拾ったメイドゴーレムによって、いつの間にか色々されていた ~何このメイド、ちょっと怖い~

志位斗 茂家波

文字の大きさ
74 / 459
嫌な事は向こうからやってくる

#69 ポチの帰還と何とやらデス

しおりを挟む
SIDEシアン

‥‥‥先日のファイスという謎の人物に対しての警戒は引き続きしておくことにしつつ、今日は僕らはあるモノの予想をしていた。

 そう、ようやく2週間が経過し、やっとポチが帰ってくるのである。

 一応、数少ない移動手段でもあるし、あのヴァルハラさんの手によって、どのように鍛え上げられたのかが非常に気になっているのだ。


「とは言えロイヤルさん、以前もそうしたと言っていませんでしたっけ?」
【ああ、前にも確かあったが‥‥‥数日ほどで戻ったからねぇ】

 以前、ポチがワゼと戦闘し、敗北した件で一度鍛え上げに戻らされていたことがあった。

 あの後は僕らの移動手段となったのだが、鍛え上げられる前後で特に差はなかったのだ。

 なので今回もそんなに容姿に差が出ないと予想できた。


「となれば、どうなるのかな?」
【そうですね、案外筋肉質になりそうですよね】
「ふむ、私の予想では脚力が大幅に向上しているかと思われマス」
「ツー!ツツツッツ!!」
「スー?スス」
「フーフフフ」

 こういう娯楽があってもいいじゃないかというノリで、とりあえず皆でどのようにポチが変化しているのかの予想を立て、賭けてみる。

 もしこの予想が当たれば、今日はワゼ特製のお菓子を山ほど食べられるようにしたのだ。

‥‥‥って、あれ?ワゼ特製ならワゼが参加しても意味がないような。

 何にしても、それぞれイラストを描いて、予想の大まかな説明を行う。



 そうこうしているうちに、ポチがようやく帰還。

 その容姿を見て某建築リフォーム番組風なBGMが奥の頭の中に流れた。



 何という事でしょう、あの薄めの緑色の毛並みをもった、威厳無さげなフェンリルことポチの容姿は、この2週間のロイヤル方の祖父の手による特訓で…‥‥

…‥‥体長が5メートルほどであったのに、2回りほど大きくなり、真正面から見ると腹回りが細くなっているではありませんか。

 爪もそれなりに使い込まれて傷つき、それでもかなりの戦闘を繰り広げてきたと思われるでしょう。

 足腰も鍛え上げられ、贅肉が少しあったのに引き締められ、より力強さを感じさせるのではないでしょうか?

 そして、尻尾の方は、大きな狼の尻尾でしたが、見事に全部の毛が抜け落ちてつるつるに…‥‥んん?


「し、尻尾だけ何もないじゃん!」
「しかも、頭頂部に太陽が輝いてますね…‥‥ぷっ」
【くくくっ、ば、バランスがおかしなことに‥‥‥】
【うわぁお、夫だけに見事な変貌に…‥‥ぶふぉう!!】

【見て笑うなぁ!!】

 僕らが噴き出しかけたのを見て、ポチが威厳ありそうな声でそう叫ぶ。

 だがしかし、その声と体の残念な個所が見事にミスマッチし、綺麗に爆笑の起爆剤となった。

「「【【ぷーっ!!あっはっはっはっはっは!!】】」」

 全員お腹を抱え、僕らはついに笑いがこらえきれなくなった。

 所々まともになり、少しは見直せそうだったに、色々と笑えるような個所が多くなってしまったのだ。


 ああ、ポチはポチだったという安心感と、鍛え上げの苦労に同情しつつも、その容姿の笑いへの変貌に、僕らの腹筋は崩壊したのであった。


…‥‥数分後、笑いすぎて全員お腹が痛くなり、やや地獄を見る事になった。

 どうやら珍しくワゼも大笑いしたようで、こちらも動けず、ハクロに至っては上半身の人の部分のお腹と、下半身の蜘蛛の部分のお腹があるせいで2重の痛みにさらされているようである。

 ポチの笑いの呪いなのだろうか…‥‥恐るべき、鍛え上げの成果‥‥‥‥くくくっ。

 なお、全員まだ動けていたドーラの手によって、なんとか介抱されたのであった。すごいなこの植物…‥‥。


――――――――――――――――――――――
SIDE???

…‥‥ああ、どこで道を間違えたのだろうか。

 シアンたちがいる世界とは別の世界、シアンの前世の世界の地球のとある裁判所の被告席に立ちながら、彼女は考えていた。


 彼女は2児の母であったが、夫とは不仲になり、まだ若づくりした容姿を活かして不倫を繰り返し、こっそり怠惰等も行っていた。

 そのうえ借金も抱え捲り、バレないように子供たちの一人の金に手を付け、少しづつ返済していたのだ。

 とは言え、生活を改める気もなく、自由にやらかしていたのだが…‥‥そんなある日、彼女の息子の金を持っていたほうが死んだのである。

 原因は、夫との見解に巻き込まれ、包丁が突き刺さって、その上ニート肉団子マン化していた息子の兄が潰したことであろう。

 何にしても、このままでは世間的に醜聞が付くと想い、夫に任せて遺棄してもらったのだが、どうやら警察にバレ、ある日警察が押し入って来たのだ。

 夫とニート肉団子マンな息子は逃走し、彼女だけはすぐに動けずにそのまま捕まってしまった。



 そして現在、息子を殺害した容疑やその他諸々‥‥‥借金返済のために詐欺や違法な呼び込みなどを行っていた罪が暴かれ、裁判所で裁きを受けているのである。

 色々と厳しい目で見られ、嘆きつつも…‥‥彼女は反省していなかった。

 ここで刑務所に入れられたとしても、脱獄し、人生を謳歌してやろうと企んでいたのである。



…‥‥そして、有罪が下っても彼女はあきらめなかった。

 刑務所へ護送される途中でも、なんとかして逃げだす手段がないか彼女は考える。

 そして、考えていたせいで周囲を見ていなかったからか…‥‥その護送車に、突然車が突っ込んできた。


キキキィ――――――!!
ドォォン!!



「う”っ…‥‥うううっ」

 すぐに意識を取り戻し、気が付いたときには、辺りには血が流れていた。

 そして、何か油くさい事にも気が付く。

…‥‥そう、どうやらガソリンが洩れ、流れ出してるようなのだ。

 みると、すぐそばに火が付いており、流れていくガソリンはそのままその火へ向かい…‥‥引火した。



 一瞬にして起きる爆発。

 全身を焼かれるような痛みを感じながらも、次の瞬間には彼女の意識は消え失せていたのであった…‥‥
しおりを挟む
感想 1,076

あなたにおすすめの小説

異世界での異生活

なにがし
ファンタジー
役職定年を迎えた男が事故に巻き込まれケガをする。病院に運ばれ治療をしていたはずなのに、なぜか異世界に。しかも、女性の衣服を身に着け、宿屋の一室に。最低な異世界転移を迎えた男が、異世界で生きるために頑張る物語です。

伯爵家の三男に転生しました。風属性と回復属性で成り上がります

竹桜
ファンタジー
 武田健人は、消防士として、風力発電所の事故に駆けつけ、救助活動をしている途中に、上から瓦礫が降ってきて、それに踏み潰されてしまった。次に、目が覚めると真っ白な空間にいた。そして、神と名乗る男が出てきて、ほとんど説明がないまま異世界転生をしてしまう。  転生してから、ステータスを見てみると、風属性と回復属性だけ適性が10もあった。この世界では、5が最大と言われていた。俺の異世界転生は、どうなってしまうんだ。  

転生したら脳筋魔法使い男爵の子供だった。見渡す限り荒野の領地でスローライフを目指します。

克全
ファンタジー
「第3回次世代ファンタジーカップ」参加作。面白いと感じましたらお気に入り登録と感想をくださると作者の励みになります! 辺境も辺境、水一滴手に入れるのも大変なマクネイア男爵家生まれた待望の男子には、誰にも言えない秘密があった。それは前世の記憶がある事だった。姉四人に続いてようやく生まれた嫡男フェルディナンドは、この世界の常識だった『魔法の才能は遺伝しない』を覆す存在だった。だが、五〇年戦争で大活躍したマクネイア男爵インマヌエルは、敵対していた旧教徒から怨敵扱いされ、味方だった新教徒達からも畏れられ、炎竜が砂漠にしてしまったと言う伝説がある地に押し込められたいた。そんな父親達を救うべく、前世の知識と魔法を駆使するのだった。

ようこそ異世界へ!うっかりから始まる異世界転生物語

Eunoi
ファンタジー
本来12人が異世界転生だったはずが、神様のうっかりで異世界転生に巻き込まれた主人公。 チート能力をもらえるかと思いきや、予定外だったため、チート能力なし。 その代わりに公爵家子息として異世界転生するも、まさかの没落→島流し。 さぁ、どん底から這い上がろうか そして、少年は流刑地より、王政が当たり前の国家の中で、民主主義国家を樹立することとなる。 少年は英雄への道を歩き始めるのだった。 ※第4章に入る前に、各話の改定作業に入りますので、ご了承ください。

異世界転生!ハイハイからの倍人生

カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
僕は死んでしまった。 まさか野球観戦で死ぬとは思わなかった。 ホームランボールによって頭を打ち死んでしまった僕は異世界に転生する事になった。 転生する時に女神様がいくら何でも可哀そうという事で特殊な能力を与えてくれた。 それはレベルを減らすことでステータスを無制限に倍にしていける能力だった...

【一時完結】スキル調味料は最強⁉︎ 外れスキルと笑われた少年は、スキル調味料で無双します‼︎

アノマロカリス
ファンタジー
調味料…それは、料理の味付けに使う為のスパイスである。 この世界では、10歳の子供達には神殿に行き…神託の儀を受ける義務がある。 ただし、特別な理由があれば、断る事も出来る。 少年テッドが神託の儀を受けると、神から与えられたスキルは【調味料】だった。 更にどんなに料理の練習をしても上達しないという追加の神託も授かったのだ。 そんな話を聞いた周りの子供達からは大爆笑され…一緒に付き添っていた大人達も一緒に笑っていた。 少年テッドには、両親を亡くしていて妹達の面倒を見なければならない。 どんな仕事に着きたくて、頭を下げて頼んでいるのに「調味料には必要ない!」と言って断られる始末。 少年テッドの最後に取った行動は、冒険者になる事だった。 冒険者になってから、薬草採取の仕事をこなしていってったある時、魔物に襲われて咄嗟に調味料を魔物に放った。 すると、意外な効果があり…その後テッドはスキル調味料の可能性に気付く… 果たして、その可能性とは⁉ HOTランキングは、最高は2位でした。 皆様、ありがとうございます.°(ಗдಗ。)°. でも、欲を言えば、1位になりたかった(⌒-⌒; )

異世界に転生したら?(改)

まさ
ファンタジー
事故で死んでしまった主人公のマサムネ(奥田 政宗)は41歳、独身、彼女無し、最近の楽しみと言えば、従兄弟から借りて読んだラノベにハマり、今ではアパートの部屋に数十冊の『転生』系小説、通称『ラノベ』がところ狭しと重なっていた。 そして今日も残業の帰り道、脳内で転生したら、あーしよ、こーしよと現実逃避よろしくで想像しながら歩いていた。 物語はまさに、その時に起きる! 横断歩道を歩き目的他のアパートまで、もうすぐ、、、だったのに居眠り運転のトラックに轢かれ、意識を失った。 そして再び意識を取り戻した時、目の前に女神がいた。 ◇ 5年前の作品の改稿板になります。 少し(?)年数があって文章がおかしい所があるかもですが、素人の作品。 生暖かい目で見て下されば幸いです。

異世界転生したので森の中で静かに暮らしたい

ボナペティ鈴木
ファンタジー
異世界に転生することになったが勇者や賢者、チート能力なんて必要ない。 強靭な肉体さえあれば生きていくことができるはず。 ただただ森の中で静かに暮らしていきたい。

処理中です...