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火種はどこにでも落ちていた
#305 さぁて、狩りの基本から行くのデス
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SIDE 05&10&11
‥‥‥神獣たちをテントの方に置き去りにしつつ、かつての小国グラントの首都、その中にある王城前にまで、シスターズは進撃に成功していた。
あの神獣キメラ戦でのドタバタに紛れ、数多くのアンデッドたちを巻き添えにしたせいか、道中のアンデッド数は少なくなっていた。
それでもなお、まだ立ち塞がるものたちは容赦なく殲滅したが…‥‥
『こちらフロン、こちらフロン。計算上、隠された通路があるようでござる。ただし、センサーなどに反応しないように隠蔽工作が成されている模様』
「それって上か下かどっちファ?」
『地下の方でござろうな。劣悪な表面よりも地中の方が作業をするのに向いているようでござる』
今はもう、死者たちしか蠢いていない王城の扉をふっ飛ばし、内部に侵入したが、一見する限りどこにも悪魔の姿が見当たらない。
だが、これも計算のうちであり、やはり地下の方に潜んでいるようである。
『とはいえ、気を付けたほうがいいでござる。拙者たちもといそちらの動きは、あのキメラを仕掛けてきた時点で、おそらく読まれているでござる。入った瞬間に証拠隠滅も兼ねてドッカンッと爆破さッれう危険性が高いでござる』
「なるほど‥‥‥ありがちな常套手段デース」
「証拠隠滅に、追手消滅も兼ねて、合理的イー‥」
ならばどうするかか?
このまま地下への道を捜し、入り込んでいく間に仕掛けられれば目も当てられないだろう。
という事は、導き出せる手法は一つ。
「地下へわざわざ行かなくとも、地表から攻撃すればいいデース!」
相手は逃げに特化しているような悪魔という話であり、まともに追いかけたところで逃げられる可能性は非常に大きいだろう。
だがしかし、地下という閉鎖的な空間に居る状態のまま、脱出経路があれどもそれすらもまとめて潰せるようなことがあれば‥‥‥あとはゆっくり掘り返せばいいだけである。
「幸い、人も既にいないし‥‥‥盛大にやっても大丈夫かもファ」
『でしたら、最新の搭載した兵器を地面の中めがけて打ち込めばいいでござる。おっと、威力の関係上、きちんと真下に撃たねばならぬでござるよ』
‥‥‥和気あいあいとしつつ、物騒な会話がなされ始めるのであった。
―――――――――――――――――――――
SIDE悪魔グズゥエルゼ
「‥‥‥っと、こんなものか」
地表にて、シスターズが攻撃準備をしているその頃、グズゥエルゼは今、この地での最後の作業に取り掛かっていた。
すべての証拠も残さず、ついでに追手も巻き添えにして無き者にできる方法として、この地下施設全部、丁寧に一部屋一部屋ごとに計算して調合した爆薬をセットし、後は火をつけるだけであった。
「これもできたし、目的もある程度達成できたし…‥‥あとは逃げるに限るな」
とはいえ、そうやすやすと逃げられそうな相手ではないことを、キメラ戦の光景を見て、理解している。
だからこそ、この施設の中におびき寄せ、ある程度進んだところでドカンと仕掛けてやり、亡き者にするのだ。
「逃走経路確保、緊急時用非常逃亡手段‥‥‥ん、大丈夫だな」
見落としが無いかしっかりとチェックし直し、悪魔はその火をつける機会を探りだす。
おそらくは、今頃この城内の方を探り終え、施設内のどこかに入り込んでいるものだと悪魔は判断する。
「地下の方に分身でいれるが…‥‥深く作り過ぎたな」
地上の方に本体を置き、分身の方で操作することで、安全に爆破できるだろう。
ただ、問題をあげるのであれば、用心しすぎて地下深くに作り過ぎ、地上までの道のりが遠いことぐらいである。
「何にしても、そろそろ出口だな‥‥‥」
砂漠の気候ゆえに、容赦なく降り注ぐ日差しの光が見えて来て、悪魔は逃走の成功を確信する。
このまま勢いよく、出た瞬間にスイッチを押せば…‥‥
―――――――――――――――――――――
SIDE 05&10&11
「発射カウントダウン、開始ファ!」
びこんっと数字を表示させ、フンフがそう合図を出す。
「3-!」
「2-!」
「1-!」
―――――――――――――――――――――
SIDE 悪魔グズゥエルゼ
「爆破まで、あと」
「3,2,1…‥‥」
ぐっと分身の方の手が、スイッチを押そうとする感触がやってくる。
何度もやって来た遠隔操作でありつつ、今頃入って来たであろう厄介者どもをまとめて消し去れる。
そう思い、カウントダウンを言い終える…‥‥その瞬間であった。
ズン!!
「!?」
突如として、大きな振動が伝わり、バランスを崩しかける。
何事かと思い、直ぐに体勢を立て直したところで…‥‥
ごぶごぼうごぶごぶ!!
「…‥‥よ、溶岩!?」
背後の方を振り返って見れば、先ほどまでいたはずの場所に、大量の溶岩が沸き上がっていた。
いや、マグマと言った方がいいのかもしれないが…‥‥容赦なく熱し、融解を行おうとするマグマが急速に迫りくる。
何が起きたのか、この砂漠の国には火山は無かったはずだ。
混乱しつつも、逃げの一手には自信がある悪魔グズゥエルゼ。
全速力で駆けぬけ、地上に出た…‥‥その瞬間であった。
「出て来たファァァァァ!!」
「!?」
突然の叫び声に驚き、目を向けて見れば、地下へ行ったものだと思っていた追手たちが、そこで叫んでいた。
いや、驚愕とかではなく…‥‥まるで、予想できたいたことに対しての驚きのように声を出しているだけか。
「------!」
「ぐっ!?」
猛烈な寒気が、背後から一気に迫り来て、慌てて体をひねると、その数秒後に綺麗に研がれたナイフが過ぎて行った。
「‥‥‥背後を取っていただと!?」
自身の予測にもなかった相手の動き。
逃げの一手に出られるとは言え…‥‥まさか、こうも堂々と正面から攻撃されるのは予想外過ぎる、
何にしても今、爆破騒ぎのついでに逃げようとした企みが潰れたので、素早く次の一手を悪魔は練り始めるのであった‥‥‥‥
‥‥‥神獣たちをテントの方に置き去りにしつつ、かつての小国グラントの首都、その中にある王城前にまで、シスターズは進撃に成功していた。
あの神獣キメラ戦でのドタバタに紛れ、数多くのアンデッドたちを巻き添えにしたせいか、道中のアンデッド数は少なくなっていた。
それでもなお、まだ立ち塞がるものたちは容赦なく殲滅したが…‥‥
『こちらフロン、こちらフロン。計算上、隠された通路があるようでござる。ただし、センサーなどに反応しないように隠蔽工作が成されている模様』
「それって上か下かどっちファ?」
『地下の方でござろうな。劣悪な表面よりも地中の方が作業をするのに向いているようでござる』
今はもう、死者たちしか蠢いていない王城の扉をふっ飛ばし、内部に侵入したが、一見する限りどこにも悪魔の姿が見当たらない。
だが、これも計算のうちであり、やはり地下の方に潜んでいるようである。
『とはいえ、気を付けたほうがいいでござる。拙者たちもといそちらの動きは、あのキメラを仕掛けてきた時点で、おそらく読まれているでござる。入った瞬間に証拠隠滅も兼ねてドッカンッと爆破さッれう危険性が高いでござる』
「なるほど‥‥‥ありがちな常套手段デース」
「証拠隠滅に、追手消滅も兼ねて、合理的イー‥」
ならばどうするかか?
このまま地下への道を捜し、入り込んでいく間に仕掛けられれば目も当てられないだろう。
という事は、導き出せる手法は一つ。
「地下へわざわざ行かなくとも、地表から攻撃すればいいデース!」
相手は逃げに特化しているような悪魔という話であり、まともに追いかけたところで逃げられる可能性は非常に大きいだろう。
だがしかし、地下という閉鎖的な空間に居る状態のまま、脱出経路があれどもそれすらもまとめて潰せるようなことがあれば‥‥‥あとはゆっくり掘り返せばいいだけである。
「幸い、人も既にいないし‥‥‥盛大にやっても大丈夫かもファ」
『でしたら、最新の搭載した兵器を地面の中めがけて打ち込めばいいでござる。おっと、威力の関係上、きちんと真下に撃たねばならぬでござるよ』
‥‥‥和気あいあいとしつつ、物騒な会話がなされ始めるのであった。
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SIDE悪魔グズゥエルゼ
「‥‥‥っと、こんなものか」
地表にて、シスターズが攻撃準備をしているその頃、グズゥエルゼは今、この地での最後の作業に取り掛かっていた。
すべての証拠も残さず、ついでに追手も巻き添えにして無き者にできる方法として、この地下施設全部、丁寧に一部屋一部屋ごとに計算して調合した爆薬をセットし、後は火をつけるだけであった。
「これもできたし、目的もある程度達成できたし…‥‥あとは逃げるに限るな」
とはいえ、そうやすやすと逃げられそうな相手ではないことを、キメラ戦の光景を見て、理解している。
だからこそ、この施設の中におびき寄せ、ある程度進んだところでドカンと仕掛けてやり、亡き者にするのだ。
「逃走経路確保、緊急時用非常逃亡手段‥‥‥ん、大丈夫だな」
見落としが無いかしっかりとチェックし直し、悪魔はその火をつける機会を探りだす。
おそらくは、今頃この城内の方を探り終え、施設内のどこかに入り込んでいるものだと悪魔は判断する。
「地下の方に分身でいれるが…‥‥深く作り過ぎたな」
地上の方に本体を置き、分身の方で操作することで、安全に爆破できるだろう。
ただ、問題をあげるのであれば、用心しすぎて地下深くに作り過ぎ、地上までの道のりが遠いことぐらいである。
「何にしても、そろそろ出口だな‥‥‥」
砂漠の気候ゆえに、容赦なく降り注ぐ日差しの光が見えて来て、悪魔は逃走の成功を確信する。
このまま勢いよく、出た瞬間にスイッチを押せば…‥‥
―――――――――――――――――――――
SIDE 05&10&11
「発射カウントダウン、開始ファ!」
びこんっと数字を表示させ、フンフがそう合図を出す。
「3-!」
「2-!」
「1-!」
―――――――――――――――――――――
SIDE 悪魔グズゥエルゼ
「爆破まで、あと」
「3,2,1…‥‥」
ぐっと分身の方の手が、スイッチを押そうとする感触がやってくる。
何度もやって来た遠隔操作でありつつ、今頃入って来たであろう厄介者どもをまとめて消し去れる。
そう思い、カウントダウンを言い終える…‥‥その瞬間であった。
ズン!!
「!?」
突如として、大きな振動が伝わり、バランスを崩しかける。
何事かと思い、直ぐに体勢を立て直したところで…‥‥
ごぶごぼうごぶごぶ!!
「…‥‥よ、溶岩!?」
背後の方を振り返って見れば、先ほどまでいたはずの場所に、大量の溶岩が沸き上がっていた。
いや、マグマと言った方がいいのかもしれないが…‥‥容赦なく熱し、融解を行おうとするマグマが急速に迫りくる。
何が起きたのか、この砂漠の国には火山は無かったはずだ。
混乱しつつも、逃げの一手には自信がある悪魔グズゥエルゼ。
全速力で駆けぬけ、地上に出た…‥‥その瞬間であった。
「出て来たファァァァァ!!」
「!?」
突然の叫び声に驚き、目を向けて見れば、地下へ行ったものだと思っていた追手たちが、そこで叫んでいた。
いや、驚愕とかではなく…‥‥まるで、予想できたいたことに対しての驚きのように声を出しているだけか。
「------!」
「ぐっ!?」
猛烈な寒気が、背後から一気に迫り来て、慌てて体をひねると、その数秒後に綺麗に研がれたナイフが過ぎて行った。
「‥‥‥背後を取っていただと!?」
自身の予測にもなかった相手の動き。
逃げの一手に出られるとは言え…‥‥まさか、こうも堂々と正面から攻撃されるのは予想外過ぎる、
何にしても今、爆破騒ぎのついでに逃げようとした企みが潰れたので、素早く次の一手を悪魔は練り始めるのであった‥‥‥‥
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