けれど……すまない』
嘘つき。嘘つき。嘘つき!
ロゼッタの瞳から涙がこぼれ落ちる。
すまないと思うなら、最初からやらなければいい。そんな簡単なこともわからないから、あの男は負け犬だというのだ。顧みる価値など一つもないし、一生関わらないでほしい。
(どうして今更わたくしの人生に現れるの?)
例えば『死んだ』という連絡を受けたとしても、会いに行く気など微塵もなかった。それほどまでに、彼はロゼッタにとって、絶対に許せない存在だったから。
「ロゼッタ、ねえどうしたの? 大丈夫?」
クロエがロゼッタの名前を呼ぶ。急に様子がおかしくなったことを心配してくれているのだ。
(お願い。わたくしの名前を呼ばないで)
名前を呼ばれて、あの男に気づかれたくない。しっかりしなくては――そう思うのに、体がいうことを聞かない。
嫌だ。苦しい。もどかしい。
(もう――消えてしまいたい)
ヒュッとロゼッタの喉が強く締まる。
「ロゼッタ嬢?」
と、その瞬間、誰かがロゼッタの顔を覗き込んだ。
「あ――」
「大丈夫ですか?」
涙のせいもあって視界が霞んでいるが、声から判断するに、それはライノアらしい。
「ライノア様! ロゼッタが……ロゼッタの様子がおかしいんです。体調が悪いんだろうけど、どういう状況なのかも聞き取れなくて。私、どうしたらいいんでしょう?」
クロエがここぞとばかりにライノアに助けを求めている。
「まずはゆっくり休める場所に移ったほうがよさそうですね。……ロゼッタ嬢、自分で動けますか?」
落ち着き払った声でライノアが尋ねてきた。が、ロゼッタは返事をすることすらままならない。そもそも、何を言われているかもよくわかっていないのだから、当然といえば当然なのだが。
「でしたら、少しだけ、我慢していただいてもいいですか?」
「……?」
ふわり、とロゼッタの体が宙に浮く。クロエがきゃっ!と声を上げたのと、ライノアの顔が至近距離にある状況から、ロゼッタはようやく自分が彼に抱き上げられているのだと気付いた。
「僕に運ばれるのは嫌かもしれませんが、このままここにいるよりはマシでしょう? 『勝手に触れないでほしい』とか『放っておいてほしい』といった恨み言なら後で聞いてあげますから、今は辛抱してください」
まるで幼子を宥めるような表情でライノアが言う。
『すまない、ロゼッタ。本当にすまない』
(――うん)
なぜだろう? ロゼッタの胸が少しだけ温かくなった。
***
「――本当に助かりました。なんとお礼を申し上げたらいいか」
「お礼を言われるようなことはなにも。偶然通りかかっただけですし」
「世の中には、困っている人がいても見て見ぬふりをする方がたくさんいるんですよ!」
気づいたら、ロゼッタは見慣れぬ天井をぼんやりと見上げていた。クロエとライノアの声が遠くで聞こえる。体はやわらかいシーツで包みこまれており、石鹸とお日様の優しい香りにロゼッタは思わず深呼吸をした。
(それにしても、ここはどこなのでしょう?)
ロゼッタが横になっている寝台は、シンプルだが造りがしっかりしているし、大事に扱われていることがよくわかる。周りの調度類も品がよく、色合いも揃っていて、落ち着いた印象だ。あんな街中に、こんな形で休憩ができる場所があるとは……。
「それにしても、素敵なお住まいですね! 街から近いですし、すごくオシャレだと思います!」
と、クロエの声が聞こえてきた。
どうやらここはライノアの家らしい。寝室と隣の部屋が近いことから、一般的な貴族の屋敷のような大きさはない様子だ。
「無理して褒めなくていいですよ。ロゼッタ嬢たちが普段接している男性の屋敷とはかなり違っているでしょう?」
「無理なんてしてません! そりゃあ、私――というか、ロゼッタはお金持ちが大好きですけど、私はすごくいいと思います。地に足がついているというか、堅実な感じがしますし。私自身、そんなにいい生活を送っているわけじゃありませんから」
どこか焦ったような声のクロエの言い訳が聞こえる。ライノアがクスリと笑った。
「本当ですって! 侍女の仕事って華やかですけど、お給料はそんなに高くありませんし。私たちが暮らしている部屋だって、狭いし古いし」
「別に、疑っているわけじゃありませんよ」
ライノアが言う。……少しの沈黙。ロゼッタはなぜか、クロエが嬉しそうに微笑んでいる様子が想像できた。
「それにしても、ロゼッタったら、いったいどうしちゃったんだろう?」
と、唐突に話題が移り変わる。ロゼッタは思わずシーツを上までひっかぶった。
「これまでにもこんなことが?」
「いいえ、一度も。ロゼッタって元気がありあまっているっていうか、接しているこっちの気力まで奪ってくるような人ですから」
「言えてますね」
(聞こえてますわよ……!)
シーツの下で、ロゼッタは唇を尖らせた。
「ですから、こんなことははじめてで、私まで動転してしまって」
「……そうですか」
ライノアが静かに返事をする。なんとなく出て行きづらい雰囲気だ。
(クロエには申し訳ないことをしてしまいましたわ)
ロゼッタは小さくため息を吐く。
こんなふうに倒れてしまうなんて、自分でも想像していなかった。もしもクロエが、ライノアがいなかったら、どうなっていただろう? もしもあの男――父親と顔を合わせていたら――?
「大丈夫ですよ」
「「え?」」
ロゼッタとクロエが同時に声を上げる。どうしてそう思うのか――ライノアは少しだけ間を置くと、落ち着いた声音でこう続けた。
「なにがあったかはわかりませんが、ロゼッタ嬢なら大丈夫でしょう。少し経ったらまた、大好きなお金のためにピンヒールで走り回っている――そんな気がします」
(なによそれ……)
聞きながら、ロゼッタの瞳にじわりと涙がたまる。
ロゼッタは本当はそんなに強くない。嫌なことがあれば普通に凹むし、もう立ち上がれないと思うこともしばしばだ。心のなかではしょっちゅう泣き言を言いたくなるし、疲れたと、嫌だと叫びたくなる日もたくさんある。
それでも――
「当たり前ですわ」
ロゼッタは笑う。自分自身がキラキラしていたいから。そんな自分が好きだから。嫌なことなど一つもないといった表情でロゼッタは堂々と胸を張るのだ。
「ロゼッタ! もう体は大丈夫なの?」
寝室から出て二人の前に顔を出すと、クロエが心配そうな表情でロゼッタを見つめる。
「ええ、もちろん」
本当は、完全に大丈夫なわけではない。
それでも、今のロゼッタに必要なのは、落ち込むことでも不安に苛まれることでもない。無理矢理にでも理想の自分でいることだった。
そのことに気づいたキッカケがライノアのひと言というのは癪だが、感謝はしなければならないだろう。
「……相変わらず、元気そうですね?」
「そうでしょう?」
そう言って互いに笑ったものの、なぜだかライノアには本当の気持ちを――虚勢だと見透かされているような気がしてくる。
(けれど、いいでしょう?)
それがロゼッタ・クロフォードという女なのだ。
ライノアはどこか困ったように笑った後、「ええ、ロゼッタ嬢らしいです」と満足そうに目を細める。その瞬間、ロゼッタの鼓動がトクントクンと早くなり、ロゼッタは思わず下を向く。
(なに、これ)
おそらくは今、顔が赤くなっているに違いない。けれど、そんな状態に気づかれたくなくて――自分でも気づきたくなくて、ロゼッタは「あらそう」と素っ気なく返事をするのだった。
22
あなたにおすすめの小説
【完結】レイハート公爵夫人の時戻し
風見ゆうみ
恋愛
公爵夫人である母が亡くなったのは、私、ソラリアが二歳になり、妹のソレイユが生まれてすぐのことだ。だから、母の記憶はないに等しい。
そんな母が私宛に残していたものがあった。
青色の押し花付きの白い封筒に入った便箋が三枚。
一枚目には【愛するソラリアへ】三枚目に【母より】それ以外、何も書かれていなかった。
父の死後、女性は爵位を継ぐことができないため、私は公爵代理として、領民のために尽くした。
十九歳になった私は、婚約者に婿入りしてもらい、彼に公爵の爵位を継いでもらった。幸せな日々が続くかと思ったが、彼との子供を授かったとわかった数日後、私は夫と実の妹に殺されてしまう。
けれど、気がついた時には、ちょうど一年前になる初夜の晩に戻っており、空白だったはずの母からの手紙が読めるようになっていた。
殺されたことで羊の形をした使い魔が見えるようになっただけでなく『時戻しの魔法』を使えるようになった私は、爵位を取り返し、妹と夫を家から追い出すことに決める。だが、気弱な夫は「ソラリアを愛している。別れたくない」と泣くばかりで、離婚を認めてくれず――。
私が生きていたことは秘密にしてください
月山 歩
恋愛
メイベルは婚約者と妹によって、崖に突き落とされ、公爵家の領地に倒れていた。
見つけてくれた彼は一見優しそうだが、行方不明のまま隠れて生きて行こうとする私に驚くような提案をする。
「少年の世話係になってくれ。けれど人に話したら消す。」
【完結】白い結婚を終えて自由に生きてまいります
なか
恋愛
––アロルド、私は貴方が結婚初日に告げた言葉を今でも覚えている。
忘れもしない、あの時貴方は確かにこう言った。
「初めに言っておく、俺達の婚姻関係は白い結婚として……この関係は三年間のみとする」
「白い結婚ですか?」
「実は俺には……他に愛する女性がいる」
それは「公爵家の令嬢との問題」を理由に、三年間だけの白い結婚を強いるもの。
私の意思を無視して三家が取り決めたものであったが、私は冷静に合意を決めた
――それは自由を得るため、そして『私自身の秘密を隠すため』の計算でもあった。
ところが、三年の終わりが近づいたとき、アロルドは突然告白する。「この三年間で君しか見えなくなった。白い結婚の約束をなかったことにしてくれ」と。
「セシーリア、頼む……どうか、どうか白い結婚の合意を無かった事にしてくれ」
アロルド、貴方は何を言い出すの?
なにを言っているか、分かっているの?
「俺には君しかいないと、この三年間で分かったんだ」
私の答えは決まっていた。
受け入れられるはずがない。
自由のため、私の秘密を守るため、貴方の戯言に付き合う気はなかった。
◇◇◇
設定はゆるめです。
とても強い主人公が自由に暮らすお話となります。
もしよろしければ、読んでくださると嬉しいです!
P.S. 推し活に夢中ですので、返信は不要ですわ
汐瀬うに
恋愛
アルカナ学院に通う伯爵令嬢クラリスは、幼い頃から婚約者である第一王子アルベルトと共に過ごしてきた。しかし彼は言葉を尽くさず、想いはすれ違っていく。噂、距離、役割に心を閉ざしながらも、クラリスは自分の居場所を見つけて前へ進む。迎えたプロムの夜、ようやく言葉を選び、追いかけてきたアルベルトが告げたのは――遅すぎる本心だった。
※こちらの作品はカクヨム・アルファポリス・小説家になろうに並行掲載しています。
【完結】優しいあなたに、さようなら。二人目の婚約者は、私を殺そうとしている冷血公爵様でした
ゆきのひ
恋愛
伯爵令嬢であるディアの婚約者は、整った容姿と優しい性格で評判だった。だが、いつからか彼は、婚約者であるディアを差し置き、最近知り合った男爵令嬢を優先するようになっていく。
彼と男爵令嬢の一線を越えた振る舞いに耐え切れなくなったディアは、婚約破棄を申し出る。
そして婚約破棄が成った後、新たな婚約者として紹介されたのは、魔物を残酷に狩ることで知られる冷血公爵。その名に恐れをなして何人もの令嬢が婚約を断ったと聞いたディアだが、ある理由からその婚約を承諾する。
しかし、公爵にもディアにも秘密があった。
その秘密のせいで、ディアは命の危機を感じることになったのだ……。
※本作は「小説家になろう」さん、カクヨムさんにも投稿しています
※表紙画像はAIで作成したものです
【完結】地味令嬢の願いが叶う刻
白雨 音
恋愛
男爵令嬢クラリスは、地味で平凡な娘だ。
幼い頃より、両親から溺愛される、美しい姉ディオールと後継ぎである弟フィリップを羨ましく思っていた。
家族から愛されたい、認められたいと努めるも、都合良く使われるだけで、
いつしか、「家を出て愛する人と家庭を持ちたい」と願うようになっていた。
ある夜、伯爵家のパーティに出席する事が認められたが、意地悪な姉に笑い者にされてしまう。
庭でパーティが終わるのを待つクラリスに、思い掛けず、素敵な出会いがあった。
レオナール=ヴェルレーヌ伯爵子息___一目で恋に落ちるも、分不相応と諦めるしか無かった。
だが、一月後、驚く事に彼の方からクラリスに縁談の打診が来た。
喜ぶクラリスだったが、姉は「自分の方が相応しい」と言い出して…
異世界恋愛:短編(全16話) ※魔法要素無し。
《完結しました》 お読み下さり、お気に入り、エール、ありがとうございます☆
氷の宰相補佐と押しつけられた厄災の花嫁
瑞原唯子
恋愛
王命により、アイザックはまだ十歳の少女を妻として娶ることになった。
彼女は生後まもなく始末されたはずの『厄災の姫』である。最近になって生存が判明したが、いまさら王家に迎え入れることも始末することもできない——悩んだ末、国王は序列一位のシェフィールド公爵家に押しつけたのだ。
白い結婚は終わりました。――崩れない家を築くまで
しおしお
恋愛
「干渉しないでくださいませ。その代わり、私も干渉いたしません」
崩れかけた侯爵家に嫁いだ私は、夫と“白い結婚”を結んだ。
助けない。口を出さない。責任は当主が負う――それが条件。
焦りと慢心から無謀な契約を重ね、家を傾かせていく夫。
私は隣に立ちながら、ただ見ているだけ。
放置された結果、彼は初めて自分の判断と向き合うことになる。
そして――
一度崩れかけた侯爵家は、「選び直す力」を手に入れた。
無理な拡張はしない。
甘い条件には飛びつかない。
不利な契約は、きっぱり拒絶する。
やがてその姿勢は王宮にも波及し、
高利契約に歪められた制度そのものを立て直すことに――。
ざまあは派手ではない。
けれど確実。
焦らせた者も、慢心した者も、
気づけば“選ばれない側”になっている。
これは、干渉しない約束から始まる静かな逆転劇。
そして、白い結婚を終え、信頼で立つ家へと変わっていく物語。
隣に立つという選択こそが、最大のざまあでした。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる