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Ver.3.0 ~動き始める大きな世界~
ver.3.0-3 地を行けば今度は天を、闇を行けば今度は光を
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‥‥‥ロロからのクエストを受注しつつ、並行してやれそうなことも進めたい。
欲しい鉱石は天界魔界どっちでも手に入るようだが、この間は魔界に行ったので‥‥‥
「天界のほうに来てみたけれども、これはこれで凄いな‥‥‥ゲームの中とは言え、雲の上を歩けるのはちょっとしたロマンだよ」
【シャゲェ♪】
天界の表門から来てみたのだが、ネットで事前にちょっと集めた情報通り、どうやら雲の上に大部分が存在しており、しかも歩くことが出来るようだ。
水分が固まったのであれば雪とかになって落ちていきそうなものなのだが、ここは一応ゲームという事で緩く設定されているのだろう。
それでも、こうやって雲の上を歩くというのは中々夢のある話と言うか、実現するのは素晴らしい事だろう。ちょっと歩きにくそうなふわふわ感が漂うのにしっかりと足を踏みしめることが可能で、足を踏み外すようなことも無い。
それと一応、大空のフィールドのようにも見えるけれども、通常の地上からはここは見えないようになっているらしい。雲の上に建物があると、何かとやらかそうとたくらむ輩が昔いて、対策として見えないようにする仕掛けが施されたそうだ…‥‥設定らしいけれども、納得はできる。天〇の城っぽいのがあったら、そりゃ狙いたくなる人も出るよな。
何にしてもこうやって空の上を歩くが、モンスターがいない平和な場所という事ではない。
むしろ雲の上にある大地‥‥‥地面?なのかはさておき、足場があるからこそここで羽を休められるようなモンスターたちがやってくるのだ。
【ウォォォォォォン!!】
【ポンモォォォォォン!!】
「『スカイホーン』に『ハリセンバード』…‥‥空を飛ぶ系のモンスターが多くいるなぁ」
【翼を持つ、浮くことが出来るなど、宙を自由に動けるものが多く出るそうデス】
ちなみに、情報を集めるとグリフォンやスカイフィッシュと言ったファンタジーバリバリのものからUMAな類も出て来るらしい。
前者はぜひとも見てみたいが、後者は何なのか…‥‥UMAが有りならネッシーみたいなものもでるのかね?あ、でも恐竜島がある時点で実装済みみたいなものなのだろうか?
それともう一つ、今回のVer.3になって実装されたと言われているのがドラゴンの類。
個人的には先日の魔界で襲われた思い出があるのでちょっと怖いが、それでもドラゴンもこういうゲームの中では定番だから、落ち着いて見れる機会があれば見たいだろう。噂だと、この空のどこかに優雅に漂うドラゴンの目撃談が多いらしい。
天界と言うべきか、天国のような大空の世界に対して、僕らは期待と不安を胸に抱きつつ探索を始めるのであった…‥‥
「と言うか、魔導船は今回使えないんだね」
【クエスト中なので使えないのモノありますが、少々先日のトラウマ治療に手間がかかっているのデス。時間はかかりますが、無事にまた飛べるでしょウ】
やっぱりドラゴンのトラウマが植え付けられちゃったかぁ…‥‥もしもテイム出来たらしてみたい類だけど、治ったところにやったらぶり返しそう。
でも、流石にドラゴンまではテイムできないかなぁ。テイムモンスターの同時に出せる制限が5匹から10匹と一気に二倍になっているというところもあったが、そこまで数が増えるわけでもあるまい。
羊系統を集めて、天国ならここにあったと満足そうな顔で埋もれる画像は見たことがあるけどね。
…‥‥ハルがそんなことを思いながら空にいたその頃。魔界の方ではとある人物が喜びの声を上げていた。
「よっしゃぁぁぁぁぁぁ!!逃げ切ったぞぉぉぉ!!ここならばそう簡単に来れないだろうし、見つかることも無く、攻略組としても役に立てるぜぇぇぇぇ!!」
【ウチュボーン!!】
ウツボカズラのような食虫植物らしいモンスターの口の中に頭から出した状態で叫ぶのは、プレイヤーの一人、中三病。
姉であるティラリアのもとから彼は脱走し、現実の方でも素早く夜逃げ同然に引っ越し、色々と工作を経て目から逃れたのである。
なお、運営の監視部門の目から逃れているわけではないのだが、一応境遇を同情されて密告は避けられているらしい。そこは一応、運営にも人の心があったというべきだろうか。
そしてついでに言えば、彼を今丸のみにしているモンスターも実は時間をかけてテイムが完了しており、便利な移動手段の一つとして使われていたのであった。
「魔界のような場所であればそうそう来ることも無いだろうし、弱肉強食な世界ならば鍛え上げやすく、姉が来たとしても反撃できるだけの強さも手に入れられるだろう。ウーチュン、一緒に己を高め、最強となってやろうじゃないかぁ!!」
【ウチュボーン!!】
捕食をしつつされつつ、お互いにいつしか奇妙な関係を築き上げ、仲が良くなった一人と一体。迷走しきった末の末路とも言えなくもないが、それでもこの状況が幸せなのだろう。
「さて、修行開始だぁぁぁぁ!!」
気合いを入れ、魔界の森に足を踏み入れもといウーチュンに食べられた状態で向かう中三病。
彼の長く厳しく、それでも得られるもののあるはずの旅はこの瞬間からようやく始まったのであった…‥‥
「っと、待て、ウーチュン」
【ウチュボ?】
「こっちは駄目だろう。俺の鍛え上げた敵感知(面倒な相手限定)が警鐘を鳴らしている。何かこう、変態的な何かが進軍している気配がするから、逆のこっちから行くぞ」
【ウチュボーン!!】
‥‥‥凶悪な場所にいたからこそ鍛え上げられた気配察知能力も、この魔界では非常に役に立ちそうであった。
欲しい鉱石は天界魔界どっちでも手に入るようだが、この間は魔界に行ったので‥‥‥
「天界のほうに来てみたけれども、これはこれで凄いな‥‥‥ゲームの中とは言え、雲の上を歩けるのはちょっとしたロマンだよ」
【シャゲェ♪】
天界の表門から来てみたのだが、ネットで事前にちょっと集めた情報通り、どうやら雲の上に大部分が存在しており、しかも歩くことが出来るようだ。
水分が固まったのであれば雪とかになって落ちていきそうなものなのだが、ここは一応ゲームという事で緩く設定されているのだろう。
それでも、こうやって雲の上を歩くというのは中々夢のある話と言うか、実現するのは素晴らしい事だろう。ちょっと歩きにくそうなふわふわ感が漂うのにしっかりと足を踏みしめることが可能で、足を踏み外すようなことも無い。
それと一応、大空のフィールドのようにも見えるけれども、通常の地上からはここは見えないようになっているらしい。雲の上に建物があると、何かとやらかそうとたくらむ輩が昔いて、対策として見えないようにする仕掛けが施されたそうだ…‥‥設定らしいけれども、納得はできる。天〇の城っぽいのがあったら、そりゃ狙いたくなる人も出るよな。
何にしてもこうやって空の上を歩くが、モンスターがいない平和な場所という事ではない。
むしろ雲の上にある大地‥‥‥地面?なのかはさておき、足場があるからこそここで羽を休められるようなモンスターたちがやってくるのだ。
【ウォォォォォォン!!】
【ポンモォォォォォン!!】
「『スカイホーン』に『ハリセンバード』…‥‥空を飛ぶ系のモンスターが多くいるなぁ」
【翼を持つ、浮くことが出来るなど、宙を自由に動けるものが多く出るそうデス】
ちなみに、情報を集めるとグリフォンやスカイフィッシュと言ったファンタジーバリバリのものからUMAな類も出て来るらしい。
前者はぜひとも見てみたいが、後者は何なのか…‥‥UMAが有りならネッシーみたいなものもでるのかね?あ、でも恐竜島がある時点で実装済みみたいなものなのだろうか?
それともう一つ、今回のVer.3になって実装されたと言われているのがドラゴンの類。
個人的には先日の魔界で襲われた思い出があるのでちょっと怖いが、それでもドラゴンもこういうゲームの中では定番だから、落ち着いて見れる機会があれば見たいだろう。噂だと、この空のどこかに優雅に漂うドラゴンの目撃談が多いらしい。
天界と言うべきか、天国のような大空の世界に対して、僕らは期待と不安を胸に抱きつつ探索を始めるのであった…‥‥
「と言うか、魔導船は今回使えないんだね」
【クエスト中なので使えないのモノありますが、少々先日のトラウマ治療に手間がかかっているのデス。時間はかかりますが、無事にまた飛べるでしょウ】
やっぱりドラゴンのトラウマが植え付けられちゃったかぁ…‥‥もしもテイム出来たらしてみたい類だけど、治ったところにやったらぶり返しそう。
でも、流石にドラゴンまではテイムできないかなぁ。テイムモンスターの同時に出せる制限が5匹から10匹と一気に二倍になっているというところもあったが、そこまで数が増えるわけでもあるまい。
羊系統を集めて、天国ならここにあったと満足そうな顔で埋もれる画像は見たことがあるけどね。
…‥‥ハルがそんなことを思いながら空にいたその頃。魔界の方ではとある人物が喜びの声を上げていた。
「よっしゃぁぁぁぁぁぁ!!逃げ切ったぞぉぉぉ!!ここならばそう簡単に来れないだろうし、見つかることも無く、攻略組としても役に立てるぜぇぇぇぇ!!」
【ウチュボーン!!】
ウツボカズラのような食虫植物らしいモンスターの口の中に頭から出した状態で叫ぶのは、プレイヤーの一人、中三病。
姉であるティラリアのもとから彼は脱走し、現実の方でも素早く夜逃げ同然に引っ越し、色々と工作を経て目から逃れたのである。
なお、運営の監視部門の目から逃れているわけではないのだが、一応境遇を同情されて密告は避けられているらしい。そこは一応、運営にも人の心があったというべきだろうか。
そしてついでに言えば、彼を今丸のみにしているモンスターも実は時間をかけてテイムが完了しており、便利な移動手段の一つとして使われていたのであった。
「魔界のような場所であればそうそう来ることも無いだろうし、弱肉強食な世界ならば鍛え上げやすく、姉が来たとしても反撃できるだけの強さも手に入れられるだろう。ウーチュン、一緒に己を高め、最強となってやろうじゃないかぁ!!」
【ウチュボーン!!】
捕食をしつつされつつ、お互いにいつしか奇妙な関係を築き上げ、仲が良くなった一人と一体。迷走しきった末の末路とも言えなくもないが、それでもこの状況が幸せなのだろう。
「さて、修行開始だぁぁぁぁ!!」
気合いを入れ、魔界の森に足を踏み入れもといウーチュンに食べられた状態で向かう中三病。
彼の長く厳しく、それでも得られるもののあるはずの旅はこの瞬間からようやく始まったのであった…‥‥
「っと、待て、ウーチュン」
【ウチュボ?】
「こっちは駄目だろう。俺の鍛え上げた敵感知(面倒な相手限定)が警鐘を鳴らしている。何かこう、変態的な何かが進軍している気配がするから、逆のこっちから行くぞ」
【ウチュボーン!!】
‥‥‥凶悪な場所にいたからこそ鍛え上げられた気配察知能力も、この魔界では非常に役に立ちそうであった。
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