拾ったメイドゴーレムによって、いつの間にか色々されていた ~何このメイド、ちょっと怖い~

志位斗 茂家波

文字の大きさ
233 / 459
春が近づき、何かも近づく

#218 物は相談デス

しおりを挟む
SIDEシアン

「ご主人様、少々いいでしょうカ?」
「ん?どうしたのワゼ?」

 夜、ハクロたちがお風呂に入っており、次の風呂の順番を待つ間に、魔力の衣の操作鍛錬を行っていると、ワゼがそう話しかけてきた。

「実はですね、フィーアからの連絡なのですが‥‥‥」







「‥‥‥なるほど」

 ワゼの説明を聞き終え、僕はその内容に納得する。

 まぁ、色々心労とかもあるだろうし、正直言って負担の2割はこちらが原因とも言えなくもない。

 話を端的にまとめると、どうもミスティア関連。

 王城では現在、魔王の動きなどに関して他国らからの問い合わせがあったり、一時期は減少傾向にあった暗殺者やその他刺客たちなどがまた増加してきており、現在安全とは言えない状況。

 ゆえに、大掃除をこの際徹底的に行うことにして、そのために各王子・王女様達を安全な場所へ、一か所に集中させずに避難させるのだが‥‥‥

「その中で、第2王女様……ミスティアをこちらへ一時的に居させたいと」
「そのようでございマス」

 大掃除するので大事なものを、他へ置いておく感じ。

 その他へ置いておく場所として、僕らのところへ彼女を置きたいようだ。

 
 まぁ、安全地帯と言われればそうかもしれない。

 僕らがいるこの家のある場所は、ハルディアの森。

 元々ポチたちフェンリル一家の住みかで、悪しき者が来ないような結界とやらも張られているようだし、ドーラの植物の見張り、ワゼたちの警戒、極めつけに僕自身の魔法でぶっとばす……セキュリティだけで見れば、そうたやすく侵入するような輩は無いだろう。

 いや、強行突破できたりとか色々と例外もあるが‥‥‥何にしてもここならば安全なのは間違いないはず。

【ふぅ~いい湯でした……ん?何か話し合ってますか?】
「なんか話しているにょ?」

 と、ここで風呂から上がってきたハクロたちが来たので、軽く説明を行う。

【なるほどなるほど‥‥‥ミスティアさんの避難ですか】
「王族というのも大変なにょ……まぁ、元その身としては分からなくもないにょ」

 ふんふんと理解を示すハクロとロール。

 ロールに関しては、元ははるか北の国を治めていた女王の立場があった分、王族の大変さを理解しているのだろう。

「とはいえ、あれは記憶だけにょ。そもそも氷漬けの門前払いが多かったし…‥‥」

 状況が色々と違うようだが、それでも大変さは理解するようだ。


「そんなわけだから彼女をここに受け入れてもいいかもしれないけど‥‥」
【?何か問題があるのでしょうか?】
「いや、特には無い……のかな?」

 年頃ともいえる娘を、ここに送って良いのかという疑問はある。

 まぁ、ハクロがいるし、友人みたいなものだから問題は無いか。

 でもあっちだと僕のこと魔王と把握しているだろうし、魔王の元へ王女を出すのか?

……中立という立場だから大丈夫と判断されていたりして。その他の企みがある可能性も無きにしも非ずだけど‥‥‥そうそう変な事は無いはずだ。多分。

「とりあえず、別に来ても良いよと返事を送ってくれ。ああ、客室とか開いていたかな?」
「大丈夫デス。部屋もいくつかありますし、ついでにフィーアも一緒に来るので、まとめて改良もできマス」

 先日の温泉都市での騒動を受け、どうもワゼはシスターズのバージョンアップとやらを考えているらしい。

 単純に機能を増加するのではなく、全体的なパワーアップも目論んでいるそうで、計画もきちんと立てたようだ。

 ミニワゼシスターズのバージョンアップには、それ相応の材料も必要そうだが‥‥‥魔法屋として働く合間に、シスターズでも色々と動き、もうすでに集めたようである。

 何にしても、特に変な事もあるまいし、僕らはミスティア王女がこの家に来ることを受け入れる。

 居候のような形になるようだが、今更増えたところで問題もないだろう。


 そう思いつつ、後はワゼに任せ、僕は風呂へ入りに向かうのであった…‥‥

【…‥‥】
「どうしたにょ、おかあしゃん」
【いえ、ちょっとばかりこう、ロールと一緒に入ったのは良いのですが‥‥‥】
「ご主人様と入りたいト?」
【とは言え、のぼせてしまったりしますし……ちょっと我慢しましょう】

 うずっと動きつつ、気持ちを切り替えてロールと共に髪を乾かしに向かうハクロ。

 それと同時に、ワゼはある部分を見逃さなかった。

「‥‥‥あの口がちょっとビクとした動き‥‥‥もしや、またですカ」

 結構前にあり、収まったはずのもの。

 また出てきたようだが……とりあえず、明日の朝辺りにまたやらかしそうだなとワゼは思いつつ、念のためにスパンっと叩けるように、特大のハリセンを用意し始めるのであった‥‥‥
しおりを挟む
感想 1,076

あなたにおすすめの小説

ReBirth 上位世界から下位世界へ

小林誉
ファンタジー
ある日帰宅途中にマンホールに落ちた男。気がつくと見知らぬ部屋に居て、世界間のシステムを名乗る声に死を告げられる。そして『あなたが落ちたのは下位世界に繋がる穴です』と説明された。この世に現れる天才奇才の一部は、今のあなたと同様に上位世界から落ちてきた者達だと。下位世界に転生できる機会を得た男に、どのような世界や環境を希望するのか質問される。男が出した答えとは―― ※この小説の主人公は聖人君子ではありません。正義の味方のつもりもありません。勝つためならどんな手でも使い、売られた喧嘩は買う人物です。他人より仲間を最優先し、面倒な事が嫌いです。これはそんな、少しずるい男の物語。 1~4巻発売中です。

転生したら脳筋魔法使い男爵の子供だった。見渡す限り荒野の領地でスローライフを目指します。

克全
ファンタジー
「第3回次世代ファンタジーカップ」参加作。面白いと感じましたらお気に入り登録と感想をくださると作者の励みになります! 辺境も辺境、水一滴手に入れるのも大変なマクネイア男爵家生まれた待望の男子には、誰にも言えない秘密があった。それは前世の記憶がある事だった。姉四人に続いてようやく生まれた嫡男フェルディナンドは、この世界の常識だった『魔法の才能は遺伝しない』を覆す存在だった。だが、五〇年戦争で大活躍したマクネイア男爵インマヌエルは、敵対していた旧教徒から怨敵扱いされ、味方だった新教徒達からも畏れられ、炎竜が砂漠にしてしまったと言う伝説がある地に押し込められたいた。そんな父親達を救うべく、前世の知識と魔法を駆使するのだった。

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~

おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。 どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。 そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。 その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。 その結果、様々な女性に迫られることになる。 元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。 「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」 今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。

病弱が転生 ~やっぱり体力は無いけれど知識だけは豊富です~

於田縫紀
ファンタジー
 ここは魔法がある世界。ただし各人がそれぞれ遺伝で受け継いだ魔法や日常生活に使える魔法を持っている。商家の次男に生まれた俺が受け継いだのは鑑定魔法、商売で使うにはいいが今一つさえない魔法だ。  しかし流行風邪で寝込んだ俺は前世の記憶を思い出す。病弱で病院からほとんど出る事無く日々を送っていた頃の記憶と、動けないかわりにネットや読書で知識を詰め込んだ知識を。  そしてある日、白い花を見て鑑定した事で、俺は前世の知識を使ってお金を稼げそうな事に気付いた。ならば今のぱっとしない暮らしをもっと豊かにしよう。俺は親友のシンハ君と挑戦を開始した。  対人戦闘ほぼ無し、知識チート系学園ものです。

異世界に転生したら?(改)

まさ
ファンタジー
事故で死んでしまった主人公のマサムネ(奥田 政宗)は41歳、独身、彼女無し、最近の楽しみと言えば、従兄弟から借りて読んだラノベにハマり、今ではアパートの部屋に数十冊の『転生』系小説、通称『ラノベ』がところ狭しと重なっていた。 そして今日も残業の帰り道、脳内で転生したら、あーしよ、こーしよと現実逃避よろしくで想像しながら歩いていた。 物語はまさに、その時に起きる! 横断歩道を歩き目的他のアパートまで、もうすぐ、、、だったのに居眠り運転のトラックに轢かれ、意識を失った。 そして再び意識を取り戻した時、目の前に女神がいた。 ◇ 5年前の作品の改稿板になります。 少し(?)年数があって文章がおかしい所があるかもですが、素人の作品。 生暖かい目で見て下されば幸いです。

最難関ダンジョンをクリアした成功報酬は勇者パーティーの裏切りでした

新緑あらた
ファンタジー
最難関であるS級ダンジョン最深部の隠し部屋。金銀財宝を前に告げられた言葉は労いでも喜びでもなく、解雇通告だった。 「もうオマエはいらん」 勇者アレクサンダー、癒し手エリーゼ、赤魔道士フェルノに、自身の黒髪黒目を忌避しないことから期待していた俺は大きなショックを受ける。 ヤツらは俺の外見を受け入れていたわけじゃない。ただ仲間と思っていなかっただけ、眼中になかっただけなのだ。 転生者は曾祖父だけどチートは隔世遺伝した「俺」にも受け継がれています。 勇者達は大富豪スタートで貧民窟の住人がゴールです(笑)

貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。

黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。 この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

処理中です...