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後日談:断罪された王子
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「ブルタニア・フォン・アシュリー公爵令嬢!!お前の非道なふるまいにもう我慢ならない!!ゆえに、俺はこの愛しのジョン・フォン・チッビィン男爵令嬢と婚約し、お前とは婚約破棄だぁぁぁ!!」
…‥‥あの時こそ、自分の最も愚かな時だったかもしれない。
過去の事を第1王子である…‥‥いや、もう廃嫡され、地方の小さな男爵領を治めることになったジョン・フォン・ホーアナはそう思った。
あの婚約破棄の後、父上によって地面に叩きつけられ、引き抜かれた。
そして数々の偽造した証拠が出て来て、激怒をされた結果、勘当。
廃嫡され、王位継承権も王族というものも失い、せめてもの慈悲として、ジョン男爵家の領地を任されることになったのだ。
と言うのも、この男爵家自体も裏でいろいろやらかしており、潰すことが確定したのだが、その管理が面倒だということで任されたにすぎないのだが…‥‥まぁ、それでも名から国名が消え、この地の名が付いたことだけは確かであろう。
だがしかし、隣に歩むはずだったチッビィンの姿はない。
…‥‥あの破棄から数年が経ち、つい数日前、チッビィンはかんしゃくを起こし、ホアーナと同じように廃嫡された取りまきたちと共に、この地から出て行ったのだ。
理由としては、もう贅沢な生活もできないし、何もできない能無し王子はお断りだと言ってきたのだ。
だが、ホアーナはあえて怒らず、出ていくチッビィンを放置し、この地にとどまった。
これでよかったのかもしれない。あの性悪女の本性をようやく見ることができ、そして自分の罪の重さを実感できたのだ。
むしろ、今まで良く一緒にいたという事が驚きなのだが…‥‥その本音としては、ほとぼりが冷めたら戻ることができるかもしれないという期待があり、今になってようやくもう二度と無理なのだと理解したというのがあるかもしれない。
いずれにせよ、もう二度と関わり合うことはないはずだ。
今はもう、過去の甘い夢だったと後悔し、この地を豊かにしていくために動くことこそが、己の罪の償いになるだろう。
風の噂では、もう間もなくホアーナの弟であった第2王子が‥‥‥いや、今では次期国王となる王太子が、卒業するという話が聞こえてきた。
そして、自分のように婚約破棄をするつもりは無さそうで、毎日がものすごいラブラブらしい。
何にせよ、もう二度とホアーナは日の目を見ることがないかもしれない。
けれども、今はこの穏やかで心から安らげる日々があればいい。
王族としての責務もあり焦っていたが、才能の無い自分にはやはり王は向いていなかったのだ。
「‥‥‥でもまぁ、弟が結婚するのならば、その祝いの場には行きたいかな」
そうぽつりとつぶやき、男爵領を豊かにするために今日も真面目に働くホアーナ。
後年、彼は王子時代の横暴な振る舞いが無くなり、ジョン男爵領を見事に発展させることに成功した。
そして、様々な功績を立て、男爵領の中にある村民の、ある娘を見初め婚姻を結んだ。
それから半月後には、その功績などから認められ、ようやく弟の元へ行って婚姻の祝いを持参し、兄として兄妹仲良く語り合えるようになったそうであった。
もう二度と、あのころには戻れない。
けれども、今の幸せは、あの頃のまま以上に居心地が良く、愚王子というあだ名もあったのだが、それも払しょくされ、男爵領の大いなる発展をさせた人物として、語り継がれることになる‥‥‥‥
…‥‥あの時こそ、自分の最も愚かな時だったかもしれない。
過去の事を第1王子である…‥‥いや、もう廃嫡され、地方の小さな男爵領を治めることになったジョン・フォン・ホーアナはそう思った。
あの婚約破棄の後、父上によって地面に叩きつけられ、引き抜かれた。
そして数々の偽造した証拠が出て来て、激怒をされた結果、勘当。
廃嫡され、王位継承権も王族というものも失い、せめてもの慈悲として、ジョン男爵家の領地を任されることになったのだ。
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だが、ホアーナはあえて怒らず、出ていくチッビィンを放置し、この地にとどまった。
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いずれにせよ、もう二度と関わり合うことはないはずだ。
今はもう、過去の甘い夢だったと後悔し、この地を豊かにしていくために動くことこそが、己の罪の償いになるだろう。
風の噂では、もう間もなくホアーナの弟であった第2王子が‥‥‥いや、今では次期国王となる王太子が、卒業するという話が聞こえてきた。
そして、自分のように婚約破棄をするつもりは無さそうで、毎日がものすごいラブラブらしい。
何にせよ、もう二度とホアーナは日の目を見ることがないかもしれない。
けれども、今はこの穏やかで心から安らげる日々があればいい。
王族としての責務もあり焦っていたが、才能の無い自分にはやはり王は向いていなかったのだ。
「‥‥‥でもまぁ、弟が結婚するのならば、その祝いの場には行きたいかな」
そうぽつりとつぶやき、男爵領を豊かにするために今日も真面目に働くホアーナ。
後年、彼は王子時代の横暴な振る舞いが無くなり、ジョン男爵領を見事に発展させることに成功した。
そして、様々な功績を立て、男爵領の中にある村民の、ある娘を見初め婚姻を結んだ。
それから半月後には、その功績などから認められ、ようやく弟の元へ行って婚姻の祝いを持参し、兄として兄妹仲良く語り合えるようになったそうであった。
もう二度と、あのころには戻れない。
けれども、今の幸せは、あの頃のまま以上に居心地が良く、愚王子というあだ名もあったのだが、それも払しょくされ、男爵領の大いなる発展をさせた人物として、語り継がれることになる‥‥‥‥
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