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壱、

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いつだって決まり決まった時間帯に出勤して決まった時間にきっちり退勤する管理人がなにも独り言を呟いたりせずに毎日 帰ってゆく、遇に、業者が出入りしたるするものの一瞬、話し込んでそれで終わり、それにくわえて住民らのトラブルを解決したり。だから、殆んど終日無音の無窓空間。和室を洋室にセルフリノベしたのだけれども、建築基準法的には居室空間としては利用してはならない、コンプラ(舟♪舟♪)的にはアウトデラックスなイリーガルルームで精神と時の部屋を疑似体験し、今が朝なのか?夜なのか?昼なのか?も判然としない。まことしやかに童貞神授説が囁かれ暗闇が浸透し、   の境界線が曖昧な、時計すら置いていない。蛍光灯も取り外して、しかし、取調室にあるような電気スタンドを天地逆様にはせず、水平にしたものが壁から突き出して、ベッドサイドにしつらえてある。ソファーベッドとそのようなセルフィッシュな明かりしかないのだけれども、隣は上述した通り殆んど終日無音のルームサービスで、蛍光灯すら取り外してるから外に面したリヴィングルーム、あらかじめこのこの部屋には誰も住んでいないというようなことが    され、でも、うちはうち!よそはよそ!なんて、夜になっても真ッ暗だし、アバラ屋じゃないけれど、ベランダに何も置いてない、外に出て洗濯物を外干している様子も伺わせることをさせず、ひとが出入りするの見せたことない、人影まばらも何も人影が人のいる影がなく影も形もない、生体反応があらず、人が出たり入ったり、  が入れられたり出されたりするのを誰も見たことがない、誰もいない、人気のない、無人の家でナイトクルージング♪人がいる気配がないし、声を潜めてまるで生活はライク・ア・潜伏生活。ゴミ出しなら、東雲タイムがオススメで、不惑の手習い、真夜中のドラッグストアだとかに行くついでに奈美さんの乳首を探しにひとっ走り行ってくるのだけれども、最早、生きているのか?死んでるのか?判らない、最低限度、非文化的で非人間的な生活を、





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