47 / 459
面倒事は、何故やってくる
#45 ちょっと変わった都市の依頼デス
しおりを挟む
SIDEシアン
都市アルバスの宿に宿泊して2日目。
明日になればワゼが迎えに来るそうだが、今日もとりあえず都市内の依頼を受けようと、僕らは魔法ギルドに来ていた。
「ん~都市内の依頼って結構あるけれど、どれが良いんだろうか‥‥‥」
【基本的に魔法で解決しなくても良いような物がありますけれどね】
いろいろあるが、どの依頼もこれといってくるようなものがない。
ちょっと考えていると、ふとある人物が僕らのところに来た。
「おやぁ?悩んでいるのかてめえらはぁ?」
「あ、ベルモートさん」
この都市アルバスの魔法ギルドにいる、通称「見た目詐欺」の世紀末風容姿のベルモートさん。
始めてきた時に、ある程度の魔法の種類などを教えてくれた、見た目詐欺な人である。
「ちょっと今日はどの依頼を受けようか、悩んでいるんですよね」
「ふむぅ?依頼なんぞ、悩むよりも勘で取るか、もしくは適当に取れやぁ!!そういうのに限って面白いのがあり、逃せばそれこそ損をするのだぁ!!」
ちょっと恐喝風だが、割と正論である。
「あとは、適当に誰かに選んでもらうというのもあるがぁ、ここはいっちょ俺様が選んでやろうぅ!!という訳で、これでどうだぁ!!」
べりぃっ!!と勢いよく依頼が書かれた紙を引き出し、ベルモートさんは僕らにそれを押しつけた。
「『詰所掃除』ですか」
「ああそうだぁ!!この都市アルバスの安全などを守る衛兵たちが務める場所!!その場所を清掃し、より一層安全を守るために努めてもらうのだぁ!!」
【あれ?でも衛兵さんたちは掃除ができないのでしょうか?】
「いや、できる。だがしかぁし!!常日頃こういう人の多い都市では万引きスリ誘拐盗賊捕縛及び輸送敵襲警戒こそ泥対峙喧嘩止め等々多くの仕事があり、その暇がねぇんだよ!!」
いちいち止めずに一気に言い切ったベルモートさん。途中で区切らなかったのでちょっとわかりにくいが、それだけの舌弁はすごい。
とにもかくにも案外、平和そうに見えてそれなりの事があるようで、それらの対応に追われることが多く、衛兵は満足に掃除ができないようだ。
まぁ、最近はどういう訳か治安が良くなってきたので仕事は減っているらしいが‥‥‥何でかな?
何にせよそういう事であるならばと思い、僕らはその依頼を受けるのであった。
…‥‥あ、でもこれはワゼがいたほうがよかったか?彼女の方がこういうのは本職だしな。
「ついでに二人だけでやるとしても、やるのは一か所だけに絞っておけぇ!!」
最後にそう告げて、ベルモートさんは去っていく。
本当に想ってくれているようだが…‥‥何であんな世紀末風な格好なのか、より疑問が深まるのであった。
とりあえず、特に断る必要性もなかったので、その依頼を僕らは受けた。
詰所へ向かい、依頼のことを放せば、衛兵たちはその掃除場所へ連れて行ってくれた。
「まぁ、掃除してほしいのはこの部屋なんだけどな‥‥‥(あのアラクネが来るとは聞いてないんだが‥‥‥本当はここよりもヤバイ汚部屋があるが、そこを掃除させたとなればファンクラブから壮大な報復が来るぞ)」
「あれ?今何かつぶやきましたか?」
「いやいやいや!!特に問題はない!!」
どことなく慌てたようにそう答える衛兵。
なにやら隠していそうだが…‥‥まぁ、聞かない方が良いだろう。
「よし、それじゃあ水魔法などで洗えばいいか。ハクロ、準備はできている?」
【できていますよ!さぁ、やりましょう!】
やる気満々なハクロと共に、僕らは掃除に取り掛かるのであった。
「って、ハクロ足元!!」
【へ?】
つるっ ずっぺぇぇえん!!
【-------っ!?】
……床に隠れていた布を踏んだ足が見事に左右へ滑って、蜘蛛の部分の下腹部を一気に床に打ち付けたハクロ。
それは例えで言うのであれば、人がプールへ飛び込み、失敗してお腹をまともに打ち付けた衝撃だったようである…‥‥
そう言えば、アラクネって構造的にお腹は上半身と蜘蛛の部分にあるんだもんね…‥‥そりゃ痛いわ。
お腹に来た衝撃で、しばしハクロは固まったのであった。
――――――――――――――――――
SIDE???‥‥もとい、アンデッド集合体
……それらは体中のすべての部位を動かし、突き進んでいた、
道中、彼らを屠った者が残した痕跡を辿り、その度に新たな肉片を取り入れ、次第に混ざり合っていく。
本来、アンデッドと言うものは夜に動くイメージがあるのだが‥‥‥彼らの怨念の強さは並ではなく、また取り入れた者たちによって休むことなく動き続けていた。
そのうえ、混沌とした状態となったせいか様々なもの生みだしてく。
腐臭、猛毒など、道行く先々に死をもたらし、自分たちのものにし、さらにそれらを混ぜていくのだが‥‥‥どうしても足りないものが一つあった。
それは魔力。
この世界において、魔法を発動させたりするなどの力であり、彼らにはそれが不足していたのだ。
それぞれが元の個別の状態であれば、普通に足りていただろう、。
だがしかし、足りないものを補い、身体を混ぜ合わせていくうちに、いつしか不足し、不完全なものへ変容していったのである。
不完全なものは、何かで補いたくなる。
その欲求が生まれ、彼らは魔力を求め始めた。
……そして、気が付いた。
不完全なものになり、魔力を求めるアンデッドの集合体に成り下がった故か、魔力を感知できることに。
そして、自分達にとって必要な、いや、むしろおつりがくるぐらいの魔力を持った存在に。
それがどの様なものか、彼らは知らない。
だがしかし、足りないものを補うために、彼らはそれにめがけて進みだす。
偶然かもしれないが、彼らを創り出した人物も、その場所を目指しているようなので、ついでに恨みも晴らすために‥‥
都市アルバスの宿に宿泊して2日目。
明日になればワゼが迎えに来るそうだが、今日もとりあえず都市内の依頼を受けようと、僕らは魔法ギルドに来ていた。
「ん~都市内の依頼って結構あるけれど、どれが良いんだろうか‥‥‥」
【基本的に魔法で解決しなくても良いような物がありますけれどね】
いろいろあるが、どの依頼もこれといってくるようなものがない。
ちょっと考えていると、ふとある人物が僕らのところに来た。
「おやぁ?悩んでいるのかてめえらはぁ?」
「あ、ベルモートさん」
この都市アルバスの魔法ギルドにいる、通称「見た目詐欺」の世紀末風容姿のベルモートさん。
始めてきた時に、ある程度の魔法の種類などを教えてくれた、見た目詐欺な人である。
「ちょっと今日はどの依頼を受けようか、悩んでいるんですよね」
「ふむぅ?依頼なんぞ、悩むよりも勘で取るか、もしくは適当に取れやぁ!!そういうのに限って面白いのがあり、逃せばそれこそ損をするのだぁ!!」
ちょっと恐喝風だが、割と正論である。
「あとは、適当に誰かに選んでもらうというのもあるがぁ、ここはいっちょ俺様が選んでやろうぅ!!という訳で、これでどうだぁ!!」
べりぃっ!!と勢いよく依頼が書かれた紙を引き出し、ベルモートさんは僕らにそれを押しつけた。
「『詰所掃除』ですか」
「ああそうだぁ!!この都市アルバスの安全などを守る衛兵たちが務める場所!!その場所を清掃し、より一層安全を守るために努めてもらうのだぁ!!」
【あれ?でも衛兵さんたちは掃除ができないのでしょうか?】
「いや、できる。だがしかぁし!!常日頃こういう人の多い都市では万引きスリ誘拐盗賊捕縛及び輸送敵襲警戒こそ泥対峙喧嘩止め等々多くの仕事があり、その暇がねぇんだよ!!」
いちいち止めずに一気に言い切ったベルモートさん。途中で区切らなかったのでちょっとわかりにくいが、それだけの舌弁はすごい。
とにもかくにも案外、平和そうに見えてそれなりの事があるようで、それらの対応に追われることが多く、衛兵は満足に掃除ができないようだ。
まぁ、最近はどういう訳か治安が良くなってきたので仕事は減っているらしいが‥‥‥何でかな?
何にせよそういう事であるならばと思い、僕らはその依頼を受けるのであった。
…‥‥あ、でもこれはワゼがいたほうがよかったか?彼女の方がこういうのは本職だしな。
「ついでに二人だけでやるとしても、やるのは一か所だけに絞っておけぇ!!」
最後にそう告げて、ベルモートさんは去っていく。
本当に想ってくれているようだが…‥‥何であんな世紀末風な格好なのか、より疑問が深まるのであった。
とりあえず、特に断る必要性もなかったので、その依頼を僕らは受けた。
詰所へ向かい、依頼のことを放せば、衛兵たちはその掃除場所へ連れて行ってくれた。
「まぁ、掃除してほしいのはこの部屋なんだけどな‥‥‥(あのアラクネが来るとは聞いてないんだが‥‥‥本当はここよりもヤバイ汚部屋があるが、そこを掃除させたとなればファンクラブから壮大な報復が来るぞ)」
「あれ?今何かつぶやきましたか?」
「いやいやいや!!特に問題はない!!」
どことなく慌てたようにそう答える衛兵。
なにやら隠していそうだが…‥‥まぁ、聞かない方が良いだろう。
「よし、それじゃあ水魔法などで洗えばいいか。ハクロ、準備はできている?」
【できていますよ!さぁ、やりましょう!】
やる気満々なハクロと共に、僕らは掃除に取り掛かるのであった。
「って、ハクロ足元!!」
【へ?】
つるっ ずっぺぇぇえん!!
【-------っ!?】
……床に隠れていた布を踏んだ足が見事に左右へ滑って、蜘蛛の部分の下腹部を一気に床に打ち付けたハクロ。
それは例えで言うのであれば、人がプールへ飛び込み、失敗してお腹をまともに打ち付けた衝撃だったようである…‥‥
そう言えば、アラクネって構造的にお腹は上半身と蜘蛛の部分にあるんだもんね…‥‥そりゃ痛いわ。
お腹に来た衝撃で、しばしハクロは固まったのであった。
――――――――――――――――――
SIDE???‥‥もとい、アンデッド集合体
……それらは体中のすべての部位を動かし、突き進んでいた、
道中、彼らを屠った者が残した痕跡を辿り、その度に新たな肉片を取り入れ、次第に混ざり合っていく。
本来、アンデッドと言うものは夜に動くイメージがあるのだが‥‥‥彼らの怨念の強さは並ではなく、また取り入れた者たちによって休むことなく動き続けていた。
そのうえ、混沌とした状態となったせいか様々なもの生みだしてく。
腐臭、猛毒など、道行く先々に死をもたらし、自分たちのものにし、さらにそれらを混ぜていくのだが‥‥‥どうしても足りないものが一つあった。
それは魔力。
この世界において、魔法を発動させたりするなどの力であり、彼らにはそれが不足していたのだ。
それぞれが元の個別の状態であれば、普通に足りていただろう、。
だがしかし、足りないものを補い、身体を混ぜ合わせていくうちに、いつしか不足し、不完全なものへ変容していったのである。
不完全なものは、何かで補いたくなる。
その欲求が生まれ、彼らは魔力を求め始めた。
……そして、気が付いた。
不完全なものになり、魔力を求めるアンデッドの集合体に成り下がった故か、魔力を感知できることに。
そして、自分達にとって必要な、いや、むしろおつりがくるぐらいの魔力を持った存在に。
それがどの様なものか、彼らは知らない。
だがしかし、足りないものを補うために、彼らはそれにめがけて進みだす。
偶然かもしれないが、彼らを創り出した人物も、その場所を目指しているようなので、ついでに恨みも晴らすために‥‥
33
あなたにおすすめの小説
ReBirth 上位世界から下位世界へ
小林誉
ファンタジー
ある日帰宅途中にマンホールに落ちた男。気がつくと見知らぬ部屋に居て、世界間のシステムを名乗る声に死を告げられる。そして『あなたが落ちたのは下位世界に繋がる穴です』と説明された。この世に現れる天才奇才の一部は、今のあなたと同様に上位世界から落ちてきた者達だと。下位世界に転生できる機会を得た男に、どのような世界や環境を希望するのか質問される。男が出した答えとは――
※この小説の主人公は聖人君子ではありません。正義の味方のつもりもありません。勝つためならどんな手でも使い、売られた喧嘩は買う人物です。他人より仲間を最優先し、面倒な事が嫌いです。これはそんな、少しずるい男の物語。
1~4巻発売中です。
転生したら脳筋魔法使い男爵の子供だった。見渡す限り荒野の領地でスローライフを目指します。
克全
ファンタジー
「第3回次世代ファンタジーカップ」参加作。面白いと感じましたらお気に入り登録と感想をくださると作者の励みになります!
辺境も辺境、水一滴手に入れるのも大変なマクネイア男爵家生まれた待望の男子には、誰にも言えない秘密があった。それは前世の記憶がある事だった。姉四人に続いてようやく生まれた嫡男フェルディナンドは、この世界の常識だった『魔法の才能は遺伝しない』を覆す存在だった。だが、五〇年戦争で大活躍したマクネイア男爵インマヌエルは、敵対していた旧教徒から怨敵扱いされ、味方だった新教徒達からも畏れられ、炎竜が砂漠にしてしまったと言う伝説がある地に押し込められたいた。そんな父親達を救うべく、前世の知識と魔法を駆使するのだった。
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
病弱が転生 ~やっぱり体力は無いけれど知識だけは豊富です~
於田縫紀
ファンタジー
ここは魔法がある世界。ただし各人がそれぞれ遺伝で受け継いだ魔法や日常生活に使える魔法を持っている。商家の次男に生まれた俺が受け継いだのは鑑定魔法、商売で使うにはいいが今一つさえない魔法だ。
しかし流行風邪で寝込んだ俺は前世の記憶を思い出す。病弱で病院からほとんど出る事無く日々を送っていた頃の記憶と、動けないかわりにネットや読書で知識を詰め込んだ知識を。
そしてある日、白い花を見て鑑定した事で、俺は前世の知識を使ってお金を稼げそうな事に気付いた。ならば今のぱっとしない暮らしをもっと豊かにしよう。俺は親友のシンハ君と挑戦を開始した。
対人戦闘ほぼ無し、知識チート系学園ものです。
異世界に転生したら?(改)
まさ
ファンタジー
事故で死んでしまった主人公のマサムネ(奥田 政宗)は41歳、独身、彼女無し、最近の楽しみと言えば、従兄弟から借りて読んだラノベにハマり、今ではアパートの部屋に数十冊の『転生』系小説、通称『ラノベ』がところ狭しと重なっていた。
そして今日も残業の帰り道、脳内で転生したら、あーしよ、こーしよと現実逃避よろしくで想像しながら歩いていた。
物語はまさに、その時に起きる!
横断歩道を歩き目的他のアパートまで、もうすぐ、、、だったのに居眠り運転のトラックに轢かれ、意識を失った。
そして再び意識を取り戻した時、目の前に女神がいた。
◇
5年前の作品の改稿板になります。
少し(?)年数があって文章がおかしい所があるかもですが、素人の作品。
生暖かい目で見て下されば幸いです。
最難関ダンジョンをクリアした成功報酬は勇者パーティーの裏切りでした
新緑あらた
ファンタジー
最難関であるS級ダンジョン最深部の隠し部屋。金銀財宝を前に告げられた言葉は労いでも喜びでもなく、解雇通告だった。
「もうオマエはいらん」
勇者アレクサンダー、癒し手エリーゼ、赤魔道士フェルノに、自身の黒髪黒目を忌避しないことから期待していた俺は大きなショックを受ける。
ヤツらは俺の外見を受け入れていたわけじゃない。ただ仲間と思っていなかっただけ、眼中になかっただけなのだ。
転生者は曾祖父だけどチートは隔世遺伝した「俺」にも受け継がれています。
勇者達は大富豪スタートで貧民窟の住人がゴールです(笑)
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる